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ゲシュタルト療法

 心理学者・精神科医のフレデリック・パールズが提唱した理論である。クライアントを統合され成熟した全体像と捉える療法である*1。行動主義で登場するゲシュタルト心理学の考えをカウンセリングに取り入れたものである。

 人間は様々な要素を足し算して集めたものではない。知覚や認知も部分の総体ではなく、全体としてまとまりを作っていると考える。

 この療法では役割演技の技法が用いられ、クライアントが自分の様々な部分、不満を持つ自分、それを非難する自分などを演じていく。そうして思いがけない自分に気付き、豊かな人格像に近づくという考えである。

ゲシュタルト療法の技法の一例

  • ホットシート
    • 多数の人に、自分の欠点や長所を教えてもらう。自分の欠点を他人に言ってもらうことで、あえて意識化する。
  • 未完の行為
    • やりたくてやれなかったことをやってもらう。両親のいない人に「お父さん」「お母さん」を呼ばせるなど。
  • ドリーム・ワーク
    • 夢の中の登場人物や事物になりきり、その気持ちを語る。
  • 発言内容と正反対のことを言う
    • 「私は気が小さい」というクライアントに、「私は気が大きいです」と何回も言わせて、自分の反動形成に気付かせる。
  • できないことをする
    • 「人前で話せない」という人に、「今からあなたは人前でも平気でおしゃべりできる人間を演じてください」とロールプレイさせる。
  • トップ&アンダー・ドッグ
    • 「ねばならない」自分と「○○したい」自分を対話させる。

参考文献

  • 『心理カウンセラーをめざす人の本』


*1 ゲシュタルトとは「全体」「統合」「形態」という意味のドイツ語である。