消火器は地震のときに限らず今や家庭や事務所の必需品と言えます。
一般的に設置されている消火器はABC粉末消火器というものです。これは燐酸アンモニウムの粉末薬剤を消化剤として、二酸化炭素ガスの圧力で放射するものが多いです。ABCというのは普通火災をA火災、油火災をB火災、電気火災をC火災と規定して、それらのABC火災に直接放射して消せる消火器という意味です。
昔は泡の消火器が存在しました。これは水系統の消火器なので、電気器具の火災にかけると感電のおそれがあったため、C火災には使用できず、いわゆるAB消火器でした。水系統の消火器は木、紙、布が燃えるA火災には特に効果が高く、消火器としてイギリスで開発されたときからずいぶん永く主流を占めていました。
しかし、現在では家庭内でも多くの電気器具が存在するので、粉末消火器の法が圧倒的に利用されています。
消火器を買う場合はなるべく大きめのものを買うとよい。一般家庭ならば10型から20型が当てはまります。
消火器は国家検定マークのついたものならば、5年たったら近くの消火器屋さんで買ったときの2分の1ぐらいの値段で詰め替えてもらうとよいでしょう。
三角消化バケツは東京消防庁が開発したバケツです。樹脂製で部屋の隅にもぴったり置きやすい形です
普通のバケツだと水をいれて火を消そうとするといっぺんに水がまとまって出てしまいまい、火が広がっていたり命中しなかったりするとうまく消化されにくいです。それに対して、三角消化バケツだと上と下に取っ手がついているので遠くへ透水でき、数回に分けて透水もできます。
製品によっては消化専用の三角消化バケツもあるし、消火用と飲料水保存を兼用した三角消化バケツがあります。
スイスの場合、自然に対してだけではなく、外敵に対する国防の意味が強いです。戦争勃発のとき、2ヶ月以内に政府の非常対策が動き出すから、それまで各家庭の責任で持ちこたえてもらいたいと国民は日頃から訓練されています。
国防を考えているスイスでさえ2ヶ月分の備蓄を薦めているのに、地震国家の日本はどうだろうか。国や自治体の「防災の手引き」などではたった3日分の食料の備蓄しか呼びかけていません。特に物資が限られている日本は3日分で十分だとは非常に考えにくいです。よって、最低でも2週間分、理想的なのは2ヶ月分と考えてもらいたいです。
非常食として向いている缶詰の特徴を次に示します。
・そのまま手を加えずに主食または確実な副食として食べられるもの
・あたためなくても賞味できるもの
・保存期間が明示されているもの
・保存期間が長いもの
缶詰備蓄はバッテリー備蓄と似ていて、期限が来たら買い換えてリフレッシュする必要があります。そして、家族構成にあわせて、種類と数量を揃える必要があります。
実際に、一度試食しておいて、味を確かめておくことが重要です。宮城県沖地震のとき、缶詰を用意していた人が「缶詰はたいてい味が濃くて、薄めないと食べられなかった」とコメントしています。
携帯食料として次があげられる。
・するめ
・昆布
・あめ
・チョコレート
[補講1]戦国時代、出陣式神前のお供え物はするめと昆布と焼き栗と酒でした。
[補講2]古戦場では、他に干米や焼米などもありました。
多くのインスタントラーメンの賞味期限は3ヶ月〜6ヶ月です。これは保存場所によります。日当たりのよい場所や湿度の高い場所に置いておくと、痛みも早いです。
補給するときは前からあるものを上にして、買ってきたものを下に入れます。そうすることで賞味期限の早いものが上に来るので、非常時でないときでも普通に食することができます。
おかずに贅沢を言える状態ではないが、せめて梅干や味噌汁が欲しいと思うものです。
乳幼児用として市販されている粉ミルクは次の点で非常食として備蓄するのに都合がよいです。
・缶入りなので保存が楽。
・水に溶けるので火を使わずに済む。
・水を使わずにもそのままでも食べられる。
・乳児、病人、老人にもよい。
・カロリーと栄養のバランスが良く、消化吸収も良い。