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FTTH

目次 †

FTTH †

• 通信事業者と家庭を光ファイバーで結ぶ、家庭向けの高速通信方式である。

長所と短所 †

• 長所
  • ADSLなどから比べてみると転送速度がダントツで高い。
• 短所
  • 低価格化が進んでいるが、ADSLよりも費用がかかる。
  • 光ファイバーケーブルの設置の工事が必要。

FTTBとFTTC †

• FTTB(Fiber To The Building)
  • 通信事業者とビルや集合住宅を結ぶ光サービス。
• FTTC(Fiber To The Curb)
  • 通信事業者と一般住宅などの建物の手前（クローじゃ）までを結ぶ光サービス。

FTTHとFTTB †

• FTTH（Fiber To The Home）
  • 一般の住宅まで光回線を敷設すること。
• FTTB（Fiber To The Building）
  • ビルまで光回線を敷設すること。

FTTHの分類 †

ネットワーク形態による分類 †

• P-P方式
  • ONU（光加入者線局内装置）や光ファイバーを1利用者で占有する。
    • 光ファイバーを占有するため、設備コストが大きい。
  • 他利用者の通信トラフィックの影響を受けない。
  • 機器の制御が簡単。
• P-MP方式
  • 光ファイバーとOLT（光加入者線宅内装置）を共有する。
  • 複数の利用者でOLTを共有するため、利用者数が増加しても設備量の増加がない。
  • タイミング制御などの処理が必要である。
  • 個別利用者のサービス変更は不可である。

サービスエリアについて †

　FTTH事業社には全国展開タイプと限定地域タイプがある。

　NTT東西地域会社と有線ブロードネットワークスは全国展開タイプである。大都市部を中心に政令指定都市の一部から徐々にエリアを拡大していっている。

　一方、スピードネットやIPレボリューションは限定地域タイプである。東京を中心とした首都圏をサービルエリアにしている。また、ケイ・オプティコムは大阪において、マンションなどの集合住宅への導入を拡大していっている。

FTTHサービスには100Mbpsと10Mbpsがある †

　特に集合住宅タイプはシェアするケースには注意が必要である。

　10Mbpsの場合（主に集合住宅）は100Mbps1本を各戸でシェアする。一方、100Mbpsの場合（主に一戸建て）は100Mbpsのファイバーを各戸に引き込む。

光ファイバネットワークの構成 †

SS（Single Star）方式 †

・電話局と加入者を1対1で接続する。

DS（Double Star）方式 †

・電話局と加入者間に多重・分離装置（光スプリッタなど）を設けて、複数の加入者信号をまとめて電話局と接続する。

・DS方式は次の2つに分類できる。

FTTH接続の仕組み †

　光通信では基本的にデジタル信号を扱う。コンピュータの信号はもともとデジタルなので問題ないが、電話やFAXの信号はアナログである。よって、アナログ信号をデジタル化する必要が生じる。このとき用いられる方式がPCMである。PCMで光というアナログ信号をデジタル化したパルス信号へと変換する。これは光変調と呼ばれる現象である。

　パルス信号波半導体レーザー（レーザーダイオード）へ送られ、光の点滅に変換される。半導体レーザーとは、波長が一定で、極超短波のレーザー光を1秒間に数億回も点滅できる素子である。波長の長い光だと、点滅周期はそれほど短く取れない。

FTTH実現に必要な装置 †

　メディアコンバーターと呼ばれるFTTHのモデム的機器を事業者からレンタルする必要があります。大体手のひらサイズで、LANケーブルでPCと接続されます。

　また、実質的には家の近くにファイバーを分岐するノードする装置が必要です（ユーザー側は気にしなくてもよい）。

参考文献 †

• 『情報ネットワーク施工実務マニュアル』