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*目次 [#o43e670b]

#contents


*増幅 [#ka78fcc3]

 ''増幅''とは、電気信号の周波数や波形の特徴を変えずに振幅だけを大きくすることである。

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 増幅を実現化する装置を''増幅器''という。つまり、小さな振幅の電気信号を増幅器に入れると、大きな振幅になる。

 一般的に、電圧・電流の振幅を増大することを意味し、その動作素子によって半導体増幅器や真空管増幅器などがある。


**増幅率 [#f7d9ca3d]

 増幅器における入力対出力の値を''増幅率''という。


*増幅回路 [#i0f6d91e]

 増幅回路は、発振回路や演算回路の構成要素としても使われている。動作の安定性や性能の向上を目的とした[[デカップリング回路]]や[[AGC回路]]などがそれである。


*増幅回路の分類と構成 [#e9ad919e]

 増幅回路を分類すると次のようになる。

+その動作点の取り方(バイアス電圧のかけ方 A級/B級/C級)
+増幅する交流信号の周波数(低周波・高周波)
+増幅の目的(電圧・電力)
+回路構成(シングル、プッシュプル)

 増幅回路を考える場合には、[[真空管]]や[[トランジスタ]]のエッチ方法も関係してくる。真空管ならばカソード接地、トランジスタならばエミッタ接地がほとんどである。
 増幅回路を考える場合には、[[真空管]]や[[トランジスタ]]の接地方法も関係してくる。真空管ならばカソード接地、トランジスタならばエミッタ接地がほとんどである。


**動作点の違いによる増幅の分類 [#secde4d2]

 交流信号の振幅を大きくする増幅の仕方には、基本的にA級/B級/C級増幅の3つが存在する。この分類はバイアス電圧をVBE-ICの特性曲線のどの位置に持ってくるかによってわける方法です。出力波形・動作点の面でそれぞれに大きな特徴がある。

 この他にAB級増幅もあるが、これはAとBの中間と考えてよい。

 増幅効率は次のような大小関係になる。

A級<B級<C級


***A級増幅 [#y48ff957]

-特性直線の中央にP点(動作点)のあるものをA級増幅という。
-入力信号の有無にかかわらず、常に出力電流としてのコレクタ電流ICが流れる。
-出力側の波形にひずみがない。
-増幅効率が悪い。


***B級増幅 [#dbd33b66]

-特性直線の下側にP点(動作点)のあるものをB級増幅という。
-入力信号の正の半周期のときのみコレクタ電流ISUB{C};が流れ、負の半周期のときは電流は流れない。
-A級増幅より増幅効率がよい。


***C級増幅 [#za10e4cc]

-特性直線において、P点(動作点)がB級増幅のときより、さらに左側に来ているものをC級増幅という。
-入力信号が正の半周期のとき、その一部の間しかコレクタ電流ISUB{C};が流れない。
-増幅効率がもっともよい。
-ひずみが最も大きいが、大きな出力が取り出せる。


***まとめ [#c16323ea]

-A級増幅
--ひずみは少ないが、効率が悪い。
-B級増幅
--ひずみがやや多いが、出力が大きい。
-C級増幅
--ひずみが多いが、効率が良い。
-AB級増幅
--A級とB級の中間的な特徴を持ち、それぞれの長所を引き出している。


**エミッタ/ベース接地回路の特徴 [#r80328da]

 エミッタ接地・ベース接地といっても、エミッタやベースが直接アースされているのではない。正確に言うと、エミッタもベースも交流的にアース電位になるということである。''交流的アース電位''とは、例えば脈流のうちの交流分だけをアースすることをいう。普通アースといえば導線をつないでしまうことをいうが、そうすると電子はすべてアースに流れてしまう。このように完全にアースされては困る脈流の流れる回路で、[[バイパスコンデンサ]]を繋ぐことによって、交流的アース電位に置かれた接地回路ができあがる。


**エミッタ接地の特徴 [#z6a98f97]

-電流増幅度と電圧増幅度が大きい。
-入力インピーダンスは中位。
-出力インピーダンスは大きい。
-入力信号と出力信号の位相は逆。
-エミッタ接地の電流増幅率は次の公式で求められる。
--(電流増幅率)=(コレクタ電流の変化)/(ベース電流の変化)


***ベース接地の特徴 [#b6051f3d]

-入力インピーダンスは小さい。
-電流増幅率は1より小さい。
-入力信号と出力信号の位相は同じ。
-高周波増幅に適する。
-ベース接地の電流増幅率は次の公式で求められる。
--(電流増幅率)=(コレクタ電流の変化)/(エミッタ電流の変化)


**プッシュプル増幅回路 [#r6947cab]

-特性が同じで極性が異なる2つのトランジスタを用いて構成する。
-大出力が得られる。
-電源効率がよい。
-波形がひずまない。
-入出力側にトランスを必要とする。


***コンプリメンタルSSEEP回路 [#fa0859cf]

-プッシュプル増幅回路のひとつ。
-互いにコンプリメンタル(相補対称という意味)な2つのトランジスタを用いると、入力側のトランスによって入力信号の位相を判定させて加える必要がなく、出力側においてもトランスを用いないで直接負荷を接続することができる。