・混信妨害をTVに与えることをTVIという。
・混信妨害をラジオに与えることをBCIという。
・この他に、電話にハムの電波が入るのがテレホンI、ステレオに入るのがステレオI、レコーダーに入るのがテレコIである。
インターフェアの原因は、次のように分類できる。
・アマチュア無線局がどんなにきれいな電波を発射しても、そのきれいな基本波によって引き起こされるインターフェアなので、逃げることができない。
・この場合は、アマチュア無線局のアンテナがTVやFM放送受信用のアンテナに近いことが多い。簡単にいうと、アマチュア無線局のアンテナから発射された電波が、直接TVやFM放送受信用アンテナへ誘起してしまうのである。
・簡単な対策としては、近すぎるアンテナを遠ざければよいのである。アンテナの位置を簡単に移動できない場合は、出力電力を下げよう。
・基本波以外に電波として出てしまう不必要な電波の周波数が、TVのチャンネルの周波数に一致して飛び込んでしまい、TVへの障害となる。
・アマチュア無線局が運用する周波数によって、障害を起こすTVのチャンネルは変わってくる。
・対策としては、基本波の整数倍になる高調波を計算して、TV放送と一致しない周波数で運用したり、スプリアスを少なくするオペレーションの方法、そしてローパス・フィルタをトランシーバと同軸ケーブルの間にセットして、不必要な電波を減衰させる。
・電信送信機のリレーの接点が不良のまま電鍵操作を行うと、リレーの接点で火花が発生(キークリック)しする。そのことが原因でおこる電波障害がある。
・静電結合とは直接結合(または密接合)ともいい、アンテナ結合回路を静電結合にすると高調波などのスプリアスを発射し、電波障害を与える。
・電子機器側の外来ノイズに対する処理能力の差によって、発生するインターフェアに差が出る。
・この対策は、電子機器メーカーの技術者に対策を依頼することである。それが嫌なら、その電子機器を排除するしかない。
電波の基本波の2倍、3倍の高調波によって他の受信設備に妨害を与えることがある。
夏の昼間、電離層のE層付近に発生するスポラジックE層は電子密度が大きく、普段は突き抜けるVHF帯の電波(30〜300MHz)を反射するため、遠距離にある同じ周波数帯の受信機に混信妨害を与える。
・アンテナを電灯線、電話線などに平行させない。
・自分に許可されたパワー(出力)で電波を出すこと。ハイパワーTXを使わない。
電波法違反でJARLのモニター局や電波監理局などから厳重に注意されます。
・TVアンテナの近くに無線用アンテナを置かない。
・モービル・トランシーバーなどで移動してアマチュア無線を楽しむ。
・ミニパワーかCWでやる。AM(電話)よりSSB、さらにCW(電信)の方がTVI、BCIは少なくなる。
・TVやラジオのゴールデンタイムは避ける。
・クラブ局でやる。
・送信機はいつも正しく動作させ、シールド、アースを完全にする。自作送信機などのように裸で使わないこと。
・送信機とフィーダー、アンテナとフィーダーなどのマッチングを完全にする。
・電源からのTVI、BCI防止のために、できるだけACラインフィルターを使う。
・アンテナ結合回路の結合度は疎にする(4級ハム試験によく出る)。
・混変調による電波障害の場合は、TV受信機のアンテナ端子と給電線の間に短波帯(3〜30MHz)の電波を通さない高域フィルタを挿入して、短波の基本波を減衰させる。
一般的に火花を発生するものは電波障害の原因となる。
4級ハム試験では、生涯を与えないものを選択させられることが多い。その選択肢として、電気コンロがある。