グラフ理論ではクラスターを次のように定義する。
[定義]頂点が隣接している集まりのことをクラスター（cluster＝群れ、集団）という。
[定義]クラスター係数とは、ネットワークにて三角形がどのぐらいの頻度で現れるかを表した数値である。
クラスター係数はCで表現される。
[公式]頂点iのクラスター係数Ci=（頂点iを含む三角形の個数）/kiC2
ここで、kiC2は、頂点iに隣接する頂点から2個選ぶ場合の数で、頂点iに隣接する頂点同士がすべて隣接しているときにできる三角形の個数を表す。
クラスター係数は、ネットワークの緊密さの度合いを示し指標として用いられる。
[例]友人関係のように頂点と辺で作られた三角形が多く見られるネットワークは、頂点同士が緊密につながっているといえる。つまり、クラスター係数が大きい。 ◇
[例]A〜Eさんが存在し、AさんとBさんとCさん、AさんとCさんとDさんだけが友人同士だとする。
このとき、Aさんにとっての友人同士を示す三角形は2個ある。
一方、Aさんに友人同士となりえるパターンは6種類ある（Aさんを頂点とする三角形は6個ある）。
よって、Aさんのクラスター係数Cは2/6=1/3になる。 ◇
