目次 †
シリアル伝送とパラレル伝送 †
入出力インタフェースは伝送方式で2つに大別される。
- シリアル伝送(直列伝送)
- 1ビットずつ伝送する。
- 通信回線が1本でよいので、長距離伝送に向く。
- パラレル伝送(並列伝送)
- 複数のビットを同時に伝送する。
- 8ビットパラレルならば、回線が8本必要である。コストが高く、短距離の伝送にしか使えない。
例え話でいうと、シリアル伝送は1車線の道路、パラレル伝送は8車線の道路のようなものである。
各種インタフェース †
シリアルインタフェース †
- RS-232C
- 双方向1ビットの伝送路。
- モデム、測定機器などを接続。
- Windowsに標準で添付されているソフトウェア、ハイパーターミナル経由でパソコンにデータを取り込むことができる。このようにハイパーターミナルを利用すれば、機器から出力されるデータを特別なハードウェアやソフトウェアを用意することなく簡単にデータ取込を行うことができる。
- USB
- 双方向1ビットの伝送路。
- 現在最もよく使われている。デジカメ、カードリーダーなどを接続。
- IEEE1394
- 双方向1ビットの伝送路。
- マルチメディア関連を接続。
パラレルインタフェース †
- SCSI
- 双方向8ビットの伝送路。
- HDDなどの高速装置を接続。現在はUSBの外付けHDDが多い。
- GPIB
- 双方向8ビットの伝送路。
- 計測機器や入出力装置などを接続。
- セントロニクス
- IDE
- 双方向8ビットの伝送路。
- 内蔵HDDや内蔵CD-ROMドライブを接続。
一般に、低即なインタフェースはシリアル伝送、高速なインタフェースはパラレル伝送となる。プリンタは単にデータを送り出すだけなので単方向でよいが、HDDはデータのやり取りが必要なので双方向でなければならない。
双方向8ビットというと、最低でも入力用の8本と出力用の8本の信号線が必要になる。その他にも、実際には制御信号などを送る信号線も必要である。
伝送路の方向 †
長距離のデータ伝送はシリアル伝送だが、論理的な伝送路によって実現できる送受信方式が決まる。
- 単方向通信
- 常に始めに定めた1方向だけへのデータ伝送ができる。
- 半二重通信(両方向交互通信)
- 一度に1方向だけだが、伝送方向を切り換え、両方向に伝送できる。
- 全二重通信(両方向同時通信)
- 同時に両方向にデータを伝送できる。論理的に2本の伝送路からなる。
単方向通信は校内放送やブロードキャスト通信のようなものである。また、半二重通信は無線通信のように交互に通信を切り換えてやとりとする。そして、全二重通信は電話のように同時に会話ができる。
線式 †
1本の回線は電流を流すために物理的に2本の導線でできているので、2線式と呼ぶ。全二重の場合には、送信用と受信用の論理的な伝送路を1本ずつ持ち、物理的には4本の導線からなる4線式である。
参考文献 †
- 『1週間で分かる基本情報技術者集中ゼミ【午前編】 2006春秋』
- 『”よくわかる”マスター CompTIA A+ Core Hardware 対策テキスト』