このページをはてなブックマークに追加このページを含むはてなブックマーク このページをlivedoor クリップに追加このページを含むlivedoor クリップ
  • 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
  • 直流と交流 へ行く。

*目次 [#qbf8de32]

#contents


*電流戦争 [#m3cca3ce]

**直流 vs 交流 [#r7e2342b]

 発電機は1800年代後期、ヨーロッパとアメリカで実用化された。 

 アメリカのエジソン側は、低電圧直流を分配する中央発電所方式により電力の生産・供給システムを実現させた。一方、ヨーロッパのウェスチングハウス(重電機器メーカー。今も存在する)側は、交流発電方式を採用した。

 結果的にヨーロッパの交流推進派が勝った。その理由の一つに、[[トランス]]の存在がある。トランスは電圧を上げたり下げたりできる便利なものなのだが、これは直流では使えなくなったからである。変圧できると、送電効率が大きく向上する。

[補足][[エジソン]]は直流を推奨するために、交流用の電気椅子を作り、今でいうネガティブキャンペーンで交流の怖さを実証しようと画策した。 ◇


*正弦波交流について [#ybc0b724]

 交流発電機の回転子が1回転すると、一つのサインカーブ(正弦波)が生じる。よって回転子が毎秒f回転すると、毎秒f個の正弦波が生じるわけである。この1秒ごとの正弦波の個数fを''周波数''といい、単位は''ヘルツ([Hz])''を使う。また回転子が1回転するのに要する時間、即ち一つの正弦波を生じるのに要する時間を''周期''という。

[法則]周波数と周期の関係~
f=1/T [Hz]

例1:1秒間に5回繰り返す交流の周波数は5Hzとなる。 ◇

例2:マイクロホンに向かって声を出すと、音声電圧が起きる。これも交流で、周波数は人によって違うが100Hz〜3000Hzくらいが多いといわれている。また、耳に聞こえる周波数は、20Hz〜20,000Hzくらいまでである。なお、このくらいの周波数を低周波という。 ◇

[補講]角周波数は、周波数に2π(≒6.283)をかけたものである。 ◇


**日本の周波数分布 [#w031baf4]

 静岡県の富士山を境にして、東日本と西日本では次のように商用周波数が異なる。 

|東日本|ヨーロッパ|ドイツ製の発電機|周波数f=50Hz|周期20.0ms|角周波数ω=314.16|
|西日本|米国・フィリピン|アメリカ製の発電機|60Hz|16.667ms|376.9|

 東京の発電所が1895年に操業を開始したときは、ドイツ製の発電機を使用したため、周波数が50Hzとなった。一方、それより2年後に操業を開始した関西の発電所はアメリカ系のウェスティングハウスの発電機(ニコラ・テスラの発明)を使用したため60Hzになった。 

 電気的には関西系の60Hzの方が理想的らしいが、何でもドイツ系が最高と考えた東京のおかげで、日本には周波数の差異が生まれたわけである。


***周波数の影響を受ける電気器具 [#n8acb85b]

 家庭で使われる電気製品のほとんどが50Hzでも60Hzでも使用できるように設計されている。ただし、周波数を切り替えれば使えるものや、その周波数専用のものもある。よって、取扱説明書、製品に付いているプレートを確認すべきである。周波数専用の機器を違った周波数で使うと、故障したり、最悪の場合自己に繋がることもある。

 また、どちらの周波数でも使える機器でも、クーラーや冷蔵庫などはその能力が変わる場合もある。

|''製品名''|''50Hzを60Hzで使用''|''60Hzを50Hzで使用''|
|レコードプレイヤー、カセットデッキ|レコードやテープの回転スピードが遅くなり、再生される音が高くなる。|レコードやテープの回転スピードが遅くなり、再生される音が低くなる。|
|[[蛍光灯]]|暗くなる。点灯しにくくなる。|明るくなる。[[チョークコイル]]に余計な電流が流れ、熱を持つ。|
|[[洗濯機]]|[[モーター]]の回転スピードが速くなり、機器に負担がかかる。タイマー類は早く進む。|モーターの回転スピードが遅くなる。タイマー類は遅れる。|
|[[電子レンジ]]|食品への加熱が均一にならない。タイマー類は進む。[[トランス]]が加熱する。|食品への加熱が均一にならない。タイマーは遅れる。|
|[[冷蔵庫]]|冷却能力は変わらない。タイマー類は進む。霜取りは速くなる。|冷却能力は変わらない。タイマー類は遅れる。霜取りも遅くなる。|
|電気時計|進む。|遅れる。|
|伝熱機器、白熱電球|影響なし。|影響なし|
|[[テレビ]]|影響なし。|影響なし|

-周波数が異なるところに持っていっても問題ない家庭電器製品
--電熱を利用した電気器具の電器炊飯器
--[[トースター]]
--[[コンロ]]
--[[電気コタツ]]
--[[電気毛布]]
--[[電気ストーブ]]
--[[アイコン]]
--普通の[[白熱電球]]
--[[TV]]や[[ラジオ]]のように電波を利用するもの
-周波数が異なるところに持っていったときに使用することができるが本来の能力が変わるもの
--[[モーター]]を利用している電気器具
---電気掃除機、ジューサー、ミキサー、インバーター・エアコンなどで50Hz/60Hzと表示がついているものはそのまま使用できる。
---扇風機、冷蔵庫、換気扉などは回転数や消費電力が20%ぐらい変わる。
---洗濯機、衣類乾燥機などの一部の機種には、部品の交換が必要なものがある。
---テープレコーダーやステレオなどの一部の製品では50Hzや60Hzと印字されていればその地域にあった部品の交換が必要である。
---蛍光灯や水銀灯などは器具の中に入っている安定器の交換が必要である。
---[[電波時計]]は50Hz/60Hzの切り替えスイッチがついたものは使用できる。
---[[電子レンジ]]は内部の[[トランス]]などの部品の交換が必要である。ただし、最近の電子レンジでは周波数の異なる地域でも使用できるものもある。

**交流の流れるイメージ [#zc0ee439]

 交流の周波数と周波が正弦波ということから、交流は波打って流れているというイメージする人も多いが実際には違う。

 イメージとしては次のようになる。流れているものは自由電子です。自由電子はぎっしり詰まっている。

+まず右側にゆっくり流れる。
+その流れが急激に流れる。
+その流れがゆっくりに戻ってくる。
+停止する。
+左にゆっくり流れはじめる。
+その流れが急激になる。
+その流れがゆっくりに戻ってくる。
+停止する。
+以降、これの繰り返し。

**交流波形 [#yccd6dbd]

 交流の波形は一般的に[[正弦波]](sin)のような波を描く。他にも交流の波形として、音声電圧(+、−の間のアナログ波)、[[方形波]]、[[のこぎり波]]などがある。

**交流回路におけるL・Cの位相 [#b2897b9b]

 交流回路において、コイルは電圧を基準にして電流の位相を90度(1/4波長)遅らせる。一方、コンデンサは90度進ませる。ちなみに、抵抗の場合は電圧と電流の位相は揃っている。

#img(http://s-akademeia.sakura.ne.jp/main/image8/bekutoru.gif)
#img(,clear)

[語呂合わせ]~
遅コイ、進コン【ちっこい、しんこん】

**位相差 [#r1fbc7a9]

 白熱球に印加する交流の電圧と電流の関係を調べてみると、両者の変化のタイミングが一致している。このとき、電圧と電流が同相に変化しているという。しかしコイル、コンデンサ、モーターなどが回路に入ると、同相にならないことが多い。 

 同相変化のときには電力は電圧と電流の実効値の掛け算で決まる。位相差がφであるときに、これにcosφを掛けたものが電力である。 

例:100Vrms/1Armsでφ=30°なら、cos30°=0.866であるから、86.6Wが電力となる。

**瞬時値と最大値と実効値 [#qcfc39a9]

 交流は正弦波なので「ある瞬間において何Vである」としかいいようがない。こうした値を''瞬時値''という。そして瞬時値のなかで最も高いものを''最大値''という。

 ところで、このように瞬間ごとに値が変化してしまうものを計算で扱うのは不便である。何とか直流のように単純に「何Vの電圧」という表現ができれば計算でも楽である。そこで考え出されたのが実効値という概念である。''実効値(effective value)''は、消費されるエネルギーの観点から見て、等価と見なされる直流の値のことである。簡単に言えば、直流の電気に置き換えたときの交流の仕事のことである。

***実効値 [#l76ee71b]

 以上の定義より、最大値と実効値には次のような関係が常に成り立つ。

#divid(s,thorem)
[定理]実効値<最大値
#divid(e,thorem)

#divid(s,notice)
例1:交流の最大電圧140Vの正弦波交流電圧の実行値は、約100Vになる。

100Vの交流に感電した場合は、最大値は140Vなので、100Vの直流に感電したときよりもきつくこたえる。
#divid(e,notice)

#divid(s,notice)
例2:直流12Vの電圧を加えた時の豆電球の明るさを、交流の場合で考えてみる。12Vの交流電圧では、直流の場合と比べて、まだ少し暗い。15Vにしてほとんど同じ明るさになる。この差が実効値である。
#divid(e,notice)

#divid(s,notice)
例3:抵抗値が等しい電熱器に直流電圧と交流電圧を加えて、どちらかの電圧(電流)を調整して等しい熱が出るようにする。そのとき、直流電流が10Aだとする。「直流の熱量=交流の熱量」にするには、直流の場合は10Aで足りるが、交流の場合は波形(|∫fdt|)は14.14Aとなる。このとき、一番大きな値を交流の死仇一、同じ熱が出す値(ここでは10A)を実効値と呼ぶわけである。  
#divid(e,notice)

 電圧ESUB{m};を最大値とする交流電流が消費するエネルギーは、ESUB{m};/√2という大きさの直流電流が消費するエネルギーと完全に等しい。また、この最大値を√2で割ったものを実効値というと解釈しても構わない。 

#divid(s,thorem)
[定理]最大値=実効値÷√2
#divid(e,thorem)

 √2は約1.4であり、1/√2は約0.7なので、正確性が必要でないときは次のように計算すれば十分である(試験などのとき)。


#divid(s,thorem)
[定理]最大値=実効値÷1.4=実効値×0.7
#divid(e,thorem)

 次に、実効値・波形率・波高値の対応図を示す。

|名称|最大値|実効値|平均値|波形率|波高値|
|正弦波|ESUB{m};|ESUB{m};/√2|2ESUB{m};/π|π/2√2|√2|
|二等辺三角波|ESUB{m};|ESUB{m};/√3|ESUB{m};/2|2/√3|√3|
|半波整流波|ESUB{m};|ESUB{m};/2|ESUB{m};/π|π/2|2|
|全波整流波|ESUB{m};|ESUB{m};/√2|2ESUB{m};/π|π/2√2|√2|
|方形波|ESUB{m};|ESUB{m};|ESUB{m};|1|1|
|鋸歯状波|ESUB{m};|ESUB{m};/√3|ESUB{m};/2|2/√3|√3|
|パルス波|ESUB{m};|ESUB{m};・t/√2π|ESUB{m};・t/2π|2π/√t|2π/√t|

[注意]tはパルス幅、1周期は2π。 ◇

 ちなみに電流の場合も同様です。即ちESUB{m};をISUB{m};、EをIに置き換えても成り立つ。

 実効値Iを使えば、交流電流は次式で表わされます。

#divid(s,thorem)
&mimetex("i = sqrt{2} l \sin (\omega t), l= \sqrt{\frac{1}{T} {\Bigint}_{0}^{T} i^2 dt}");
#divid(e,thorem)

注:&mimetex("\frac{1}{2 \pi} {\Bigint}_{0}^{2 \pi} {\sin}^2 x dx = \frac{1}{2}");


***実効値と電力の関係 [#g18ca8a0]

 電流の大きさが絶えず変化しているときは熱の発生の仕方も絶えず変わる。ただし、熱の発生は電流の向きに関係ない。~
 また、熱の発生の仕方が増減しても、その増減が起こるのが短い時間の時には、温度は平均値から変動しない。例えば、0.01秒ごと(50Hzの電流の場合)に加熱の強さが変動したとしても、全体から見ると温度はその平均的な値になる。

 例えば、(1)のような電流(正弦波ではなく常に同じ電流の高さなので直流を意味する)を1Ωの抵抗に流すと、(1')の影の部分のように変化する熱が発生する。この影の部分(の面積)の平均の電力は50Wになる。

 ところが、同じ1Ωの抵抗に(2)の電流を流すと、電力は(2')のようになり常に100Wになる。つまり、(1')の電力より(2')の電力の方がはるかに高い(平均の温度が高い)。

 そこで、(3)のように7Aの電流を考えると、電力は(3')のようになり電力は49Wになる。これは(1')の電力50Wとほぼ同じである。

#img(http://security2600.sakura.ne.jp/main2/image4/jikkouti.jpg)
#img(,clear)

#divid(s,notice)
[補講]図作成メモ <Mathematica>

 func1[x_]:=10*Sin[x]
 Plot[func1[x],{x,0,4π}];	// (1)の図
 func2[x_]:=func1[x]^2
 func3[x_]:=50
 graph1=Plot[{func2[x],func3[x]},{x,0,4π},
 	PlotStyle->{RGBColor[1,0,1],{RGBColor[0,0,1],Dashing[{0.02}]}}];
 fp1=FilledPlot[{func2[x],0},{x,0,4π}];
 <<Graphics`FilledPlot`
 Show[graph1,fp1]	// (1')の図
 
 func4[x_]:=10
 Plot[func4[x],{x,0,4π},PlotStyle->RGBColor[1,0,1]];	// (2)の図
 FilledPlot[{func4[x]^2,0},{x,0,4π}];	// (2')の図
 
 func5[x_]:=7
 Plot[func5[x],{x,0,4π},PlotStyle->RGBColor[1,0,1],
 	PlotRange->{{0,4π},{0,20}}];	// (3)の図
 FilledPlot[{func5[x]^2,0},{x,0,4π},PlotRange->{{0,4π},{0,100}}];	// (3')の図
#divid(e,notice)

 よって、交流の最大値が10Aのとき、その実効値を7Aというのは、消費する電力(熱の発生の度合い)を考えると直流の7Aと同等ということを意味する。つまり、最大値:実効値は10:7=1:0.7である。~
 この交流の最大値と実効値の関係を精密に考えると、最大値:実効値は1:√2になる。


***実効値のメリット [#z1a0c6e4]

 交流の電流も電圧も実効値で表した値を用いることで、直流のように[[オームの法則]]を使うことができる。



*交流回路の代数計算 [#fcdd7566]

**複素数の発見 [#m3cf86a9]

 1886年、交流回路の計算を代数的に行うために、複素数(a+jb)を用いることがヘビサイド(ホイートストンの甥)により、提案された。 

 イギリスのケネリーは、1893年に「インピーダンス」という題の論文を発表した。その中で、インダクタンスpl√(-1)で表す抵抗とし、静電容量を-1/kp・√(-1)で表す抵抗として表現できると述べた。ただし、p=ω=2πfである。

#img(http://s-akademeia.sakura.ne.jp/main/image8/fukusosuu.jpg)
#img(,clear)

 上図において、インダクタンスのインピーダンスは&mimetex("\dot{Z} = j \omega C");であり、静電容量のインピーダンスは&mimetex("\dot{Z} = -j \frac{1}{\omega C}");のように表される。このように複素数を用いれば、抵抗・インダクタンス・静電容量を組み合わせた交流回路の計算は、代数的に計算できると述べた。


**交流回路におけるオームの法則とキルヒホッフの法則 [#nf8422ee]

 正弦波交流の場合、交流回路の計算にオームの法則やキルヒホッフの法則が適用できることを、ケネリーは示した。 

 アメリカの技術者スタインメッツは、1893年8月、第5回国際電気会議で論部を発表した。ケネリーより4ヶ月遅れた発表であったが、交流の実行値の概念を導入し、交流現象を含めた形でキルヒホッフの法則を一般化しており、ケネリー論文を拡張させたものであった。とはいっても、いつでも交流回路においてオームの法則が成り立つわけではない。しかし「逆は真なり」で、交流でオームの法則が成り立つ回路は、必ず直流でも成り立つ。


*脈流 [#we672dd6]

 流れる方向は変わらない(直流と同じ)なのに、電圧(または電流)が脈のように変わる電気があり、これを''脈流【ミャクリュウ】''という。これは交流と直流が混じったものである。

 実はトランジスタを使ったラジオ、エレクトロニクス内の電流は、ほとんどが脈流である。そしてこの中から、交流信号だけを取り出して利用したり、また直流だけを取り出すこともできる。 

 また、交流からエレクトロニクス機器を働かせる直流を得るために整流ということを行うが、整流直後の直流は交流分(リップルまたはリプルという)を多く含んでいる脈流である。実際の電源回路の場合、回路を工夫してできるだけリップルを少なくして利用する。


*三相交流 [#xc11bad6]

 日本中至るところにある電柱には、三相交流が送られてきている。しかしながら、家庭で使う交流は柱上トランスの変圧によって、三相交流から単相交流に変換されて使われている。 

 発電所の交流発電機がなぜ磁界の方を回転させるのかといえば、このタイプならばスリップリングやブラシの数を極端に少なくできるからである。つまり、静止している固定子コイルの両端から直接に電圧を取り出せるからである。発電所で取り出される電圧は、何千ボルトという非常に大きなものになるので、スリップリングやブラシといった機械的な接触部分があると、その部分の強さの維持が非常に困難になるのである。 

 3組のコイルは、120°ずつずらして巻いてあるので、それぞれのコイルには、時間的に1/3サイクルずつずれた起電力が誘起される。この1/3サイクルずつずれた(位相が120°ずつずれた)交流のことを''三相交流''という。即ち、発電所では、ひとつの発電機で3つの交流を作っていることになるわけだ。

**三相交流(3相整流回路)の特徴 [#jec8d418]

・電圧の瞬時値の和はゼロになる。

・3相交流から電流を得る方式である。

・電力を目的とした用途に利用される整流回路である。 

・3相整流回路においてはトランスを用いるのだが、3相のトランス(負荷)の接続法としてはデルタ結線(Δ結線)とスター結線(Y結線)がある。電源側をデルタ、負荷側をスターにする。 

・3相としての半波整流と全波整流がある。全波整流では、脈動(リップル)が少ない。 

・三相交流(200[V]三相3線式)は、電動機、工業用電熱器、溶接器で用いられる。


**三相交流のメリット [#v684da1d]

・発電機の負担が少なく、耐久性と安全性が向上すること。 

・送電コストが安上がりになること。

**Y結線とΔ結線 [#pa6af56f]

***Y結線 [#n56eed0b]

 次の図のような負荷の結線方法を''Y(スター)結線''という。

#img(http://s-akademeia.sakura.ne.jp/main/image8/Ykessen.gif)
#img(,clear)

 Y結線の場合、次の関係が成り立つ。

[法則]Y結線における性質~
・線間電圧=√3×相電圧~
ESUB{l};=√3ESUB{p};~
・線電流=相電流~
ISUB{l};=ISUB{p};
[考察]~
・Y結線だと、抵抗Rのひとつが経年変化や振動によって断線すると、事故後負荷に加わる電圧は低下する。そのため、連鎖的に事故が発生するのを回避できる特長を持つ。


***Δ結線 [#ec594a63]

 次の図のような負荷の結線方法を''Δ(デルタ)結線''という。

#img(http://s-akademeia.sakura.ne.jp/main/image8/derutakessen.gif)
#img(,clear)

 Δ結線の場合、次の関係が成り立つ。

[法則]Δ結線における性質~
・線間電圧=相電圧~
ESUB{l};=ESUB{p};~
・線電流=√3×相電流~
ISUB{l};=√3ISUB{p};


**三相交流の電力 [#la51a499]

[公式]3相交流の電力~
P=3ESUB{p};ISUB{p};cosθ 

[証明]

 三相交流は、単相交流を3つ組み合わせたものであるから、その電力は各相の電力を合計すると求めることができる。

(一般の電力)~
=(相電圧)×(相電流)×(力率)~
=ESUB{p};ISUB{p};cosθ

 したがって、三相交流の電力Pは次のようになる。

P=3ESUB{p};ISUB{p};cosθ

[考察1]

[1]Y結線の電力

 Y結線の場合、「El=√3Ep」、「Il=Ip」であるから、上式は次のように書き換えられる。

P~
=3ESUB{p};ISUB{p};cosθ~
=3(ESUB{l};/√3)ISUB{l};cosθ~
=√3ESUB{l};ISUB{l};cosθ

[2]Δ結線の電力

 Δ結線の場合、「El=Ep」、「Il=√3Ip」であるから、上式は次のように書き換えられる。

P~
=3ESUB{p};ISUB{p};cosθ~
=3ESUB{l};(ISUB{l};/√3)cosθ~
=√3ESUB{l};ISUB{l};cosθ

 したがって、Y結線方式もΔ結線方式も電力Pは次のようになる。

P~
=一相分の電力×3~
=3ESUB{p};ISUB{p};cosθ~
=√3ESUB{l};ISUB{l};cosθ

[公式]3相交流の電力量~
電力P[W]と時間t[h]との積を電力量[W]といい、単位に[Wh]または[kWh]を用いる。~
W=√3ESUB{l};ISUB{l};cosθt [Wh]


*参考文献 [#tb04d684]

-『ズバリ出る4級アマチュア無線問題集 '92〜'93』 
-『イラストで電気のことがわかる本』 
-『ロボット製作のキーワード』 
-『ここが「知りたい」シリーズ4 家庭の電気もの知り百科』
-『うーんとうならせるとっておきの雑学』 
-『ビギナーズ・トランジスター読本』 
-『絵でみる電気の歴史』 
-『まるごと覚える第2種電気工事士 ポイントレッスン』 
-『ゴロ合わせでスピード合格!第2種電気工事士筆記試験』 
-『考えてみませんか エネルギーと原子力』 
-『図解・わかる電子回路』 
-『図解雑学 電子回路』 
-『テスラ 闇の科学者』
-『電気のことがわかる事典』