初心者でも10分で理解できる逆日歩

2022年4月13日

逆日歩とは

逆日歩を一言で説明すると、制度信用売りで発生することがあるコストの一種です。

制度信用売りでは証券会社の在庫がなければ、日証金を介して機関投資家から株式を調達します。その調達コストを逆日歩(品貸料)といいます。

株主優待クロスでは信用売りを活用しますが、初心者は逆日歩が発生しない一般信用売りを推奨されます。
その理由は、逆日歩の発生やその価格を予測はできても、完全にわからないためです。

場合によっては逆日歩によるコストが株主優待の価値以上になってしまうことがあり、これでは赤字になってしまいます。

逆に、逆日歩について正しく理解すればリスク以上のリターンを期待できます。制度信用を活用した株主優待クロスであれば、逆日歩の発生リスクがある代わりに、在庫の争奪戦に巻き込まれにくいというメリットがあるわけです。

株式を貸すと貸株料がもらえる

株を持っている人は、証券会社に株式を貸すことでお金が日々もらえます。これを貸株料といいます。

株式を貸すとお金をもらえるわけですが、このお金は誰が負担しているのでしょうか。それは株式を借りている人になります。ここでは証券会社が借りているので、証券会社が株式のレンタル料としてあなたに支払っているのです。

逆に、あなたが株式を借りる際には、株式を貸してくれている人にお金を支払わなくてはならないわけです。

信用取引は一般信用と制度信用に大別される

信用取引には一般信用取引(一般信用と略す)と制度信用取引(制度信用と略す)に大別されます。

一般信用

一般信用とは証券会社から株式や資金を借りる取引です。

一般信用売りでは争奪戦となる

株主優待ロスでは買いと売りの両方をクロス注文します。特に売りについては信用取引で株式を借りることになります。

ここでは一般信用の解説なので、一般信用での売り建玉の注文(一般信用売りと呼ぶことにする)について注目します。

すべての銘柄について一般信用売りができるわけではありません。一般信用売りは証券会社から保有株を借りますが、証券会社によって扱っている銘柄が違いますし、保有株数が決まっており在庫に制限があるのです。

この一般信用売りの在庫の取り合いのことを優待クロス争奪戦といいます。争奪戦と略されることもあります。

制度信用

一方、制度信用とは証券会社から株式や資金を借りる取引ですが、証券会社に在庫がなければ日証金(日本証券金融株式会社、証券金融会社)から調達します。

制度信用売りでは逆日歩が発生することがある

制度信用売りでは株を借りるわけですが、日証金に株式在庫があれば問題ありません。買い残は通常売り残より多いので、株不足にはなりません。

しかし、売り注文が急増してしまうと、貸す株式がなくなり、貸株超過の状態になります。そこで、日証金は機関投資家(大株主、生命保険会社、損害保険会社、証券会社など)から入札を通じて株式を調達します。例えば、信用買い注文が超過している証券会社があれば、そこから株式を借りれます。

機関投資家から株を借りる際には品貸料という手数料が発生します。この手数料は最終的に売り注文をしている人が負担する必要があります。これが逆日歩ぎゃくひぶです。

逆日歩は入札額によって決まるため、事前にいくらかかるかわかりません。

逆日歩が起こりやすい銘柄

  • 過去に逆日歩が起きたことがある。
  • 発行株式数が少ない。
  • 浮動株[1]株式市場に出ている株式で売買できる株式のことです。が少ない。

逆日歩を調べる

日証金の貸借取引情報で調べる

「逆日歩が発生するかどうか」「逆日歩がいくらになるか」は、日本証券金融において取引日の翌営業日の12:00頃までに発表されます。

日本証券金融では、信用取引の売建のための株式が不足した場合、株式の不足した日の翌営業日に入札を行い、不足分を調達します。その入札によって決定された、株式を借りるために必要な金額が逆日歩となるため、取引日の時点では「逆日歩が発生するかどうか」「逆日歩がいくらになるか」は確認することができません。

日証金の「貸借取引情報」ページでは、逆日歩の金額を調べられます。

SMBC日興証券の逆日歩予報で逆日歩を予想する

References

References
1 株式市場に出ている株式で売買できる株式のことです。