このページをはてなブックマークに追加このページを含むはてなブックマーク このページをlivedoor クリップに追加このページを含むlivedoor クリップ

目次

ストーカー

・現代の精神医学のストーカーは、神経症と分裂症の境界線上にあるボーダーライン人格障害に属するとされている。つまり、ストーカーが精神医学的にどう定義付けられるのかについては、ボーダーライン人格障害の定義が参考になる。

・ストーキングは「理性的な人間に恐怖を感じさせるに十分な、反復的な物理的または視覚的接近、合意のないコミュニケーション、言葉や文書による、または暗示的な脅迫を含む、特定の人物に向けられた一連の行動」(Tjaden、1997)と定義される。

・精神科医の春日武彦【かすがたけひこ】氏によれば、「ストーカーは、人との距離がうまくとれず、衝動を抑えきれない一種の人格障害」という前提の元で次のように解説している。

 「自分の熱烈な好意が拒絶されることで、自分のすべてが否定され、見捨てられたと思う。そして、その思いが憎悪と復讐心にかわるのです」。簡単にいえば、白と黒しかなく、中間のグレーゾーンを一切持たない人間ということになる。

・先行研究のほとんどはセレブリティ・ストーキング(有名人や芸能人や政治化のストーキング)に焦点を当てている。しかしながら、過去10年間の無名な人々に対するストーキングの大幅な増加は、ストーキング被害者についての膨大な報道記事と、50の州およびワシントンD.C.でのストーキング対策法案の通過をもたらした。

・新たな恋愛の対象を見つけることで、今の被害者への行為を止めるストーカーもいる。

・インターネットやその他の形式のオンラインコミュニケーションを使って他者を脅迫したり、求められないのに言い寄ったりするサイバーストーキングがある。

ストーキングの分類

 ストーキングは大まかに分類すると次の4つに分けられる。

  • 単純妄想ストーキング
    • 大部分(60%)のストーキングは単純妄想ストーキングとして説明がつき、過去の家庭内暴力や心理的虐待のパターンの延長を意味することが多い。
    • 通常これらのケースでは、ストーカーが描くシナリオは、被害者との関係が切れた後の力と支配の希求である。
    • おそらくは単純妄想ストーキングが被害者にとってもっとも危険である。なぜなら、ストーカーの「お前を手に入れられるのは俺だけだ」という結論に動機付けられていることが多いからである。
  • 恋愛妄想ストーキング
    • ストーカーと被害者はちょっとした知り合いかまったくの他人である。
    • このカテゴリーに入るストーカーの特徴は自尊心の低さであり、自尊心を向上させてくれるに違いない特定の性質を備えていると認めた被害者を選択する傾向にある。
    • 基本的に彼らは、被害者の意図とは逆に、妄想対象との恋愛関係を求める。
    • 例えば、ジョン・ヒンクリー(John Hinckley)はロナルド・レーガン(Ronald Reagan)大統領を狙撃することで、女優ジョディ・フォスター(Jodi Foster)の愛を勝ち取れると信じ込んでいた。
  • エロトマニアストーキング
    • このタイプは妄想的であると考えられ、ストーカーは深刻な精神障害に苦しんでいることが多い。
    • 普通このタイプのストーカーは自尊心や地位を獲得しようという見当違いな試みの標的に、著名人や名士を狙う。
    • エロトマニアストーキングは比較的まれである。
    • また、この類のストーカーはあまり暴力的ではない。
  • 報復ストーキング
    • ターゲットとの個人的関係を希求しない天で他の3つのタイプと大きく異なる。その代わり、報復型ストーカーは被害者から特定の行動の変化という反応を引き出そうとする。

ストーカーの統計的特徴

・ストーカーの性別:9割が男性

・ストーカーの年齢:20〜29歳、30〜39歳が多い。次いで、50歳以上も多い。

・政策研究センターは、18歳以上の男女8,000人ずつに対して、暴力が絡む問題についての広範な被害調査を実施した(Tjaden & Thoennes、1997)。この調査が示すところでは、女性の8%と男性の2%が人生のどこかでストーキングを受けたことがあると報告した(Tjaden、1997)。全体的には、この調査は毎年おおむね140万年という驚くべき数のアメリカ人がストーカーの被害にあっていることを示した。

 ほとんどのケースではストーキングは1年未満で終わっているが、中には5年以上もストーキングを受けた人もいた。

・アメリカ合衆国の女性12人に1人、男性45人に1人が、生涯のうちにストーキングされたことがあると推定される(Tjaden & Thoennes、1998a)。

・ほとんどのストーカーの動機が、被害者を支配したり、被害者と親密になったり、または被害者を怖がらせることであることが判明した。このことは男性被害者についても女性被害者についてもみられる。

・ほとんどのストーキング事件で被害者(特に女性)はストーカーと顔見知りであった。

 女性被害者の約半数が現在または元の結婚相手や同棲相手からストーキングを受けており、これらの女性の大部分(80%)がそうしたパートナーとの関係が続いている間か、ストーキングを受けている間か、またはその両方で身体的な暴力を受けていた。

・約3分の1のケースでストーカーは被害者の財物を破壊し、約10%で被害者のペットを殺していたか、殺すと脅かしていた。

・半数近いケースでストーカーは被害者に対しあからさまな脅迫を行っていた。この調査で、ストーカーの大半は精神異常か被害妄想であるという神話が払拭された。ストーカーを精神障害者や、ドラッグやアルコールの濫用者であると認識していた被害者はたった7%にすぎなかった。

・全被害者のうち半数がストーキングを警察に通報しており、女性被害者の約4分の1が禁止命令を取り付けている。禁止命令の70%に犯人が従っていないことは驚くに値しない。禁止命令に背いたケースでは被害者の4分の1が告訴している。起訴された場合、大半のケースはストーカーへの有罪宣告という結果になり、半分以上が拘置所行きの判決を受けている。

・ストーキングのほとんどが2年以内で終わっているが、多くの被害者にとってストーキングを受けたことによる情緒的・社会的影響は事件後も長く尾を引いている。ストーキング被害者の約3分の1が、ストーキング騒動の結果としての情緒的・社会的トラウマのために心理療法を求めている。

・メロイ(Meloy、1998)は、ストーカーが被害者を身体的にひどく傷つけたり、凶器で脅したり、実際に凶器を使ったりすることはほとんどないと主張する。そうであっても、心理的トラウマの大きくなることが多い。

・ホール(Hall、1998)は、ストーキング被害者145人(女性120人、男性25人)に関する調査で、数ヶ月も、時には数年もストーキングを受けたという体験は心理的テロリズムと似ていると述べている。被害者の大部分が、ストーキングを受けた結果、生活のすべてが変わったと述べている。

 「恐怖から逃れるため多くが引っ越したり仕事を辞めたりし、ある人は名前を変え、ある人は友人や家族を残して行方をくらませてしまう」(Hall、1998)。

ストーカー行為に該当すること

・つきまとい、待ち伏せ、通路に立ちふさがり、見張り、押しかけ

・監視、あるいは監視していると告げる行為

・面会、交際の強要

・著しく乱暴な言動

・無言電話、拒否されても連続してかけつづける電話やファックス送信

・汚物・動物の死体など著しく不快なものを送り付けられたり、目に付く場所に置いたりする行為

・名誉を傷つける行為

・性的羞恥心を侵害することを述べたり、文書や画像にして送りつける、あるいはそういうことが本人の目や耳に入るような状態にする好意

 

ストーカー対策

元彼をストーカーにさせない方法

・別れは3K(キレイニ、キッパリ、賢く)でする。