株主優待投資のキホンのキホン

2021年8月6日

私自身株式投資を始めたきっかけは株主優待でした。
株主優待を目当てにした投資でこれまで多くの失敗をしています。特に権利付き最終日直前に購入してしまうというパターンが多いです。
そのため最近では株主優待クロスか、株主優待目的であっても1ヶ月以上前から仕込むという方法を採用しています。

独断と偏見によるセミリタイアへの必須度

項目概要
シーン増やす力
金銭的リターン株主優待(+配当金)の権利が得られる。
金銭的コスト権利が得られる代わりに、株価が下がるリスクが高い。
時間的リターン特になし。
時間的コスト証券会社のWebページでポチりするだけ。
総合ランク(S>A>B>C>D)セミリタイアへの必須度はAランク
ミジンコ的には「単純な株主優待投資はおすすめしない。長期投資の一環として株主優待を楽しむのはあり。リスクが少ない株主優待クロスや隠れ優待狙いであれば積極的に行うべき」と考えています。
セミリタイア・ミジンコ指標

株主優待とは

株主優待制度とは、一定数以上の株式を保有する株主にむけて、自社製品やサービスなどをプレゼントする制度です。株主優待、優待と略されることも多々あります。

株主優待実施銘柄の推移

2019年まで株主優待を実施する銘柄が右肩上がりに増えていましたが、2020年以降からは徐々に減っています。つまり、株主優待を廃止する会社が増えてきたことを意味します。それでも1,500社近くは株主優待を実施していることになります。

その中でも20万円以下で買える株主優待は約900社もあります。全体の60%に相当します。

株主優待投資とは

株主優待を目的とした投資には次の2つの意味合いがありますが、一般に株主優待投資といった場合には前者を指します。本記事ではこれ以降前者の意味で使うことにします。

  • 株主優待目的の投資…現物株を持ち株主優待を入手する投資
  • 先回り投資…権利付き最終日までに株価が上がりやすいことを狙った投資
  • 権利落ち日に空売りする投資

株主優待目的の投資

「配当金+優待利回り(株主優待の価値)」の総合利回りを重視する投資法です。現物株を保有して株主優待を入手します。

先回り投資

権利付き最終日までに向かって株価が上がりやすいですが、その翌営業日には多くの人が売るため株価が下がりやすくなります。特に、株主優待が豪華な銘柄の株価はこの傾向を強いといえます。

この傾向を利用して、権利付き最終日の2,3ヶ月前ぐらいに仕込んでおきます。そして、権利付き最終日が終わるまでに売り抜けて(株主優待をもらうことを放棄して)、株価の値上がり分のキャピタルゲインを狙うという投資法です。

株主優待が新設されると一般に株価が上がります。特に外食系はそれが顕著です。この現象を利用して、株主優待がまだない外食系の銘柄を先回りで保有しておきます。運よくその銘柄が株主優待を新設すれば、株価がダブルバガー以上になることを期待できます。

権利落ち日に空売りする投資

権利落ち日の暴落を狙って空売りするという投資法があります。

株主優待投資の特徴

  • 日本株特有の制度。
  • 特定の日(後述する権利付き最終日が終わるまで)の時点で株を持っていることで、配当金や株主優待を受け取れる。
  • 株式投資に反対する家族の説得材料に使える。
    • 株式投資をまったくしない人ほど、株式投資に反対してくるはずです。「暴落したら借金を背負う」「真っ当な稼ぎじゃない」といった主張である。株主投資をしている人からすると、どちらも見当はずれであることは明らかだが、他人を説得するのはなかなか難しい。
    • 例えば奥さんが株主投資に反対、あるいは乗り気でなかった場合、株主優待の存在を教えることで考え方が軟化するかもしれない。食品、日用品、商品券などといったものをタダでもらえることを強調するのである(株価の増減には触れなければよい)。
  • 長期投資と相性がよい。
    • 長期投資によるキャピタルゲインに加えて、貸株の分配金+配当金+株主優待のインカムゲインを期待できる。
  • 株主優待で得た物品や商品券を自分で使ってもよいし、売って現金化してもよい。

権利付き最終日、権利落ち日、権利確定日

株主には、配当金や株主優待を受け取る権利があります。この権利を得るためには株主名簿に登録される必要があります。

権利確定日の当日ではなく、権利付き最終日までに株を購入して、保有しなければなりません。つまり売買する側としては権利付き最終日のみを意識すればよいといえます。

権利付き最終日
(権利付き最終売買日、権利確定日、割当基準日)
この日までに株を保有すると、権利確定費時点で株主名簿に掲載される。
つまり、配当金や株主優待をもらうのであれば、この日の大引までに株を買っておく
権利落ち日権利付き最終日の翌営業日。
この日に買っても権利を得られない。
権利付き最終日に買った株をこの日に売っても権利を得られる。
権利確定日株主として株主名簿に登録される。

土日祝日は非営業日となるのでカウントされず、平日のみがカウントされます。

例えば、31日(金)が権利確定日だととします。すると、29日(水)が権利付き最終日になります。権利付き最終日、権利落ち日、権利確定日のすべて平日なので、並んでいます。

一方、31日(火)が権利確定日だったとします。すると、土日を挟んで、27日(金)が権利付き最終日になります。

株主優待の銘柄の探し方

各種証券会社やブログで簡単に探し出せます。

株主優待の雑学

桐谷さん

株主優待投資で有名な投資家のひとりです。株主優待を実施する1,000銘柄ほど持っているといいます。動画を観てもらった方が早いでしょう。

総合利回りとは

配当利回り(%)=配当金(円)÷株価(円)×100

当然、この値が大きいほど、もらえる配当金の額が大きいことを意味します。

優待利回り(%)=優待の価値(円) ÷株価(円) ×100

一般的に優待利回りの値が高いほどお得な優待とされます。分母である株価が下がるか、分子である優待の価値が高ければ、優待利回りは高くなります。

総合利回り=配当利回り+優待利回り=(配当金+優待の価値)÷株価×100

株主優待投資では「欲しい株主優待がある」「総合利回りが大きい」「業績が安定していて優待廃止の恐れがない」といった銘柄が投資対象になります。

桐谷さんの場合、優待新設発表銘柄なら総合利回りが6%を超える銘柄、高値から下落した銘柄なら総合利回りが4%を超える銘柄を狙っているといいます。

複数の証券会社で同一の銘柄の株を持っているとどうなるか

他の証券会社で購入した株の株主番号もほふりにて名寄せが行われて、同一の株主番号となります。つまり、あなた名義の株として、合算されて計算されます。

株主優待に関する応用テクニック

手数料が安い証券会社を活用する

株主優待をもらうためにはどの証券会社でなければならないという制限はありません。好きな証券会社の口座で株を持っていればよいだけです。

岡三オンライン証券の定額プランは、1日の約定代金合計額が100万円未満なら、取引手数料がゼロ円です。株主優待目的で100株だけ買うのであれば、20万円未満で済む銘柄が60%もあります。

長期保有で株主優待をグレードアップする

企業によっては、長期保有の株主向けに対して、株主優待が豪華になる制度を設けています。

株主が継続して株を持っているほうが株価が安定します。企業側からすると株価が安定しているほうが望ましいため、長期保有する株主を増やすための措置として、こうした制度を用意しているのです。

家族分の証券口座を活用して株主優待を倍増する

100株で株主優待がもらえる企業があるとします。

1人で300株を持っていても、株主優待の権利は1つしかありません。

一方、自分+妻+子供の3つの証券口座にそれぞれ100株を持っていたとします。すると、合計金額は先ほどと変わらないにもかかわらず、株主優待の権利が3つになります。つまり、3人分の株主優待をもらえるわけです。

ただし、家族であっても勝手に名前を借りて投資をするのは法律で禁止されています。口座の開設、銘柄に対する投資は本人が行わなければなりません[1]現実的に皆そうしているとは思えないですが…。

株主優待クロスで株主優待を(ほぼ)タダで入手する

権利付き最終日までは株価が上がりやすく、その後は株価が下がりやすいといいました(場合によってはこの逆の動きになることもあるので厄介)。せっかく株主優待をもらっても、株価が下がったことによる損失の方が多ければ意味がありません。

株主優待クロスは、買いと売りの両建をして、株価の増減というリスクの影響を受けることなく、株主優待だけを(ほぼ)タダ取りする方法です。

詳細は以下の記事を参照ください。

端株(単位株未満)で株主優待をもらう

株主優待をもらうには通常単元株(100株)以上を所有しておく必要があります。しかしながら、一部の会社では単元株未満(例えば1株や10株以上)であっても株主優待をくれるところがあります。

詳細は以下の記事を参考にしてください。

端株で長期保有の条件達成する

例えば、100株以上を1年継続の保有で株主優待の権利が得られるものとします。

そういったときLINE証券で1株だけその銘柄を購入しておき、1年経過後に楽天証券で100株購入したとします。すると、名寄せであなた名義で101株保有したことになります。しかも継続保有を達成したことになります。

100株を1年間保有し続けるのは株価の減少リスクがありますが、上記の方法を活用すれば1年経過してから権利付き最終日(あるいは直前)に100株を追加することでリスクを最小限に抑えられます。

いつかきちんと記事にする予定ですが、ここでは参考になるWebページを紹介します。

隠れ優待を狙う

隠れ優待(裏優待)とは、非公表だが実質的に株主に提供されている株主優待です。

1株でも持っていれば株主です。株主に無条件で送られてくることがありますが、多くの場合は議決権の行使や、アンケートへの回答によって、お礼として隠れ優待を受けられることが多いようです。

議決権の行使といっても、返信用ハガキを送ったり、ネット経由で投票したりするだけです。手間はほとんどかかりません。

隠れ優待の情報収集については、Twitterが参考になるでしょう。

おわりに

正直なところ株主優待だけを目的にした投資はおすすめしません。
長期投資のついでに株主優待をもらうというのはありです。

References

References
1 現実的に皆そうしているとは思えないですが…。