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参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁

暗号に関する推薦図書の紹介~2021年1月「サイエンスラボ」編

はじめに

セミリタイア・ミジンコのIPUSIRONです😆

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2021年1月に丸善丸の内本店さんにて、選書企画「サイエンスラボ」というフェアが催されました。

『Pythonでいかにして暗号を破るか』の発売直後で、私の新刊と共におすすめの暗号本を並べて頂きました。

暗号に関する推薦図書~2021年1月版

フェアで本を販促する都合上、書店で入手できる本のみを取り上げています[1]絶版の暗号本の中にもおすすめのものがたくさんありますが、紹介からは一部の絶版本を除いています。。また、テクニカルレビュワーの書籍、そして私の著者も含まれています。ご了承ください。

『暗号解読』

古典暗号から現代暗号まで、暗号の魅力が満載。暗号に関わってきた者たちの人物ドラマが生き生きと描かれている。

『暗号技術のすべて』

古典暗号から現代暗号までを体系的に解説。「読める」「使える」「見える」「楽しむ」を実現できる。アルゴリズムに注目することで、暗号技術の絡み合いを解き明かす。

『暗号技術 実践活用ガイド』

実践志向で現実に即したアプローチで現代暗号を解説している。特に共通鍵暗号、ハッシュ関数に対する攻撃が詳しい。量子コンピュータに耐性のある暗号理論についても解説している。

『クラウドを支えるこれからの暗号技術』

入門書と専門書の間に位置する本。楕円曲線暗号から始まり、ペアリングやゼロ知識証明といったモダンな暗号理論まで解説している。

『サイバーセキュリティ レッドチーム実践ガイド』

高い評価を得ている『The Hacker Playbook』シリーズ最新作の翻訳書。一般のペネトレーションテストと比べて、リアリティある攻撃者目線のテクニックを習得できる。

『暗号解読事典』

古典暗号とその周辺の歴史について詳しい。古代文字や未解読文字の解読の歴史は、暗号解読と密接に関係していることがわかる。

『暗号と量子コンピュータ 耐量子計算機暗号入門』

これから大きなテーマとなる耐量子暗号について扱っている。耐量子暗号の仕組みだけでなく、開発や標準化についても語られている。

『ハッキング・ラボのつくりかた 仮想環境におけるハッカー体験学習』

PC初心者向け。仮想環境を駆使して、ハッキング(サーバー侵入、Webカメラの遠隔操作)を体験できる。本書で得られたハッキングの成功体験は、生涯における大事な思い出になるだろう。

『ハッカーの学校 鍵開けの教科書』

鍵や錠前の歴史、メカニズムについて徹底解説。物理的な錠前の思想を知ることは、暗号理論の理解にも通じるところがある。

『素数入門』

素数を取り巻く幅広い整数論を扱っている。薄いが、素数の魅力は十分に伝わり、知らず知らずにその世界に引き込まれ最後まで読み通してしまうだろう。

『数論入門』

素数から始まり、整数の合同、連分数、原始根と指数、フェルマー・ペルの方程式、ガウスの整数とさらに深い世界へと分け入っていく。現代暗号の基礎となる数学的知識の習得に役立つ。

『まんがでわかるLinux シス管系女子3』

Linuxで活躍する暗号技術(ssh、scp、rsync、ハッシュ値、暗号化など)について、わかりやすく解説している。特にトンネリングのコマンドの説明は参考になる。

『世界でもっとも強力な9のアルゴリズム』

イラストを多用しており、アルゴリズムの仕組みを直感的に理解できる。アルゴリズムの教養を身に付けるために、最適な一冊。

『いちばんやさしい量子コンピューターの教本』

量子コンピュータの入門書。知識ゼロであって読み進められ、最終的にはPythonで実際にシミュレートできる。量子コンピュータの魅力も十分に伝わる。

『エニグマ アラン・チューリング伝』

アカデミー賞脚色賞受賞映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」原作。チューリングの生涯、エニグマ暗号の魅力について、引き込まれるように読み進められる。

『チューリングの計算理論入門』

エニグマ解読に貢献したチューリング。本書を通じて彼の生涯を垣間見られる。そしてコンピュータの原理、計算理論の基本についても習得できる。

『マスタリングTCP/IP SSL/TLS編』

名著『マスタリングTCP/IP』シリーズの一冊。SSLの仕様だけでなく、設計・実装などについても詳しい。SSLを学びながら、現代暗号の基礎知識を習得できる。

『ガウスとオイラーの整数論の世界 ~中学入試算数が語るもの~』

現代暗号の理解には整数論の理解が必要条件といえる。一般に難解なイメージが先行する整数論ですが、本書を通じて整数の面白さを体験できる。

『群・環・体入門』

群論の入門書。この本を十分に理解してから、より高度な本に進むことをおすすめする。演習問題がメインの『演習 群・環・体入門』も発売されている。

『暗号事典』

暗号技術の百科事典。暗号の仕組み・歴史・物語を約1300項目で解説。特に古典暗号の資料として使える。

『公開鍵暗号の数理』

暗号を専門に学んでいる学生向け。暗号の安全性証明の教科書として使える。

公開鍵暗号の数理 (シリーズ応用数理 2)
created by Rinker

『暗号理論と楕円曲線 数学的土壌の上に花開く暗号技術』

第一線の暗号研究者らによる一冊。暗号理論の最新動向を紹介している。内容は超楕円曲線暗号、ペアリング暗号、多変数公開鍵暗号、暗号プロトコルなど多岐にわたる。

おわりに

暗号理論の学習に役立てていただければ幸いです😀

References

References
1 絶版の暗号本の中にもおすすめのものがたくさんありますが、紹介からは一部の絶版本を除いています。