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目次

マーケティングの定義

コトラーの説

 マーケティングとは、価値を創造し、提供し、他の人々と交換することを通じて、個人やグループが必要とし、欲求するものを獲得する社会的、経営的過程のことである。

マーケティング

  • マーケティングとは、企業がその製品の需要創造を行うための対市場活動です。つまり、自社製品のお客が増えるために手を打つことである。
  • この活動は企業内部で意思決定される。しかし、その活動の働きかけの対象は、企業外部の市場にある。
    • ここでいう市場とは、企業がその競争者と競いながら、製品の顧客を捜し求めて製品とその代価を交換する場である。
  • マーケティングは、企業と市場との接点で行われる活動である。そのため、マーケティングの世界は複雑。
  • マーケティングの上手な会社と下手な会社とでは製品のシェアが大きく違ってくる。

マーケティングの歴史

マーケティングとソシュール

 言語学者のソシュールによれば、言葉というものはすでに客観的に存在する事物の秩序に我々が記号によって名前を付けていったものではない。むしろ、人間が言葉によって事物の秩序を編み上げている。つまり、人間は事物の秩序の変化を直感で嗅ぎ取り、新しい言葉によって、事物の秩序を作り出すのである。

 この考え方に立つと、マーケティングという発生時の新語は、企業が市場を従来とは異なる見方で捉え、それとの新しい関係を作り出すための不可欠なコンセプトとして誕生したといえる。企業家精神を持つ事業家たちが、市場発展の動向を示すいくつかの特徴を直感し、既存の市場秩序の地平を越える新しい秩序を、マーケティングという言葉によって構想し図式化しようとするものであった。

4P

 単純化すると、マーケティングは次の4つの要素を最適化して、個人や組織がそれぞれの目的を達成しようとする継続的な活動といえる。

  1. モノ、製品(Product)
  2. 価値、価格(Price)
  3. 流通(Place)
  4. 促進活動(Promotion) 

 これらは頭文字を取って4Pと呼ばれる。

ニーズとウォンツ

ニーズ

  • 現実と望んでいる状況との間にギャップがあると感じている状態のことで、消費者の求めるモノやコトを総称する。
  • マーケティングでは基礎的で非常に重要な概念である。

ウォンツ

  • ニーズと同意義に使われることもある。
  • 分けて考える場合、ニーズが特定の製品を対象としてないのに対して、ウォンツはそのニーズを満たすために特定の対象(製品)を指す。

例1:他人から地位が高いと尊敬されたいのがニーズ。 ◇

例2:ニーズを満たすために宝石や高級車を欲しがるのがウォンツ。 ◇

[補講]需要(demand)とは、特定の製品を買う能力や意欲といったもので裏付けられている特定の製品に対する欲求のこと。 ◇

マーケティングと心理学

  • モデルチェンジを繰り返し、計画的陳腐化作戦を行う
  • 衝動買いは右で起こる
    • スーパーマーケットの商品棚では右側に消費者の注意が集中しやすく、左側よりも1.5倍から2倍売れる。
    • この法則は色々な業種の経営者に知られていて、よく実践されている。そのため、右側の商品棚にはあえてちょっと値の張る商品を並べる店も少なくない。また、自動販売機でも、新製品やうりたい製品を右側に置いている。段々人気がなくなってきた製品は、次第に左へ左へ移されていくわけだ。
  • 二者択一法で迫る
    • セールストークには、あるひとつの法則がある。それは、「AとBのどちらを選ぶか?」と尋ねることである。つまり、意図的に選択の幅を狭めてしまうことで、相手の意識を限定してしまう心理戦術である。
    • 誤前提暗示
  • わざとレア物にして注目を集める
    • 人間は手に入らないとわかると、ますますその商品が欲しくなる。例えば、アメリカの禁酒法時代では「酒は違法」といえばいうほど、人々は地下に潜って酒浸りになった。
    • 「現品100個限り」、「期間限定」、「数量限定」、「レアもの」、「お一人様1個まで」、「当店でしか手に入らない」などと書かれた商品は、人間の欲望をかき回す巧妙な罠なのだ。
  • 音楽で客の行動を操る
    • テンポの遅い音楽をかければ知らぬ間にのんびりした気持ちになり、気付いたときには買い物カゴの中にはいらないものがどっさり入っていたということになる。また、店の回転をよくしたいときに、テンポの速い音楽をかけるという手もある。
    • 同調性
  • 照明を活用して客を追い出す
    • 照明を暖色系のもの(赤系統の白熱灯)を使うと、客の心理的時間が狂い、早く帰るようになる。

クチコミのマーケティング

  • 人工的クチコミは、仕掛ける企業の意図が見えると本音によるクチコミ発生が阻害される、あるいは統制できないなどの課題が多くある。
  • しかし、本当にその情報を欲している人に伝われば、あるいは他人にも話したい内容であればクチコミとして広まっていく。
  • まずはターゲットの設定である。クチコミが広がりやすいという点では似た者同士がよく、デモグラフィック特性による分類、考え方や行動に共通点のある趣味集団などが挙げられる。実際には、最初のアプローチ先として、オピニオンリーダーやヘビーユーザーが選ばれることが多い。
  • 次にいかに人に話したくなる話題を提供できるか、その刺激の与え方である。人の知らない話題、希少な商品、ストーリー性、参加性、不安を煽動するものなどが考えられる。-また、クチコミのルートは伝統的な井戸端会議だけでなく、BBSやblogといった共通の興味関心を持った同士の時間や空間を越えた情報交換の場などもある。
  • クチコミの自然発生・拡大のメカニズムは未だ研究途上。
  • クチコミをマーケティング戦略に取り込む上で基本的に3つのことがある。一つ目が「品質のよいものでなければならない」、二つ目が「クチコミの自然発生・拡大作用を促す」、三つ目はマーケティング・ミックスの中に位置付けられるべきであるということ。

インターネットマーケティング

CRM(Customer Relationship Management)

  • 顧客との関係を重視し、顧客とのコミュニケーションを最適化するマネージメントである。
  • 企業側の都合を優先するのではなく、顧客一人一人の嗜好・要求を察知し、それに即応していくことがキー。
  • コンピュータシステムを利用することから、e-CRMと呼ばれている。
  • CRMを実現するための具体的な方法として、パーソナライゼーション(顧客それぞれに最適な情報やサービスを提供すること)やリコンメンデーションサービス(顧客のCookie情報を活用し、顧客ごとに最適な商品を奨める方法)がある。

BBS

  • BBS(電子掲示板)を設置することにより、顧客の意見を吸い上げる。
  • また、BBS上で、新たな顧客を増やすこともできる。
  • BBSに不穏当な発言が掲示された場合は、サイト運営者として適切な調整機能を果たす必要がある。
  • プロバイダ責任制限法の施行によって、サイト管理者は違法情報の削減請求の方法や個人情報の開示請求があった場合の対応方法などをあらかじめ決めておかなくてはならない。

行動体系としてのマーケティング

  • マーケティングの世界の骨格は、マーケティングを行動体系(Behavior System)として捉えることによって明らかになる。
  • 行動体系は、行為主体の行動を、その内的過程(意思決定)と外的過程(取引による市場への働きかけとその結果)の両側面とその相互作用から見ていく、視座を与えてくれる。
  • 取引と意思決定という2つの過程とその相互作用から見ることは、マーケティングを行動体系として見る際の基本です。この相互作用は2つの局面を持っている。
    • まずひとつに取引過程の中に、意思決定の結果である企業の主体的意図が入り込み、取引の結果に影響します。
    • 次に、意思決定過程の中に、取引の結果である成果が入り込み、意思決定の方向に影響を与えます。
  • 取引過程は、マーケティング活動が企業外部の市場で実施されていく過程です。この過程で、企業の主体的意図と市場競争による調整がぶつかり合います。
  • 取引過程はまず、意思決定で計画された目的を、主体的に実現しようとする実施家庭です。取引の相手は、消費者や流通業者などのまったく別の意思決定主体です。しかし、企業は、意図決定されたマーケティング活動によって、彼らに働きかけてその行動に影響を与え、計画目的の実現を狙っています。経営史家チャンドラーは、企業のこのような主体的行動を見える手という言葉で表現した。

シェアとトライ

  • A社とB社の売上シェアが同率だったとする。勝負は引き分けであるが、その後どちらに軍配が上がるか、それを予測する方法がある。購入者のうち、「初めて購入した人」(=トライする人=トライヤー)と「購入が2回目以降の人」(=リピートする人=リピーター)の比率を見ればよい。
  • 同じシェアであも、トライヤーが多くリピーターが少ない場合は、シェアは最初上がるが、すぐ降下する。一般的にはプロモーション戦略の見直しが必要である。
  • 一方、トライ率が低くてもリピート率が高い場合は、シェアは上がっていく。ある程度商品力があるということであるから、その後の戦略としてはマス広告やサンプリングでどんどん認知させてトライ機会を増やすのが有効である。
  • こういった考え方はテストマーケティングにも応用される。
  • 実際の小規模な市場テストでも計れるが、プロトタイプ段階でも可能。

マーケティングによる市場構想

 マーケティングの導入によって、メーカーは何よりもまず市場を新しい視座で捉えるようになる。この視座の特徴は、次の点にある。

  • 流通を機能代替性の観点から捉える。
  • 顧客を同質需要の観点ではなく、異質需要の観点から捉える。
  • 競争を産業市場の観点からではなく、個別市場の観点から捉える。

 これらによる市場構想がマーケティングの基本発想である。

流通機能の代替性

 メーカーがその製品を取引する相手としては、卸売商や小売商などの流通業者、消費者、産業使用者などがある。多くの製品は、メーカーから卸売商の手に渡り、それから小売商を経て、消費者に流通したり、また卸売商を経由して産業使用者に売られる。

 このように、最終的な買い手まで製品が転売されていく取引連鎖のルートを流通経路という。様々な製品の流通経路の複合体が流通システムである。

 歴史的に見ると、卸売商や小売商の商業者としての働きは、流通の効率化に大きく貢献してきた。商業者は、多くのメーカーと取引をし、その社会的集中によって、品揃え形成を行う。この品揃えは、多くのメーカーの製品を含んでいるという意味で、社会的な品揃えになっている。

 商業者は、次の表のような流通活動の遂行を通じて、社会的品揃えの形成を行っている。この種の流通活動は流通機能と呼ぶ。

種類内容
所有権転移・製品の所有権を転移するための活動。
・所有権の取得(購買)と所有権の譲渡(販売)に関わる活動。
危険負担・製品の所有権を保有することから生じる危険、例えば在庫品の売れ残りに伴なう損失を負担する活動。
情報伝達・収集・販売先に製品情報を伝達したり、販売先の情報を仕入先に伝えたりする活動。
物流
・製品の荷扱い、保管、および輸送に関わる活動。

 商業者への取引の社会的集中による流通機能の効率化の条件は次の通りである。

  • 商業者が取引媒介する売り手と買い手の数の多さ、立地分散度
  • 生産地と消費地の距離と輸送速度
  • メーカーと最終顧問間の情報伝達の技術水準

 マーケティングを採用する以前のメーカーは、製品を商業者に売りっぱなしで、その後自分の製品がどこに再販売されていくのかについて関心を持ちえない。流通機能に関しては、完全に商業者に依存していたわけである。

 しかし、マーケティングを導入すると、メーカーは製品が消費者にいたるまでの流通経路全体に関心を持つ。商業者の流通機能を、メーカー自身がその営業部門の強化、卸売営業所の設立、最終顧問への広告や直接物流などによって、直接に流通機能を担当する場合と、比較・検討する。この背後には、商業者の流通機能がメーカー自身の流通活動によっても代替できるという機能代替性の視座がある。これによって、流通経路の段階数は企業にとって所与のものではなく、変更可能であるという考え方が出てくる。

顧客需要の異質性

 マーケティングの導入によって、顧客需要を見る視点も異なってくる。同質需要から異質需要への転換がそれですあり。

 同質需要とは、製品について顧客が同じような欲求を持っているということです。同質需要という前提に立つと、各メーカーは同じような品質・規格を持った製品を作る。それをいかに効率的に生産し、より低い価格で提供できるかが、競争のルールになる。

 一方、異質需要とは、製品について顧客が異なった欲求を持つということである。特徴として、製品の品質を多属性的な知的品質として捉えられる。知覚品質とは、顧客がその主観的なイメージとして捉えている品質のことである。。

 顧客需要の異質性には、次のような側面がある。

  • 顧客内異質性
    • 一人の顧客が時間・場所・機会によって異なる品質属性を選好する。
      • 衣服や食品に多く見られる。
  • 顧客間異質性
    • 個々の顧客間で、選好する品質属性が異なっている。
      • 衣服、食品、家具、車など個人の嗜好が強く出る製品に多く見られる。
  • 市場細分間異質性
    • 市場細分間で、選好する品質属性が異なっている。
      • 市場細分とは、同質的な選好を持つ顧客のサブグループである。

個別市場の構想

 マーケティングでは、市場をしばしば2つの側面(次元)から眺める。その側面として、垂直的次元と水平的次元がある。

 垂直的次元は、製品の流通経路に沿った側面である。この経路に卸売商や小売商が介在すると、垂直的次元は流通経路の段階に対応した市場の連鎖になる。例えば、メーカーと卸売商が取引する市場、卸売商と小売商が取引する市場、小売商と消費者が取引する市場が、垂直的に連鎖を形成する。この連鎖の中で商業者は、買い手および売り手という2つの役割を持って、登場してくる。つまり、再販売のために、購買(仕入)するというのが、商業者の基本行動である。

 水平的次元とは、市場における競争関係のことである。水平的次元は、流通の各段階について考えられる。メーカーは他のメーカーと競争し、同じ流通段階に位置する商業者も相互に競争している。競争とは、同じ買い手をめぐる、2人以上の売り手間の対抗関係のことである。

 マーケティングが登場する以前では、ある特定の産業を構成するメーカーは、同質需要を前提にして相互に代替性が極めて高い製品を、同じような流通経路に通じて販売していた。よって、そこでの競争は主として価格競争を中心に行われてきたのだ。この種の市場を産業市場と呼ぶことにする。マーケティングが導入されると、産業市場は大きく変質する。

 第一に、垂直的次元が流通の機能代替性の視座から、眺められるようになった。メーカーは、卸売商を飛び越して小売商と直接に取引できる可能性を考えたり、さらには消費者との直接的な取引の可能性も検討事項になってくる。流通段階の構成は、個別企業の手の届かない市場要因ではなく、メーカーの主体的努力によって変更できると、考えられるようになる。同じ産業に属しても、個別企業の持つ経営資源や将来予見能力の相違によって、流通のあり方について多様な構想が生まれてくることになる。

 第二に、水平的次元が異質需要の視座から眺められるようになる。例えば、製品にその企業独自の特徴づけを行ったり、また市場をどのように細分化して、どの市場細分を標的市場にするかが、重要な検討課題になってくる。各企業がそれぞれ独自に、市場細分の構成を構想し、標的市場の選択を行うようになる。この結果として、例えば自動車産業など同じ産業で作られる製品間でも、顧客にとってその代替性が低下してくる。あるメーカーが価格を引き下げても、産業市場のように他のメーカーの需要数量に大きい影響を及ぼさなくなる。

 以上のことを個別メーカーの視点から見ると、その製品の個別市場の形成が構想されるということである。

 個別市場とは、競争から相対的に隔離された特定メーカーの市場である。そこでは、複数のメーカーではなく、特定企業だけが買い手と向かい合っている。競争からの隔離は、その企業の製品を反復購買する忠誠な顧客を育成し、それを中核とすることによって可能になる。しかし、この隔離は相対的なものである。顧客の中に、その企業の製品と競争者の背品を交互に購買するような遷移顧客を含むからである。その理由は個別市場の範囲にある。個別市場の範囲は次の要素によって決まる。

  • どのような市場細分を標的市場(顧客層)として設定するのか
  • どのような流通経路で製品を流通させるのか

 しかし、各企業による異質需要の図式化や流通経路の選択洋式は、各企業のマーケティング構想力に依存して個性的であるが、同時に部分的な類似部分を含んでいる。例えば、企業の対象市場が高所得層であり、別の企業の標的市場が高齢層である場合、高所得かつ高齢という顧客層を重複部分として含む。遷移顧客の多くは、この重複部分から発生する。

 需要の異質性も流通経路も共に本来的に多面的である。この多面性を企業が独自に取り出して、個別市場を構想する際、企業の個別市場間で多様な重複部分が生まれる。このことは、個別市場が基本的に2つの領域から構成されることを意味する。ひとつは中核部分である。これはその企業の個別市場の独自部分であり、この領域では忠誠顧客だけから構成されるので、競争者は存在しない。もうひとつは、外縁部分である。これは競争者の個別市場と重複している部分である。ここでは遷移顧客が多いために競争が発生することになる。

マーケティングと多変量解析/数量化理論

 多変量解析とは3変数以上の多変数間での構造分析のことである。一般的に2つの目的を持ち、第一に因果関係の識別、第二に変数のグループ化のために用いられる分析手法のことである。

 変数間において、原因のことを説明変数(独立変数)、結果のことを目的変数(従属変数)という。

 そして、この結果(外的基準)の有無に従って、目的が区分される。前者は外的基準がある場合で、重回帰分析や判断分析が当てはまる。一方、後者は外的基準がない場合で、主成分分析、因子分析、クラスター分析などが当てはまる。

 実務上よく利用される分析手法は主にこの5つである。使用されるデータは定量データであることが原則である。

外的基準(目的変数)がある場合

 因果関係が明瞭な変数を抽出する(因果関係の識別)。

  1. 目的変数・説明変数共に定量データ⇒重回帰分析、判断分析
  2. 目的変数:定量データ、説明変数:定性データ⇒数量化I類
  3. 目的変数・説明変数共に定性データ⇒数量化粁

外的基準(目的変数)がない場合

 抽出された軸を適切に解釈する(変数のグループ化)。

  1. 説明変数が定量データ⇒因子分析、主成分分析、クラスター分析
  2. 説明変数が定数データ⇒数量化稽燹⊃量化IV類

定量データと定性データ

定量データ

  • 量(数値)を表すデータ。
  • 実態を把握したり現象を量的に明らかにしたい場合に活用され、集団を表すデータである。
  • 通常、質問項目に対して回答を複数選択できるようにしたり、数値をそのまま答える形式で収集する。ただし、質問の中でも対象者が自由に答える自由回答は定性的な意味合いを持つデータとなる。

定性データ

  • 数量や減少で問題点を分析するのではなく、情報の深さを見るためのデータ。
  • 定性データを収集する場合は、定量調査ほど質問形式にこだわる必要はないし、対象者の反応によってフレキシブルに質問も変化させる必要もあるため質問者の素質によって引き出せるものに差が生じることもある。
  • 定性調査のデータは定量調査では得られない人間の複雑さやリアリティを言葉という形でできるだけ詳細にとったものである。それゆえに、様々な複雑に絡み合った要素の関係性や意識構造を明らかにすることが最もふさわしい分析方法である。
  • 人間の行動や思考は想像以上に統一性がなく矛盾だからである。まして口頭発言は特にそうである。
  • しかし、ある程度時間をかけたインタビューから、対象者の思考や駆動の基本パターンが分析可能である。

定性調査と動機調査

 定性調査とは、数字で表しにくい質的なデータを取扱う。顧客の苦情や欲求を表すテキスト(文章)などは、その代表例である。この種のデータから一般的な結論を引き出すことは困難だが、生き生きとした顧客の世界を映し出しているので、新製品開発などの貴重なヒントを得ることができる。

 動機調査とは、顧客行動の根底にある心理的な理由(動機)を明らかにしようとするものである。企業の広告メッセージなど、特定のテーマについて、顧客の小集団に自由に発言してもらい、その発言内容を分析することによって、顧客の隠された動機を探る。動機調査は定性調査の一種である。

参考文献

  • 『ベーシック会社入門』
  • 『マーケティングの知識』
  • 『図解 超入門経営のしくみ』
  • 『「欲望」の心理戦術』
  • 『実務入門 よくわかるマーケティング入門』
  • 『完全対策NTTコミュニケーションズインターネット検定 .com Master★★ 2005』