昔はWindowsとLinuxの共存やクラスタギャップを防ぐためにパーティションを複数に区切るよう進められてきたが、最近はHDDの価格が下がっているのであまり気にする必要がないと思うので、1〜2程度に区切っておくとよい。もし、特に理由がなければ1ドライブで設定すると高速化が望める。その際、約1Gバイトのパーティションを作って仮想メモリ専用ドライブにするのも手である。
パーティションは、連続した一定範囲のシリンダから構成される。ちなみに、古いDOSでは、パーティションは1つしか必要無かった。これが、ほぼディスク全体を含め、システムファイルやユーザファイル、スワップファイルなどを格納してあった。
パーティションには、基本パーティション・拡張パーティション・論理ドライブの3つの種類がある。
基本パーティションは、OSをインストールすることができるパーティションのことである。
かつてはHDDが2台以上ある場合、通常は2台目以降の基本パーティションにはOSをインストールできない。新しいマザーボードでは、BIOSの設定を変えることで、2台目以降の基本パーティションにOSをインストールできることもある。そして、FreeBSDなどのOSは2台目以降の基本パーティションにインストールできる。
HDには基本パーティション・拡張パーティション・論理ドライブを共存させることは可能であるが、その数には制限がある。基本パーティションおよび拡張パーティションは合計で4つまで作ることができる。また、拡張パーティションはHDD一台に付きひとつしか作ることができない。
[補講]DOSやWindows9xのfdiskコマンドでは、ひとつしか基本パーティションを作れないが、System Commander 3以降のソフトウェアを使えば可能になる。
よって、パーティションの組み合わせは次のいずれかになる。
論理ドライブは、拡張パーティションの中に4個以上作ることができるが、あまり多くの論理ドライブを作成しても、ディスクを管理しにくくなる。
ルートのファイルシステムとユーザーのファイルシステムを同じLinuxパーティションに含めないとこが重要である。そうしないと、アタッカーがSUIDプログラムを使って制限付き領域にアクセスすることができてしまう。
Linuxを動かすには最低次のパーティションが必要である。
Linuxはシステム起動時に「/etc/fstab」で設定されているそれぞれの指定にしたがって、利用できるすべてのファイルシステムをマウントする。
次に、/etc/fstabの特徴を次に示す。
/ | ルート。比較的少数のファイルを含む(大部分は、スタートアップスクリプト)。 |
/usr | 大部分のソフトウェアを含む。 |
/home | ユーザディレクトリを含む。 |
/opt | サードパーティ製アドオンソフトウェア(Netscape、StarOfficeなど)を含む。 |
/var | ごく普通の管理ログ、メール、ニュースを含む。 |