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*目次 [#o9126a4b]

#contents


*公害の徴候 [#o3a0e832]

 人よりも先に動物など自然界に異変が現れてくる。それよりも先に労働者に影響が出始めるが、工場内での出来事はなかなか外に伝わらず、隠蔽されることが多い。よって、公害の多くは労災被害が工場の外に波及したのが原因であると言える。

例1:[[水俣病]]が新しい病気として公式に確認される以前から、人に奇妙な病気が現れていた。さらにそれよりも数年前に、水俣湾では奇妙なことが起こっていた。死んだ魚群が潮目に浮いていたり、魚が失明して岩壁にぶつかり、海鳥が空を飛べずに落下したりした。水俣湾奥の漁村では浜にイリコを干しており、それを食べた猫が手を逆立ててぐるぐる回り、挙句には突進して飛び込んだり、狂って死んでいった。ついには村中の猫が死んでしまい、山手の村から猫をもらってきても皆死んでしまった。猫がいなくなったことから、昭和29年には鼠が大発生し、住民が役場に鼠の駆除剤の支給を求めたという記録も残っている。魚を餌として与えられていた豚も死んでしまう。


*公害と基本的人権 [#kfdd4c38]

 2001年の国連人権委員会年次総会で「化学物質に汚染されていない世界に住むのは基本的人権のひとつである」という結論が出た。今までは本当に危険かどうか、被害を受けているかどうかを証明しなければならなかった。しかし、今では「汚染されていない世界に住むのが当然である」というように軸足が変化してきたのである。

*都市部の公害 [#uc77abad]

-自然にある自浄能力を超える汚染が起こりやすい。

**光害【ひかりがい】 [#wda561f1]

-屋外照明が原因。
-信号が見分けにくい、天体観測がしにくいなどの影響がある。

**都市型洪水 [#w3523a9d]

-コンクリートやアスファルトが増えて、保水機能(土地が水を吸収すること)と遊水機能(土地が水をためておくこと)が失われ、急速に洪水になる。

**廃棄物の問題 [#ib9364f0]

-人口が集中することで問題になるのがゴミの存在である。
--18世紀頃の[[ロンドン]]でもすでに廃棄物問題や石炭暖房による大気汚染の問題が深刻化していた。
-開発途上国の首都周辺にスモーキーマウンテンというゴミの山が出現している。
-日本の場合は不法投棄する者のために、都市部から離れた山林や原野の環境破壊が問題になっている。
-廃棄物は破棄物処理法的には、産業廃棄物と一般廃棄物に分類される。
--産業廃棄物とは、事業活動に伴い発生する廃棄物のうちで、法令で定められたもの(20種類だけ)である。
--一般廃棄物は一般の生活から出るものである。
---事業系ゴミ(事業者が適切に処理すべき廃棄物)から産業廃棄物を除いたものも含む。
---し尿、家庭ゴミも含む。
-産業廃棄物の排出には重い責任が課せられている。
--処理業者に依頼するときには、マニフェストと呼ばれる産業廃棄物管理票を渡し、その後の処理経過を記載した必要部分を返してもらう必要がある。これにより、依頼した後に、適切に処理されたかどうかを確認する。

**都市景観の悪化 [#nb73ceaf]

-電線などの存在によって、都市の眺めが悪くなること。
--対策として電線は地中に埋めるというアプローチがある。

**大気汚染 [#a3f45bcb]

-車の排気ガスなどが主な原因。

**騒音 [#z9532436]

-発生源は向上・事業場の騒音、建設作業、営業(飲食店・興行業・娯楽施設)が挙げられる。
-1968年に騒音'''規制法'''による法規制が行われた。

**悪臭 [#g1751c0d]

-2005年度の悪臭苦情の件数は19,11件。
-都道府県別では、東京都・愛知県・埼玉県・神奈川県・大阪府の順になっており、上位5都府県で全国の40.6%を占めている。
-飲食店などの都市・生活型の苦情が殺到している。
-物を燃やす匂い、調理のときに出る匂いなどに対する感覚が敏感になったため。
--そのため感覚公害ともいわれる。
-1971年に悪臭'''防止法'''による法規制が行われた。
-「振動<騒音<悪臭」の順に苦情が多い。

**振動 [#r7222014]

-東京都がトップ。
-1976年に振動'''規制法'''による法規制が行われた。

**ヒートアイランド現象 [#d2dcd570]

-都市部の熱汚染現象。
-都市中心部の気温を等温線で見ると、郊外に比べ、島のように高くなることが名前の由来である。
-原因は都市化のために、地表面から緑地・水面・農地が減少し、熱の蒸散効果が低下したことである。さらに、[[アスファルト]]や[[コンクリート]]などの人工構造物が増えて、熱を吸収・蓄積されやすくなったことや、[[エアコン]]・[[自動車]]などの人工的な排熱量が増加したことも原因である。

***ヒートアイランド現象による影響 [#z24eaa7f]

-温度上昇により、真夏日・熱帯夜が増加する。
-熱中症の発生が増加する。
-エアコン用エネルギー使用増加により、ヒートアイランド現象が進行する。
-局地的集中豪雨が増え、都市型洪水が多発する。
-高温化による[[光化学スモッグ]]が多発する。
-[[冬季スモッグドーム現象]]が起こる。

**ヒートアイランド現象の対策 [#d180479b]

-人口排熱量を減らすこと。
--エネルギー効率のよい電気製品や温熱機器を使ったり、燃料効率の高い自動車を普及・開発したりする。
-地表面からの輻射熱を減らすこと。
--コンクリートやアスファルトの面積を減らし、緑地・水面・土などの地表面積を増やす。これにより、水分の蒸発を促し、温度を下げる自然のメカニズムを取り戻す。
--東京都などが自然保護条例で、一定規模以上の新築・改築建設物の屋上緑化を義務付けている。
-政府は総合的な基本方針として、ヒートアイランド対策大網を策定した。
-国土交通省は都市緑地保全法(土地緑地法)で、管理協定制度、緑化施設設備計画認定制度を創設した。

*参考文献 [#kb6ca5e3]

-『くらしの中の化学物質 リスク削減のために』
-『改定版 eco検定 公式テキスト』