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目次

ワンボードマイコン

 8ビットCPUが登場したばかりの当時、現場の技術者にとって、マイクロプロセッサベースのシステムは従来のランダムロジックやシーケンス回路をソフトウェア制御するシステムと比べてまったく異なる分野のものであった。そこで、マイクロプロセッサのメーカー会社は、現場におけるマイクロプロセッサの認知度を上げるために、トレーニングキットという形で販売した。トレーニングキットとは、主に現場の技術者向けで、マイクロプロセッサのソフトウェア制御を習得させるための教材である。そうしたトレーニングキットの中で、CPURAMROM・パラレルI/Oポート・シリアルI/Oポートなどを1枚の基板上に乗せてあるものを、ワンボードマイコンと呼ぶ。

 16ビットCPUはかなり構造が複雑になっており、学習用のアセンブリ言語の取扱いが困難であったため、16ビットのワンボードマイコンが少数ながら存在するが、ほとんど普及しておらず、次第に終焉を迎えた。

ワンボードマイコンの特徴

  • キットのものもあれば、完成品(すべてはんだづけ済み)のものもあった。
    • 特に前者の方をDIYキットと呼ぶ。
    • いずれもむき出しの裸コンピュータ(naked computer)であったので、コンピュータを動作させるためには電源をはじめとして色々な外部機器を接続しなければならなかった。
      • 例外としては、TK-80BSなどはカバーが付いていた。
  • 1枚の基板に組み込まれているので、ワンボードマイコン(ワンボードコンピュータ、シングルボードコンピュータ)などと呼ばれた。

コンピュータホビイスト

 仕事のためではなく、自分の趣味として、コンピュータを手作りする人たちをコンピュータホビイスト(アマチュアコンピュータリスト)と呼ぶ(手作りといっても、近年の自作PCのユーザーとはまったく異なる)。

  • 昭和52年夏頃のコンピュータホビイストの人口
    • アメリカで約5万人
    • 日本で約1万人
    • フランス・イギリス・西ドイツに各3,000人

ワンボードマイコンの選び方

ワンボードマイコンを購入する前に

  • はんだごてを握ったことがない方は完成品を購入した方が安全である。
    • なぜならばマイコンはプラモデルなどと異なり、組み立てることに異議があるのではなく、その後どのように利用していくかが重要なこととなるからである。
  • ワンボードマイコンを購入する場合は、それを利用して何をするのか、または何をしたいのかという決心をしておくことが大切である。
    • それだけ可能性が大きいということだが、それを使いこなすためにはワンボードマイコンの購入後に、かなりの量の本を読まなければならず、かなりの努力を必要とされる。また、費用もばかにできない。現在なら中古のWindowsマシンを購入した方が安いぐらいである。あらかじめ利用目的を決めておけば、こうした困難に立ち向かうためのモチベーションを維持することができるだろう。

CPUの選び方

 ワンボードマイコンの中心であるCPU(厳密にはMPU)に関しては、別のカタログになっていることが多く、キット自体のカタログにはCPUの詳細が書かれていないことが多い。しかし、どのCPUを選ぶかは、プログラミングインタフェースの拡張のしやすさを決めてしまう重要な要素であるので、購入の際にはCPUのことを深く検討するべきである。そこで、最低でも次の項目をチェックしておくこと。

  • CPUの並列処理ビット幅
  • 基本命令の種類と数
  • 最小命令実行時間
  • アドレッシングモード
  • 最大メモリアクセス幅
  • 電源電圧の種類

 8080系は半導体技術主導型であり、アドレッシングモードが直接・間接の2種類しかなく、割り込みも比較的単純である。ただし、資料が豊富というメリットがある。

 一方、6800系はコンピュータ指向型であり、メモリのアクセス幅は8080系と同じだが、アドレッシングモードを7種類持っている。また、単一バス方式を採用しているため、入出力命令が不要である。

メモリ仕様

 8ビットのマイコンは一般に64Kバイトまでのメモリにアクセスできるように設計されている。しかし、普通のワンボードマイコンの購入時には、そのうちのほんの一部が実装されているのみで、後は必要に応じて購入する必要がある。ワンボードマイコンに内蔵されているメモリはROMとRAMの2種類があり、容量としては1,024バイトから4,096バイトのROMと、128バイトから1,024バイトのRAMを持っているのが普通である。つまり、通常のワンボードマイコンではRAMとROMの比率が7:3から5:5になっている。

[補講]SDK-85はROMの容量が多くなっとおり、RAMはデータエリアとして使用できるくらいしか用意されていない。これはプログラム関係をすべてROMに焼き付けて使用する産業用アプリケーションのためのサンプル品としてのキットであるからだろう。 ◇

 また、ROMにはすでにメーカー側でモニタープログラムやデバッガが書き込んであり、組立後すぐに16進キーボードを使用してプログラミングが可能となっている。

各種ワンボードマイコン

日本製のワンボードマイコン

海外製のワンボードマイコン

その他

オール自作

資料室

参考文献

  • 『復活!TK-80』
  • 『マイコン実験と工作マニュアル』
  • 『マイ・コンピュータをつくる 組み立てのテクニック』
  • 『学習コンピュータ 1978年2月号』