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  • 無線LAN へ行く。

*目次 [#pc9cee04]

#contents


*無線LANの特徴 [#m25bee5a]

-配線が不要。
--LAN構築の自由度・拡張性が高い。有線LANの場合はケーブルの長さや煩雑さに束縛されるが、無線LANではその点は問題ない。
-端末の可搬性とユーザーの移動性への対応。
--モビリティが高い。リビングやキッチンなどどこでも無線LANの電波の届く範囲なら、LANに接続できて便利。
-有線LANのアクセス制御方式やフレーム形式と異なる。
--無線LANの通信媒体は電波であり、フレームは無線LAN形式のMACフレームである。
--有線LANの通信媒体はケーブルであり、フレームはEthernet形式のMACフレームである。
--無線LANのAPはその双方の仕組みを備えていて、フレームを相互に変換する機能を持っている。


*無線LANの種類 [#i7aa387b]

**IEEE802.11b [#xb494ce5]

-無線LANの規格として最も普及している。
-通信速度は毎秒11Mビット。毎秒11Mビットというのは瞬間的な最高速度であり、実際にはデータとデータの間に待ち時間が入るので、実効的な速度は最高で毎秒5Mビット程度である。
-2.4GHz帯の電波を使用する。この電波対はISMバンドなので、電子レンジなどもここに含まれる。よって、無線LAN機器の近くで電子レンジを作動させると、その間は通信速度が落ちたり、通信そのものができなくなることがある。
--2.4GHz帯は通信以外のシステムやBluetoothなどでも使用されている。その結果、IEEE802.11b方式には、耐干渉特性に優れた周波数拡散方式(DSSS)が採用されている。
-技術が比較的枯れている。1999年からIEEE802.11b対応機器の販売は始まっていて、すでに何年もたっているわけなので、製品やドライバの安定性はすでに完成されている。よって、トラブルに対する処置などの情報も揃っている。
-互換性が高い。Wi-Fiにパスした製品であれば、安心して接続することができる。
-電波が比較的よく飛ぶ。IEEE802.11b対応機器は、屋内での通信なら25〜50m程度、屋外で見晴らしがよければ150mまで届く。
-ホットスポットでもつかえる。IEEE802.11b対応の無線LANカードを持っていれば、ホットスポットの主流はIEEE802.11bなのでノートPCを持参して使用できる。それだけ普及しているともいえるだろう。
-伝送方式にはDSSSを採用している。
-同時に4チャンネルを使うことができる。1〜14チャンネルの14つありますが、チャンネル間で重複している部分があるので、同時に使用することができるのは1/6/11/14の4つのチャンネルだけである。

**IEEE802.11a [#k9a40f80]

-通信速度は最大毎秒54Mビット。速度が速いのは、「周波数が高いほど多くの情報を扱うことができる」という事実からもわかるはずだ。
-5.2GHz帯の電波を使用する。5.2GHz帯は開放がされつつあり、無線LANとして使用しやすい。ちなみに、日本では5.2GHz帯は気象レーダー、移動衛星システムなどに割り当てられていて、屋外での利用には制限があるが、これも開放される方向に進みつつある。
-IEEE802.11bと直接には接続できない。混在させるには、APや無線LANアダプタに、両方の方式に対応した製品を使う必要がある。
-電波があまり届かない。5.2GHz帯は障害物に弱いという特性をもつ。といっても、最近はIEEE802.11aの無線LANチップも改良が進んでおり、電波の飛び具合もよくなってきている。
-同時に4チャンネルを使うことができる。34/38/42/46の4つのチャンネルがある。それらの周波数は重複していないので、同時に4つのチャンネルを使うことができる。
-周波数選択性の歪みの影響を少なくするために、複数の狭帯域なサブキャリア信号に分割して伝送するOFDMを採用している。

**IEEE802.11g [#hfcea9fb]

-通信速度は最大毎秒54Mビット。実使用時の速度は、IEEE802.11aより若干遅い傾向にある。
-伝送方式にはOFDMを採用している。
-IEEE802.11bの互換性がある。
-機器が比較的安い。
-電波の特性はIEEE802.11bと同様。よって、電波が比較的よく届くが、干渉が起こりやすい。
-チャンネルがひとつ少ない。同時に3チャンネルまでしか使うことができない。組み合わせは1/6/11である。
-まだ新しい技術なので完成度にやや不安もある。
-2.4GHz帯の従来のシステムであるIEEE802.11およびIEEE802.11b方式との後方互換性を持ちながら、さらに高速化してある。
-5GHz帯のIEEE802.11a方式との将来の互換性(前方互換性)を図る。


**IEEE802.11n [#zc425f99]

-100Mbpsのスループットを目指す。
-IEEE802.11a/gなどはPHYレイヤの規定、IEEE802.11eはMACレイヤの規定というように、PHYレイヤとMACレイヤを別々に規定してきた。しかし、TGnにはPHY/MACを組み合わせたトータルシステムとしての提案が求められている。


**まとめ [#x2ae4bf7]

|規格名|周波数|伝送速度|チャネル数|
|IEEE802.11b|2.4GHz|11Mbps/22Mbps|14|
|IEEE802.11a|5.2GHz|54Mbps|4|
|IEEE802.11g|2.4GHz|54Mbps|14|

 ただし、この表のチャネル数は日本国内の場合である。

 商品によっては13チャネルまでしか持たないものもある。現在、国内ではIEEE802.11a(5.2GHz帯)の無線LANの機器は屋外での使用が禁じられている。


*無線LANに用いられる主な伝送媒体 [#h986d554]

-[[マイクロ波]]([[準マイクロ波]]を含む)
--現在、無線LANで最もよく使われる周波数帯が2.4GHz(ISMバンド)の準マイクロ波帯と5GHzのマイクロ波帯である。準マイクロ波帯およびマイクロ波帯には、電波の回折効果によって、アクセスポイントと端末の間に遮蔽物が存在しても(シャドウイングが起こっても)、所用の受信電解強度を得やすいという特徴がある。
-[[ミリ波]]([[準ミリ波]]を含む) 
--準マイクロ波帯、マイクロ波帯では使用可能な周波数帯域が限られるので、さらに高速化・大容量化するには、19GHz帯に加えて、25GHz帯、27GHz帯、38GHz帯、60GHz帯などの準ミリ波帯・ミリ波帯の周波数を使用することが考えられる。これらの電波は、マイクロ波帯の電波に比べて広い周波数帯域を確保できる反面、直進性が強く伝播損失も大きいという問題がある。よって、限られた送信電力である程度の伝播距離を確保するには、指向性アンテナを使用する必要がある。このように直進性の強い電波のマルチパスには、ある程度まとまった到来角度分布があるので、指向性アンテナを使うことによって遅延スプレッドを低減できる。
-[[光]]([[赤外線]])
--赤外線を用いる無線LANは、当初のIEEE802.11のPHY規格のひとつになった。この赤外線通信の規格を定めてきたのがIrDA(Infrared Data Association、赤外線データ協会)であり、1993年に波長850〜900nmの赤外線による無線インタフェースのデファクトスタンダートを目指すコンソーシアムとして設立された。
--IrDA方式には、最低1mの通信距離で、最大4Mbpsの伝送速度をターゲットにして、部品コストが低いというメリットがある。しかし、光(赤外線)の空間伝送の特徴である強い直進性、即ち遮蔽物によるシャドウイングの発生があり、送信点と受信点の基調整が必要とされるなどの課題がある。


*無線LANの構築形態 [#j60fd4dc]

**インフラストラクチャモード [#p3dd4357]

 ''インフラストラクチャモード(Infrastructure Mode)''は、無線LANアダプタ(内蔵またはPCカードにかかわらず)を装着したPC同士がアクセスポイントを介して通信を行う方式である。同時にインターネットやLANに接続するPCが多いときに便利な方式である。

 ルーター機能を持つアクセスポイント機器で無線LANとしても利用できるし、すでに有線のLAN環境があるならば、アクセスポイント機器のLANポートにそれを接続することによって、既存のLAN環境を残したまま、無線LAN環境を増設する形にすることもできまる。

**アドホックモード [#e0443f6b]

 ''アドホックモード(Ad-Hoc Mode)''は、アクセスポイントを介さずに無線LAN アダプタを装着したPC同士で直接通信する方式である。コードレス電話にたとえれば、子機同士が直接通信しあうようなものである。

 アクセスポイントを購入しなくてもよいため、無線LANの構築費用を抑えられるという利点がある。ただし、接続するPCの台数が増えると通信効率が大きく低下するので、数台程度のPCで構成された小規模なネットワークの構築やインフラストラクチャ モードに移行するまでの応急的な使用に向いている。


*無線LANのAP [#qc5b5d6f]

*APのタイプ [#b693bd4d]

-ルーター型
--[[ルーター]]を内蔵しておりタイプの無線LANAP。無線LANを導入する予定で、LAN自体の構築を新しくする場合はルーター型のAPを買うべきである。
--現在の主流。高機能なタイプが多い。
--有線LAN用のポートから複数台を繋げたい場合は、別に[[ハブ]]を用意する必要がある。
--一般にケース内に無線LANカードが内蔵されており、それが利用されている。無線LANを向うにしたければ設定画面で停止するか、物理的にその無線LANカードを抜けばよいといえる。
-ブリッジ型
--すでに有線LAN(ルーターなども存在する)が施設されている場合、ブリッジ型のAPを使うことで無線LANを追加できる。
--OSに依存しない。Mac OSであっても超漢字であっても使えるわけである。また、PCだけでなく、初期のXbox(無線LANカードが内蔵されていない)などを無線LANに対応させる場合に使用したりもできる。もちろんゲーム機が有線LANに対応していないと始まらない。
--アタッカーならば、ターゲットのネットワークに勝手にブリッジ型APを物理的に接続するだけで、LAN内に自由にアクセスできる(一種のバックドア)。

例:PLANEX製「無線LANコンバータ GW-EN11X」【ブリッジ型】

 この製品の特徴は次の通りである。

-LANポートを持つクライアントを無線LANに接続するための変換アダプタ。
-ハードウェア的に有線LANを無線LANに変換するため、OSに依存しない。
-プリンタやゲーム機(特にXboxやPS2)を無線LAN環境に所属することができる。
-IEEE802.11/bに準拠。
-通信速度は11Mbpz/5.5Mbps/2Mbps/1Mbpsに対応。
-ローミング機能により異なるAP間を移動しても再認識させることなく接続可能。
-ESSIDやWEP(64ビット/128ビット)の設定可能。
-背面にあるMDI/MDI-X切り替えスイッチは、RJ45ポートのクロス/ストレートを切り替えるスイッチ。
-背面にあるリセットボタンを長押しすると、設定が工場出荷時に戻る。
-裏面ステッカーのMode IDがMACアドレスにあたる。

 また、ブラウザによる無線LANコンバータの設定は次の通りである。なお、付属しているCD-ROMに含まれているユーティリティ(Windows専用)を使っても設定できる。

1:無線LANコンバータを設定するための準備として適当なPCのネットワーク設定をする。IPアドレスは192.168.1.x(xは1〜199,201〜254の任意の値)、サブネットマスクは255.255.255.0とする。なぜならば、無線LANコンバータのIPアドレスが192.168.1.200だからからである。こういう融通がきかないところはブリッジ型に多い。

2:背面にあるMDI/MDI-X切り替えスイッチをXにあわせる。そして、ストレートタイプのLANケーブルで無線LANコンバータとPCをつなげる。ケーブルの最大長は100mである。

3:ブラウザから192.168.1.200にアクセスする。BASIC認証のIDとパスはなしで認証が通る。

 「情報」画面で表示される事柄を次に示す。

-接続先SSID
--接続している無線LANのESSIDです。「non-specified SSID!」と表示される場合は無線LANのリンクが切断されていることを示す。
-チャンネル
--現在使用しているチャンネル番号。
-BSSID
--現在接続しているBSSID。「44-44-44-44-44-44」と表示されている場合は無線LANのリンクが切断されていることを示す。
-通信速度
--現在の送信速度が表示される。
-通信品質
--現在の通信品質が表示される。
-MACアドレス
--本製品のMACアドレスが表示される。
-IPアドレス
--現在設定されているIPアドレスが表示される。
-ファームウェアver
--現在のファームウェアバージョンが表示される。
-ワイヤレスver
--現在のワイヤレスファームウェアバージョンが表示される。

 設定において、特に注意すべき点を次に挙げる。

-[サイトサーベイ]ボタンを押すと、接続可能な無線LAN機器の一覧が表示される。
-インフラストラクチャモードに設定した場合は、近隣のAPの数に応じて「アクセスポイント密度」を設定することで、チャンネルの重複や干渉を低減できる。1〜2台の場合は「低」、3〜4台の場合は「中」、5台以上の場合は「高」に設定する。
-「シェアードキーで認証する」において、WEPキーの認証アルゴリズムを設定する。チェックボックスをオンにするとシェアードキーでWEPを認証し、オフにするとオープンシステムで認証する。
-既存の無線LANのIPアドレス帯域にあわせて、ネットワークの設定を行う。


*無線LANカード [#ze6fdb11]

**無線LANカードのタイプ [#l4f83285]

-PCカードタイプ
--
-PCIタイプ
--
-USBタイプ
--

**無線LANカードのモード [#w7cdfee2]

***インフラストラクチャモード(マネージドモード) [#cd416a09]

-クライアントはAP((WAP(Wireless Access Point)のこと。))に直接接続する。
-このモードではクライアントはAPに通信の制御を任せる。

***アドホックモード [#i9b81caf]

-クライアント同士が直接通信を介して通信をするときに使う。
-このモードでは通信を行う2つのクライアントがAPの代わりに通信を制御する。

***マスターモード [#zfb871fe]

-ハイエンドな無線LANカードがこのモードをサポートしている。
-このモードではクライアントがAPのような役割を担うことができる。

***モニターモード(RFMONモード) [#a1211f6c]

-このモードではデータの送受信は行わず、飛び交うパケットを監視する。
-[[Wireshark]]で無線LANのパケットをキャプチャする場合は、キャプチャするコンピュータの無線LANカードがモニターモードをサポートしている必要がある。
--現在のWiresharkでは、無線LANに接続した後の通信はキャプチャできるが、無線LAN特有のパケット(WEPキーのやり取りなど)はキャプチャすることはできない。
-[[Linux]]上で無線LANカードをモニターモードに変更する最も一般的な方法は、Linuxにビルドインされている機能を使うことである。
--[[iwconfigコマンド]]を使えば、無線LANカードを設定できる。


*電波干渉の問題 [#f5d8d67a]

-無線は有線と異なり目に見えないという特徴を持つ。
-電波のカバー範囲や電波干渉の考慮も必要である。
-電波干渉による影響により、実効速度(スループット)を低下を招く。
-また、隣接するAPでチャネルが重なると、同様の問題が発生する。
-無線LAN導入時には、フロア内の壁や障害物などについて実際に現場で調査を行い、無線LANのAPの配置を決定する。
--ツールとして、Ekahau Site Surveyなどがある。

*無線LANのAPのカバー範囲 [#ma6c867a]

#img(http://security2600.sakura.ne.jp/main2/image4/wifi_area.png)
#img(,clear)

**サービスエリア [#hc1b2aa2]

-無線LANによる通信が利用可能な範囲のこと。

**カバーエリア [#laad2673]

-1つの無線LANのAPから電波(ビーコン)が到達する範囲のこと。
-通信の品質についてはサービスエリアの範囲よりも劣る。
-干渉を考慮する必要があるエリアである。

**カバレッジエリア [#d9daaac4]

-=セル
-=カバレッジ
-サービスエリアとカバーエリアを含めたすべてのエリアのこと。

**カバレッジホール(不感地帯) [#qa00006e]

-無線LANのAPから電波が到達できず、無線LANの通信ができないエリアのこと。
-カバレッジホールの対策としては、サイトサーベイとという調査を行い、カバレッジホールや電波干渉が発生しないようにセルの範囲やチャネル設定を調整する必要がある。
--具体的には設置台数や設置場所を調整する。

**ハンドオーバー境界 [#j50c4d36]

-他の無線LANのAPNにハンドオーバーする(APを切り替える)境界のこと。

*チャネル設計 [#k087b74a]

-複数の無線LANを設置し、無線LANが使用できるエリアを拡大するときはチャネル((チャネルは特定の周波数帯域幅を1つの単位として定義したものである。))設計に注意しなくてはいけない。
-無線LANでは、無線LANのクライアントと無線LANのAPの間でデータの送受信するためには、同じチャネルを使用しなくてはならない。
--そして、隣接する無線LANのAP同士で同じチャネルを使うと、電波干渉の恐れがある。
---これを回避するために、隣接する無線LANのAP同士では電波干渉を起こさないチャネルを使用するようにチャネル設計が必要である。

**無線LANのチャネル [#ra3b53c2]

|無線LAN規格|チャネル|電波干渉を起こさないチャネル数|h
|IEEE802.11a|36,40,44,48(W52)&br;52,56,60,64(W53)&br;100,104,108,112,116,120,124,128,132,136,140(W56)|19(チャネルについては左と同じ)|
|IEEE802.11b|1〜14(海外では13まで)|4(1,6,11,14)|
|IEEE802.11g|1〜13|3(1,6,11)|


*参考文献 [#s38f09d2]

-『実践パケット解析』
-『ネットワーク超入門講座 第2版』