・ディスク装置の基本構成要素は、読み書きヘッド、ヘッド駆動装置、ディスク回転モーターである。
・トラックが集まってシリンダを構成する。
・シリンダ内での読み書きは、ヘッドの移動が不要なので高速にできる。
・セクタ方式では、トラックが一定の容量に細分されている。
・ディスクの外周と内周のトラックで記憶容量は変わらない。従って、内周のトラックは記憶密度が高い。
ディスクはひとつの円筒状に並んだトラックが集まってシリンダーを構成し、シリンダーが同心円状に集まってディスクボリュームを構成している。
セクタ方式のディスクでは、トラックがさらに複数のセクタに分割される。
磁気ディスク装置では、内側のトラックと外側のトラックとで長さに違いはあるが、記憶の容量は同じである。よって、ボリュームの容量は次の公式で計算できる。
[公式]ディスクボリュームの容量
ディスクボリュームの記憶容量[バイト]＝トラック容量[バイト/トラック]×トラック数[トラック/シリンダー]×シリンダー数[シリンダー/ボリューム
磁気ディスクに記憶する物理的単位はブロックである。ブロックとブロックの間にはギャップが置かれる。一方、記憶の論理的単位はレコードであり、1個以上のレコードが集まってブロックを形成する。1ブロックの中に含まれるレコードの数をブロック化数と呼ぶ。
ファイルを磁気ディスクに記憶するときは、処理効率を考えひとつのトラックで収容できない場合は同一シリンダの次のトラックへとシリンダ単位で記録していく。ファイルに必要なシリンダ数を計算するには次の順で計算する。
[公式]ディスクファイルの容量
[1]必要なブロック数の計算
ブロック数＝レコード数÷ブロック化係数 （小数点以下切り上げ）
[2]1トラック中のブロック数の計算
（ブロック/トラック）＝トラック容量÷ブロック長 （小数点以下切り捨て）
ただし、ブロック長[バイト]＝レコード長×ブロック化係数＋ギャップ長
[3]必要なトラック数の計算
トラック数＝ブロック数÷（ブロック/トラック） （小数点以下切り上げ）
[4]必要なシリンダ数の計算
シリンダ数＝トラック数÷（トラック/シリンダー） （小数点以下切り上げ）
[公式]1トラック中のブロック数の計算
（セクタ/ブロック）＝ブロック長÷セクタ長 （小数点以下切り上げ）
ただし、ブロック長＝レコード長×ブロック化係数
（ブロック/トラック）＝（セクタ/トラック）÷（セクタ/ブロック） （小数点以下切り捨て）
磁気ディスクに記録されたデータを読み書きするには、ヘッドを現在位置より目的のデータが格納されているトラックまで移動させる必要がある。この動作をシークと呼び、これに要する時間がシーク時間である。
目的トラックまでシークした後、そのトラック中の目的データの先頭がヘッドの直下に来るまでディスクが回転するのを待ち、初めてデータの転送が開始できる。シークが終わった時点でのデータ先頭位置がまったくランダムであるとすると回転待ちに要する時間の平均（平均回転待ち時間）はディスクの1回転に要する時間の1/2である。
（平均回転待ち時間）[ミリ秒]＝60,000[ミリ秒]÷（回転速度）[回転/分]÷2
1回転に要する時間は回転速度の逆数で与えられる。
目的データの先頭がヘッド直下に来ると以後データ転送が開始される。データはディスクの回転に追従して転送されるので1トラック分のデータ量が、1回転時間で転送される。これが転送速度が決まる。
（データ転送速度）[バイト/秒]＝（トラック容量）[バイト]×（回転数）[1/分]÷60[秒]
ブロッキングを行うことで、処理時間を節約することが可能となる。
