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目次

タクシー無線

・私企業の業務無線の中でもタクシーが無線によって配車業務を行っていることは、よく知られている。

・基地局側は「会社名+地名」、移動局側は「会社名+地名+数字」をコールサインとして使用されるが、実際に受信してみるとわかるようにコールサインは省略して通信していることが大半です。

・ある周波数においてのタクシー会社を特定したい場合は、タクシー会社の司令室の前に行って、アンテナを外した状態でタクシー無線の周波数帯をスキャンする。この状態でスキャンが止まった周波数は、そのタクシー会社の割当周波数と判明する。

・AVMシステム(車両位置表示システム)やGPSシステムと組み合わせて、配車を行う基地局に移動局の位置が表示されるシステムが活用され、配車効率も向上している。

・携帯電話では、接続するまでに時間がかかること、一斉指令ができないことから、特に大都市では短時間に効率よく配車が行える自衛無線システムが活用されている。

・大都市では、送信所のアンテナを高くしなければ、サービスエリアが確保できないので、集中基地局によってタクシー会社各社の送信所を1ヵ所に置き、有線の専用線によってリモートコントロールして通話することによって広いサービスエリアを確保している。

・都心の繁華街に近い場所で、乗客がいないところにタクシーが何台か止まっていることがある。特に、川沿いの少し開けた場所などに止まっているでしょう。都心のビル街では、建築物などに電波が反射したり回折して、直接波と電波の干渉が生じて位置によって電波の強さがかなり変化する。

 各車が同時に電波を出して混信が起きたときには、基地局の受信電波が少しでも強いほうが有利である。しかし、無線機を改造して電力を増やすことができないので、電波が少しでも強い位置にいたほうが有利になるわけである。

 タクシー無線で用いられている周波数は450MHzであるから、その波長は約67cmである。反射波などによって発生した電界分布の多くは、波長の約1/2の長さの約34cmの位置で強さが周期的に変化する。つまり、約15cmも位置がずれると電波の強さは大きく変化するわけである。よって、その位置を確かめるために、ガードレールの支柱の何番目などと、確認してタクシーを止めているわけである。

 最近では、AVMやGPSを利用した自動化されたシステムでは、移動局の位置が基地局でわかっていることと、短時間のデータ通信なので送信の混信が発生しにくいので、電波の強さはあまり関係なくなってきた。

タクシー無線と周波数

・450MHz帯と458MHz帯に割り当てられている。

・タクシー無線以外の半複信方式のほとんどは、基地局側を受信することで、移動局側も聞くことができる。このように、「半複信方式を受信するなら基地局側を受信」というのは定石だが、タクシー無線の場合は例外となる。タクシー無線の場合、基地局側を受信しても基地局側の声しか聞こえないのである。移動局側を聞きたいなら、対応する周波数を受信しなければならない。例えば、基地局周波数が450MHzなら+8MHzした458MHzが移動局周波数となる。

タクシー無線の方式

 単信方式あるいは半複信方式で運用されている。

単信方式

  • 450MHz前半、458MHz帯の一部を使用。
  • 主に共同配車を行っていないタクシー会社が使っている。
  • 365MHz帯にも割当周波数が数波ある。

半複信方式

  • 基地局が450MHz帯、移動局(タクシー側)が458MHz帯で送信。
  • 主に都市部のタクシー会社が使用。
  • 連続キャリア方式が採用されている。これは、交信が行われていないときでも、常に基地局から電波が送信されているという方式である。そのため、受信する側に立つと、周波数を探すのは楽。

タクシー無線とトーンスケルチ

 タクシー無線は、トーンスケルチを採用することで、他者との混信を防いでいる。

 単信方式の場合は、普通のトーン信号(正トーン)がかけられているので、受信するにあたって、それほど問題は生じない。トーンスケルチ機能が備わっている受信機を使えば、快適に受信することができる。

 一方、連続キャリア方式の多くで採用されているのは、逆トーンである。逆トーンとは、トーン信号が外されたときだけ音声として復調するシステムである。つまり、交信が行われていないときはトーン信号が乗るが、交信が行われているときはトーン信号が乗らないのである。そのため、受信機のトーンスケルチ機能を使っていれば、何も聞こえないことになる。

 タクシー無線の受信の際には、このことを注意する必要がある。