年末年始に配送事故に巻き込まれた話【BOOTH+匿名配送 編】
目次
はじめに
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
コーストFIRE中のIPUSIRONです😀
この記事を執筆するに当たり、購入者に許可を頂いております。
購入者からヤマト運輸に対して「とても丁寧なお電話をくださり、気持ちの良い対応をしていただきました。また、普段からとてもお世話になっているので、出来るだけヤマトさんが悪いイメージにならないようにしていただけると嬉しいです」というお言葉も頂いております。
私もいつもヤマト運輸にはお世話になっています。
今回の記事において、BOOTHやヤマト運輸を非難する意図はまったくありません。むしろ誠意を持って対応して頂いたので好印象を受けました。
こういった超レアケースも起こりうることを周知すること、万が一発生しても焦らなくて済むように体験談を記録として残して公開することにしました。
ご了承ください🙇♀️
前提とする背景
私の物販の経験値
初めてインターネットに接続した年辺りからヤフオクをやり始めて、2022年時点でもう20年ぐらいになります。
当初の頃は購入側がメインでしたが、そのうち販売側としても活用し始めました。今はメルカリやAmazonにシフトしています[1]他にもラクマ、PayPayフリマなどもありますが省略しました。。
ざっくりと評価件数は次の通りです。業者として活動しているわけではなく、片手間でやっているので、経験年数の割には評価件数は少なめです。
サービス名 | 評価件数 |
---|---|
ヤフオク | 500件超 |
メルカリ | 200件超 |
BOOTH | 300件超 |
通算約1,000件のやり取りをしてきましたが、記憶に残るような配送事故はこれまでありません。
配送事故自体がレアケースですが、今回遭遇した配送事故はその中でも激レアだと思います。
BOOTHで技術同人誌を頒布中
私はBOOTHで技術同人誌を頒布しています。
BOOTHの匿名配送について
頒布している本の中には冊子版(物理本)があり、BOOTHの匿名配送というシステムを使っています。このシステムを使うと、購入者と販売者(=私)が互いに個人情報(氏名・住所・電話番号)を明かすことなく安全に配送できます。
メルカリを使っている方であれば、らくらくメルカリ便やゆうゆうメルカリ便を想像してもらえればよいでしょう[2]BOOTHの匿名配送はネコポスなので、らくらくメルカリ便のネコポスと同等の扱いです。。
BOOTHの匿名配送には「倉庫から発送」と「自宅から発送」があります。「倉庫から発送」だとBOOTHが配送をやってくれる代わりに倉庫代を毎月支払う必要があります(売り上げが大きければ倉庫代が免除される)。一方「自宅から発送」だと、販売者である私が本を自宅に在庫管理しておき、注文が入ったら梱包作業をして、ネコポスで発送します。梱包の手間がかかりますが、倉庫代はかからないし、本以外にもちょっとしたもの(手紙やお礼の品)を入れても問題になりません。
本記事を読む当たってはこの程度の知識で問題ありませんが、BOOTHの匿名配送についてより詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
当サイトにおいてなぜか一番人気の記事になります🙋♂️
事件の顛末
ネコポス発送完了【12月14日】
12月14日に『ハッキング・ラボの構築で困ったら読む本』の冊子版の注文が入りました。500円をブーストしてもらいったので鮮明に記憶しています。
その日の夕方に近所のファミリーマートからネコポス(匿名配送)で発送しました。伝票の差し込みは私がして、依頼主控を受け取りました。
事件勃発【12月16日】
BOOTHでの購入者から次のメッセージが来ました。その内容によると『ハッキング・ラボの構築に困ったら読む本』ではなく、ブロリーのフィギュアが届いたとのことです。
購入側、BOOTH、配送業者から見れば、販売側(=私)が別の人に送るべきものと逆に送ってしまったのではないかと想像してしまうでしょう。しかし、ファミリーマートでネコポスで送る際に、この1冊しか渡していません。そもそも私はブロリーのフィギュアを持っていないので、間違えて送りようがありません。
当時のメッセージのやり取りは次の通りです。
緊急で私宛にメールで内容物、封筒の写真を送ってもらうことにしました。「誤って処分される前に証拠を確保するため」「BOOTHやヤマトに対して反論するため」「伝票にどう記載されているのか」といった理由のためです。
メールで送ってもらった写真は次の通りです。
この画像を見てピンときました。明らかに矛盾しています。
フィギュアが入っていたのはでかい箱なのに、伝票には「サイズ ネコポス」と記載されています。ネコポスは3cmの厚さのものにしか対応していません。この伝票が段ボールに貼ってある時点で明らかに矛盾します。
ファミリーマートで私が伝票の差し込みをしています。そのためファミリーマート側がわざわざ引き抜かない限り、こうした現象は起きません。普通に考えてそんなことをするわけがないので、残された可能性はヤマト側の配送手続き上で何らかのヒューマンエラーが発生したと推測しました。
BOOTHに第一報【12月16日】
この時点でBOOTHに事情を連絡することにしました。
FAQに「発送した商品と違う商品が購入者に届いた場合の対応方法」がありました。
指示通りに問い合わせフォームに以下を記載して、問い合わせしました。
- 注文番号
- 発送の手続きを行ったコンビニの支店名、またはヤマト運輸の営業所名
- 商品に送り状を貼り付けた人物(ショップオーナー様ご自身、窓口担当者等)
私が送った内容は次の通りです[3] … Continue reading。
注目すべき点は赤枠に囲みました。
今回の配送事故の問題は購入者に本が届かなかっただけではありません。私の本が別の人に届いているわけです。しかも今回はブーストしてもらったので、一筆箋(私の署名入り)まで同封していました。
その人は本来フィギュアを受け取るはずでした。おそらくメルカリで購入したらくらくメルカリ便だったのかもしれません。相場的には2.5kぐらいなのでそれほど高価ではないのが幸いです。それでも騙されたと思って、私宛に苦情を入れてくる可能性がないとは言い切れません(本の著者名と同封したものを見れば連絡先がわかる)。
BOOTHから返信が来た【12月16日】
約4時間後問い合わせに対して、BOOTHから返信が来ました。
ヤマト運輸からの回答があったようです。それによると、何らかの理由で伝票が入れ替わったことが原因のようです。
このような回答があったということは、フィギュアのやり取り側でもヤマト運輸に問い合わせがいったと思われます。
この時点での結論としては、送付先双方から商品を回収して再送するとのことでした。
この時点では無事再送されて一件落着かと思いましたが、残念ながらそうはなりませんでした。
私の場合は身分を明かしており、メッセージを通じて購入者とメールでやり取りして、互いに情報交換して状況を把握しました。しかし、メルカリ?を利用していた、今回の関係者たちはそういった信頼関係がないため、下手したら詐欺だと勘違いされてしまう恐れがあると思いました。
状況を整理する
ここで状況を整理しておきます。今回の事件における登場人物・業者は次の通りです。
- BOOTHでの売買
- プラットフォーム提供者:BOOTH
- 販売者:私(=IPUSIRON)
- 購入者:『ハッキング・ラボの構築に困ったら読む本』を購入したが、ブロリーのフィギュアが届いた。
- ファミリーマート:配送時に受け付けたところ。私がネコポスで本を送った。
- ヤマト運輸:ネコポスの配送
- メルカリ?での売買
- プラットフォーム提供者:メルカリ?
- 販売者:ブロリーのフィギュアの出品者
- 購入者:フィギュアを購入したが、『ハッキング・ラボの構築に困ったら読む本』が届いた。
- ?:発送時に受け付けたところ。
- ヤマト運輸:らくらくメルカリ便?で配送
ざっと見ただけで、9つの関係者が登場します。
情報が錯綜する【12月27日前後】
購入者とやり取りをして、荷物の受け渡しの状況を確認しました。
ヤマト運輸にフィギュアを無事に渡せたようですが、フィギュア受け取り側と連絡が取れないようです。
その後、12月27日にBOOTHから次の内容の連絡が来ました。
なんと本来フィギュアを受け取るべきだった人(=私の本が誤って届いた人)は、本を処分してしまって回収できなかったようです。
配送事故が明らかなのに普通処分しますか…?
そういうパターンもあるのだとびっくりです。
ところで、そろそろ年末年始が近づいてきました。正月になってしまうと営業日ではないということで連絡が経たれる可能性があるので、早めに決着を付けたいところです。
回収できなかったということで、話がよりややこしくなってきました。結局、BOOTHは私宛に返金するといってきています。
しかしながら、購入者に返金するならわかりますが、私に返金することの意味が理解できませんでした。配送事故のあった注文はそのまま売り上げとして通り、購入者が返金されてから再注文してくれれば済むわけです。
この不明点とBOOST分の扱いがどうなるのかを聞いてみました。
どうやらBOOTH側も混乱しており、誤った内容だったようです。
結論としては、次のようになりました。
- 販売側(=私):注文は通ったままで変わらず。つまり、BOOST分も受け取った。購入者に再注文を促すだけ。
- 購入側:前回の注文についてBOOST分を含めて返金。本が欲しければ再度注文(BOOSTなしでOK)。
普通に本を販売した場合に配送事故が起きれば、「購入側に注文分を戻し、販売側の注文はそのまま(売り上げとして加算)」になると想像できます。購入側は本が欲しいわけで、お金が戻って来るのが確定してから再購入することになるわけです。すぐに本が手に入らなかったという時間的ロス、配送事故についての報告の手間などがありましたが、金銭的なダメージはなしになります。
※その本が最後の一冊で在庫切れといった場合は別です。
購入者に再注文を促す【12月29日】
購入者にBOOTHから返金の連絡がいったようなので、私から直接お詫びと同時に再注文のお願いをしました。
改めて『ハッキング・ラボの構築に困ったら読む本』の注文を受けました(これはBOOSTなし)。これに対して、本来届くべきだった本が遅くなったことのお詫びの品を追加して、ネコポスで送りました。
最終的に、販売側は「2冊分+BOOST分」の売上、購入側は「(だいぶ遅くなったが)1冊入手+BOOSTなし」の出費になったわけです。
我々から見ると、BOOSTを含む1注文分をBOOTH側が丸々負担してくれたことになります[4]BOOTHがヤマト運輸から何かしらの保障が受けているかはわかりません。。
まとめ
送付元や送付先の不手際がなく、システムに問題がなくても、ヒューマンエラーで起こった配送事故でした。
さらに送付先の一人が物品を処分したり、連絡が付かなくなったりするという、ややこしい状況に発展します。
それに加えて、今回は珍しいことにブーストされた注文で配送事故が起こってしまいました。
二重三重に不運が重なった配送事故でした。
しかしながら、結果的にはブーストされた金額が購入者に返金されたという安心した結果になりました。対応してくれたBOOTHやヤマト運輸に感謝します。