アボガドロ数 †
- 質量数12の炭素原子12Cの12g中に含まれる炭素原子の数のこと。
- 値は6.022×1023個である。
- アボガドロ数が重要視されるのは、それだけの個数の分子の質量が特別だからである。
- 各種の分子1個の質量は大変小さく、それらをいちいち記憶するのは厄介であるが、アボガドロ数だけの分子を集めた場合の質量は小数点以下のわずかな端数を除けば非常に簡単な数で示される。この数は分子量(M)と呼ばれる値に一致している。
- M=mL
- 分子量Mは元々水素原子1個の質量を1として、各分子の質量がそれの何倍かを示したものである。ところが、このMにグラムをつけて上の式の左右を揃えると、Mグラムの質量の物質とは、アボガドロ数だけの個数の分子のことだといえる。化学の分野ではこの量を1[mol]と呼び、広く使われている。
- どんな物質でも、1[mol]即ちM[g]はアボガドロ数だけの分子で構成されていることになる。
[例]1カラット(0.2g)のダイヤモンド中には、1022個の炭素原子が存在する。 ◇
[補講]アボガドロ数がどれだけ大きいかどうかを知るために、時間で考えてみる。
6×1023[秒]
=約2×1016[年]
これは宇宙誕生から年数180億年(1.8×1010年)の百万倍以上の年数である。 ◇
参考文献 †