複利を味方にする方法【金融編】
目次
はじめに
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
コーストFIRE中のIPUSIRONです😀
複利とは
複利とは、利息の付き方の一種です。
複利では、発生した利息に利息がつくことです。
複利はいつ発明されたのか?
複利は紀元前2000年ころに古代バビロニアで発明されたといわれています。
車輪の発明より少し新しい程度であり、かなり古いことがわかります。
偉人たちの名言
- 「宇宙でもっとも大きな力を持っているのは複利である」(アインシュタイン)
複利効果によってお金の成長が加速する
複利効果が強力なのは、発生した利息に利息をつくため、利息を再投資すれば雪だるま式にお金が増えます。
株式投資等で複利の効果が偉大なのは、複利が味方に回った状態で資産が拡大するためです。
より複利効果を高めるには
複利効果の威力を高める方法は次のとおりです。
- ①利息のつくお金を大きくする。
- 元本を大きくする。
- 入金力を高めて、途中でお金を追加する。
- ②より高い金利を見つける。
- 手数料や税金で金利が下がるのを最小限にすることも含む。
- ③時間をかける。
複利を敵に回すということ
借金、カードローン、リボ払いが怖いのは、複利で借金が増えるからです。つまり、複利が敵に回った状態です。
借金の利息は比較的高く、元本が大きければ、元本を減らすのも大変になってきます。下手すると利息ばかり返済して、元本がいつまで経っても減らないという事態さえあります。
しかも、毎月の返済が遅れると、延滞利息が上乗せされます。その延滞利息が加算された額に、また延滞利息が加算されてしまうのです。
消費者金融カードローンの最高金利は18%前後が多く、銀行カードローンの金利は14%前後、信販会社カードローンも14%前後となっています。
株式のインデックス投資だと平均年利6~8%で資産拡大している人がいる一方で、借金で金利14%も資産へ減らしている人もいるという状況です。
どのくらいの期間で元本が倍になるか?
72の法則で暗算できる
72の法則とは、72を金利(利率)で割るという方法であり、倍になるまでのおおよその年数を計算できます。
ただし、正確な年数ではないので注意してください。
株式投資の場合、そもそも毎年同じ年利にはなりません。
72の法則の計算例
[例]年利7%の場合
72÷7=10.3なので、10.3年で元本が2倍になります。
[例]年利6%の場合
72÷6=12なので、12年で元本が2倍になります。
[例]年利2%の場合
36年(=72÷2)で元本が2倍になります。
72の法則を発見したのはルカ・パチョーリ
72の法則を発見したのはアインシュタインではありません。
イタリアの数学者であるルカ・パチョーリが1400年代後半に発見したといわれています。
ルカ・パチョーリは近代会計学の父ともいわれています。
もう少し詳しく見てみる
金利a%のとき、元本のb倍になるのに必要な年数nは、$n = \log_a {b}$で計算できます[1]$\log_a {b}$の計算機能のない電卓の場合、 $\log_a {b}= \log{b} / \log{a}$を活用できます。。
倍ならb=2です。
[例]年利7%の場合
$$n = \log_{1.07} {2}=10.244$$
※後述する『関数電卓がすごい』を参考にしました。
[2nd]ボタンを押す⇒[2]を押す⇒[logy]ボタンを押す⇒1.07を入力⇒[=]ボタンを押す
検算するなら、1.07(=a)の10.244乗(上記の計算結果であるn候補)を計算します。ほぼ2(=b)になっていれば、合っています。
複利の観点によるお金を増やすコツ
- (生活防衛資金を除いて)しばらく使う予定のないお金は、年利の高いものに投資する。
- 優先の投資先は株式。
- 利息のつかない口座にはお金を入れるのは避ける。入れたとしても口座の残高は最小限にする。
- 生活防衛資金でも利率の高い口座に入れておきたい。
- 複利が強力なのは利息で増えた分を再投資するから。
- お金が増えた分を使っていたのでは、いつまで経っても倍にならない。
各書籍における複利の解説
『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』
第4章は「複利の魔法」と題されています。
ウォーレン・バフェットの純資産の95%以上は、65歳以降に得られたものであることを例に出しています。彼の経済的成功の秘訣は、若い頃に経済的基盤を築き、長期間にわたって投資し続けたことにあります。投資の技術は優れていますが、成功の最大の要因は時間、すなわち複利の力だったのです。
「複利の力は、あなたの想像をはるかに上回る」
「投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」」
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』
【P394】「お金がない人は「貯金」を、お金がある人は「投資」を重視すべき」
【P397】「減り続ける「人的資産」を「金融資産」に置き換えるために投資する」
『らくがきファイナンス』(翔泳社刊)
複利が第1章のトップバッターです。
第11章「人に差をつける」では、72の法則が紹介されています。
『投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント』 (日本経済新聞出版)
「投資をするお金がないことには、リターンが2%だの、5%だの、10%だのといっても始まらない」
⇒すべてはお金を貯めることから。
「ゆっくりと、しかし確実にお金を貯める秘訣は、再投資(複利)にある」
「お金がお金を生む。そして、お金が生んだお金がまたお金を生む」
「クレジットカードのローンは使わない。これに尽きる」
『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』
【P20】「ステップ7:できるだけ多くのお金をできるだけ早く、できるだけ頻繁に投資せよ」
【P104】72の法則でお金を2倍にする。
【P157】「できる限り貯蓄額(そして投資額)を増やせるやり方で借金を返済せよ。できるだけ早く返済するだけではいけない。そのため、もっとも金利の高い借金からまず返済を始めるべきだ。残高の多寡は関係ない」
『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』
【P60】「すべてにおいて「複利」で考えよ」
【P60】「富であれ人間関係であれ知識であれ、人生の見返りはすべて複利を殖える」
『本当の自由を手に入れるお金の大学』(朝日新聞出版)
【P146】コラム:貧乏ルートまっしぐら!「金利」を敵に回すな!
【P202】長期投資の究極の魅力は、①「収益が安定すること」と②「複利の力が活きる」
『関数電卓がすごい』 (ハヤカワ新書)
【P110】金利a%のとき、元本のb倍になるのに必要な年数nは、$n = \log_a {b}$で計算できます。
References
↑1 | $\log_a {b}$の計算機能のない電卓の場合、 $\log_a {b}= \log{b} / \log{a}$を活用できます。 |
---|