目次 †
パイプ †
- ≒チューブ
- 使い分けは明確ではないが、内外径の寸法があらかじめ決められているものをパイプ、用途に応じて必要な寸法で製造するものがチューブと呼ばれることが多い。
- 配管を構成する部材の一つ。
- 中空で断面が円形の形状を持つ。
- JISに49種類が規定されており、国内を中心に使われる。
パイプの目的 †
パイプの分類 †
- 金属管
- 鋼管
- 炭素鋼鋼管
- 合成鋼鋼管
- ライニング鋼管
- 被覆装鋼管
- 鉄管
- 非鉄金属管
- 非金属管
配管用のパイプが丸い理由 †
- 液体を密閉できる。
- エネルギーロス（損失水頭）を小さくすることができる。
- 上水道の場合、満水で送水する。
- この場合、通水断面積を確保するのに円の場合が、管の壁面と水の接触する辺の長さが最小になる。
- 多角形の場合、「面積」と「辺の長さの和」の比は円のときに最大になる。
- これにより摩擦力が最小になり、送水時のエネルギーロス（損失水頭）を抑えることができる。
- 管材料が少なくて済む。
- 同じ通水断面積を確保するのに最も管材料が少なくて済む。
- 管の内外圧に対して応用集中が起こりにくい。
- 中空構造のものは、横向きの力に対して一番合理的強さを持つ。
- 断面が多角形の場合、その頂点部分で応力集中を起こしやすいため、肉厚を厚くしなければならないので経済的ではない。
- 円形の利点を持つ。
- 取り扱いやすい（転がすことができる）。
- 継手接合がしやすい（円形には上下左右がない）。
配管のトラブル †
- 腐食
- エロージョン（コロージョン）
- キャビテーション
- ウォーターハンマー
- 応力
- 配管には内外から様々な力がかかっている。
- 外力と応力があり、うち外力により機器・配管の内壁等に一様に加わる荷重によって発生する応力のことを一次応力という。
- 応力は一定の力で掛かり続けることから、過大な一次応力が発生すると延性破壊（クリープ破壊）を引き起こす恐れがある。
- 二次応力は発生した応力により変形や歪みが生じると、その応力が低減する（セルフスプリング）ことから、二次応力のみによって機器が延性破壊を起こすことはないが、一次応力に加えて二次応力が繰り返して発生する場合には疲労破壊を引き起こす恐れがある。
- スケール
- 液体に含まれる炭酸カルシウムなどの硬度成分やシリカなどが結晶化して沈殿付着したもの。
- スラッジ
- 燃料の燃焼により発生した水分・不完全燃焼による煤・塵埃・オイルの酸化物が泥状になったもの。
- スライム
- 水中に存在する微生物が有機物や土砂や錆などの無機物を利用して増殖したもの。
[補講]スケール、スラッジ、スライムは、配管の内面に付着して、有効管内径を減少させてしまう。 ◇
参考文献 †
