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消費者庁が、2023年10月1日から施行する景品表示法の規制対象(通称:ステマ規制)にならないよう、配慮して記事を作成しています。もし問題のある表現がありましたら、問い合わせページよりご連絡ください。

参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁

ほぼノーリスクで楽天証券の大口優遇を取得する方法

2022年10月2日

株ライフを楽しんでいるでしょうか😀
取引時にかかる手数料が負担に感じませんか。例えば、数百円の手数料であっても何度も取引すれば数千円・数万円になります。その穴埋めのために無理な取引をした結果、ドツボにはまる恐れがあります。
本記事では楽天証券の大口優遇について解説します。資金にある程度余裕がある方は、大口優遇を獲得することで取引手数料をゼロ円にできるかもしれません🙋‍♂️

独断と偏見によるセミリタイアへの必須度

セミリタイアを目指している序盤では資金力に余裕がないので、大口優遇を取得するのは難しいといえます。一方、ある程度の資金力があれば絶対にやるべきです。投資による資金力アップが加速するはずです。よって、一度大口優遇を達成できるようになれば、セミリタイア前は当然のこと、セミリタイア後も大口優遇を活用することになるはずです。

項目概要
シーン守る力
証券会社から自分のお金を守る。
金銭的リターン信用取引の手数料ゼロにできる。
株主優待クロスと組み合わせるとリターンが大幅アップ。
金銭的リスク株価などによるリスクはほぼなし
操作ミスやヒューマンエラーなどのリスクはある。
時間的リターン大口優遇単体で考えると時間的なメリットは特にない。
時間的リスク自動化はほぼできない、3ヶ月に1回すればよい。
総合ランク(S>A>B>C>D)セミリタイアへの必須度はBランク
ミジンコ的には「セミリタイアに必須とはいわないが、資金に余裕があれば絶対にやるべき。やらない理由がない」。
資金が心元なければ、代用有価証券を活用すればなんとかなるかも。
セミリタイア・ミジンコ指標

楽天証券の3つのコース

  1. いちにち定額コース…一日の取引回数が多い方向け。ただし、合計100万円を超えるとそれなりの手数料がかかる。
  2. 超割コース…標準的なコースであり、大半の方はこれを適用しているはず。デフォルトではこのコースになっている。
  3. 超割コース大口優遇(以降、大口優遇と略す)…取引手数料がゼロ円あるいは格安になる。

大口優遇か否かで次のような差があります。

  • 現物取引において、10万円未満であれば手数料がゼロ円。それ以上の場合は少しだけお得。
  • 信用取引において、大口優遇だと常に手数料がゼロ円[1]ゼロ円なのでポイントバックはなし。
    • 特に50万円超の場合が顕著。大口優遇でなければ350円かかるが、大型優遇であればゼロ円であり350円分だけ得する。
  • 獲得ポイントが2倍近くなる[2]たまに大口優遇のキャンペーンが催されており、獲得ポイントがアップする場合があります。

詳細については楽天証券のページを参照ください。

現在の手数料コースを確認する

手数料コースの加入状況、大口優遇の条件の達成度は、以下の方法で確認できます[3]楽天証券のサイトのユーザーインタフェースが変わると方法は変わるかもしれません。

方法①:ログイン後のトップページを開き、右サイドの中段に「現在の手数料コース」がある。ここで現在のコースが大きく表示されている。変更や条件の達成度については、「現在の手数料コース」のリンクを押す。

方法②:「マイメニュー」>「お客様情報一覧」>「申し込みが必要なお取引・各商品に関する設定」タブ>「国内株式」>「手数料コース」>[確認・変更]ボタン

大口優遇の特徴

メリット

  • 取引手数料を減らせる。
    • 売買手数料は積もってくると馬鹿にならない。
    • 少しでも費用を浮かせられれば、浮いた資金を将来の投資に回せる。
  • デイトレードと相性ばっちり。
    • デイトレードでは1日の間に何度も同じ銘柄に対して取引することがあります。つまり、信用取引を使うはずです。大口優遇だと信用取引の手数料がゼロ円になる。
  • 株主優待クロスと相性がよい。
    • 株主優待クロスだと金額が大きくなりがちで、少額の手数料でも気を使う。そういった場面では大口優遇がかなり有利。
    • 株主優待クロスが目的であれば、つなぎ売りのために信用売りの分を入手しておく必要がある。例えば優待の権利条件として500株が必要という場合に、手数料を節約するためには一般的に500株をまとめて信用売りする。一方、大口優遇であれば何株であっても信用売りの手数料が無料である。500株を集めておきたいが、在庫が100株しかないといった状況であっても、とりあえず100株だけ確実に集めておき、後で400株を狙える。つまり、気兼ねなく一般信用売りを複数に分けられるのである。
    • 楽天証券において一般信用の争奪戦が起こり勝ちなのは、大口優遇の恩恵で一般信用の取引手数料がかからないので、積極的に選択できることによるものと推測できます。
  • 信用取引メインの方はかなりお得。すべてにおいて取引手数料はゼロ円。
  • 取引手数料がかかると、株を買った時点で値が変わっていなくても手数料分だけマイナスになっている。ちょっとしたマイナスであっても、こういったことが取引に心理的な悪影響を与えることがある。大口優遇で手数料がゼロ円あるいは少額であれば、悪影響を最小限にできる。

デメリット

  • 大口優遇を得る条件を満たすには、資金力がある程度必要。
    • 詳細は後述するが、本書の方法を実践するには600万円の資金が欲しい[4] … Continue reading
  • 海外株の手数料は別。

大口優遇を得るための条件

大口優遇を得るためには、次の5つの条件のどれかを満たす必要があります。

  • ①1日間における信用取引の約定の合計が3,000万円
  • ②大引けの時点で、信用で持っている株の合計が3,000万円
  • ③1ヶ月における信用取引の約定の合計が3億円。
  • ④25日の時点で貸株(あるいは信用貸株)の合計が3,000万円
  • ⑤投資信託の合計が3,000万円。

1度満たせば、3ヶ月間大口優遇の恩恵を得られます。

大口優遇を取得する方法【初心者編】

大口優遇を取得する条件は5つありますが、難易度からすると条件①がもっとも簡単といえます。

また資産が多い人であれば、何もせずに条件④や条件⑤を満たしているかもしれません。

しかし、もし資産が3,000~4,000万円もっていても、米国株メインであれば条件④は厳しいといえます。

投資信託であればコツコツ積み立てていれば3,000万円を超えて、いつの間にか条件⑤を達成しているという人もいるでしょう。

今回の記事では、条件①の達成に挑戦します。

免責

大金を扱う処理なので、流れを完全に把握したうえで操作してください。また本記事の内容を鵜呑みにせず、他のサイトを参考にして、自分で納得したうえで実行してください。万が一何らかの不利益を生じたとしても、当方は責任を負いません。また、この件について当方に質問をしないでください。サポートするつもりはないので、自力で調べて解決してください。

条件①を狙う

それでは条件①を満たすための方法について考察します。方法はたくさんありますが、最初はざっくりとした流れを把握することが重要です。

目標としては、1日の間に信用取引(売りでも買いでもよい)の合計額を3,000万円にすることです[5]昔は5,000万円が基準値ですが、今は3,000万円まで下がりました。そのため大口優遇に挑戦する人も増えていると思います。

信用取引に使える資金を確認します。楽天銀行において「マイメニュー」>「入出金・振替」>「振替」>「保証金・証拠金振替」で信用口座の情報を確認できます。信用口座に預り金を入れると保証金現金としてカウントされます。この金額の3倍まで信用取引の資産として使えます。

次の画像はほんの一例ですが、信用金現金が約800万円あります。他に信用取引の株が残っていなければ、「現金=余裕額」になっているはずです。3行目の「信用新規建余力」が使える資金になります。

ノーリスクでこの目標を達成するには、信用取引の買いと売りの両建てします。約定タイミングのチャンスは、前場寄付と後場寄付の2回あります[6] … Continue reading

ざっくりとした流れ

信用口座に用意できる資金の大きさによって、1回転または2回転のどちらかを方法で実現できます。

  • 1回転のアプローチ…「午前の取引が始まる前に、寄付のタイミングで買建・売建の成行注文を予約」⇒「午前の取引時間中に返済(相殺)」⇒達成!
  • 2回転のアプローチ…「午前の取引が始まる前に、寄付のタイミングで買建・売建の成行注文を予約」⇒「午前の取引時間中に返済(相殺)」⇒「午後の取引が始まる前に、午寄のタイミングで買建・売建の成行注文を予約」⇒「午後の取引時間中に返済」⇒達成!

1回転のアプローチであれば午前の買建で1,500万円以上、午前の売建で同一銘柄・同一価格で約定させます[7]寄付を狙っているのは、失敗する確率を減らすためです。

同一価格のクロス注文にするために、取引前に予約注文するのです。

2回転のアプローチの場合は、上記の方法を1日に2回(午前と午後)で行います。

達成額は3,000万円なので、1回転で1,500万円(=3,000万円÷2回転)超が必要です[8]買建と売建のクロス注文なので、それぞれの注文が最低でも750万必要になります。

信用取引は3倍レバレットがかかるので、1,500万円の信用取引をするには信用口座に最低でも500万円の預かり金が必要です。

ところで、買建と売建のクロス注文なので、それぞれの注文が最低でも750万になりますが、余裕を持たせて800万を超えるようにします。つまり、1回転の取引額は1,600万円です。

ここでは、信用口座に600万円以上の資金を預けたとします。3倍まで取引できるので、1,800万円分まで扱えます。この金額は1,600万円を超えているので条件①を満たすのに十分です。

売買する銘柄について

売買する銘柄については、売買代金・出来高が多く、時価総額が大きな大型株が向いています。

具体的には次の観点で銘柄を探すとよいでしょう。

  • 出来高が多いこと。
    • 少ないと注文が約定しない恐れがある。
  • 値動きが少ないこと。
    • 予想を大きく外す売買金額を避けたいため。
  • 50単元(5,000株)未満で、800万円を超える。
    • 空売りの規制のために、51単元以上の成行注文ができないから。
    • 買建・売建のクロス注文を2回して3,000万円を超えることを目指す。つまり、4回の注文があるので、1回の注文は最低でも750万円がなければならない。少し余裕をもって800万円としている。

例えば、資金に余裕があって、売買額を調整しなくてもよいのであれば、任天堂やファーストリテイリング(9983)などの超大型株でも構いません。

2021年5月27日時点で、任天堂(7974)の株価は67,090円です。100株で考えれば約670万円になります。800万円に足りないので、さらに100株を追加すると1,340万円になってしまいます。つまり、微調整しにくいのです。

資金がぎりぎりであれば、売買額を800万円を少し超えるように調整したいので、80万円程度の株がよいかもしれません。トヨタ自動車(7203)の株価は8,980円でした。100株で考えると約89万円になります。900株だと808万円(=89万円×9単元)になりぎりぎり800万円を超えます。注文する当日に値段が下がることを考慮すれば、1,000株にしておくと、890万円になり安全です[9]様々な場面で余裕を持たせているのは、成行注文なので実際にどの値が付くかわからないためです。

注文時に選ぶべき信用区分

信用取引の注文時には信用区分(期限)を選びます。

今回の方法では1日で完結するので、いちにち信用を選んでください。いちにち信用+100万円以上の取引であれば、売買手数料と金利は無料です。

なお、いちにち信用については、以下のページを参照ください。

現金に余裕がない場合は代用有価証券を活用しよう

保有している株や投資信託を代用有価証券とすれば、その分現金が少なくても信用取引で扱える金額を大きくできます。

詳細は次の記事を参照ください。

大口優遇にはじめて挑戦してみました

以降は私が大口挑戦にはじめて挑戦した記録になります。次回挑戦する際にも活用できるようにメモとして残しました。

資金を用意しておく

1:「マイメニュー」>「入出金・振替」>「振替」>「保証金・証拠金振替」を選びます。

2:信用保証金に600万円ぐらい入れておきます。

足りていなければ、「預り金から信用保証金へ」を選択して振り替えておきます。

今回の例では信用保証金に約790万円を入れてあります。

狙う銘柄を選定し、購入枚数を計算しておく

1:メニューの「国内株式」>「信用取引情報>「一般信用売建銘柄」を選びます。

2:いちにち信用の在庫状況を確認するので、次のように指定して検索します

  • 弁済期限:いちにち
  • 特別空売り料:なし
  • 並び順:売建可能数量かつ降順[10]大きい順にソートされます。

3:この中から「50単元(5,000株)未満で、800万円を超える」銘柄を探します。つまり、1株当たり1,600円以上のものになります。ぎりぎりだと失敗する可能性がありますし、大きすぎても調整しにくいといえます。今回は資産に余裕があるので、2,500円前後の銘柄を探しています。

4:さらに、候補の中から直近高値騰落率が少ないものを選びます。

騰落率とはある期間の始めと終わりとで価格がどれだけ変化したかを表す値です。例えば、価格が100円の運用商品が105円になれば5%の上昇、90円になれば10%の下落となります。つまり、プラスマイナスは無視して、暴騰率の値が小さければ、値段の振れ幅が少ないということになります。

5:候補はたくさんありますが、ここではアサヒHD(5857)にすることにしました。

1株の現在値が2,389円なので、35単元(=3,500株)で840万円になります。

これの買建と売建を行えば、合わせて1,680万円になることを期待できます。

売建可能数量は3,500株の10倍以上なので問題ないでしょう。

2回点のアプローチであれば、1回転で1,500万円を超えるのが目標なので余裕で達成できるはずです。

注意事項

  • クロス取引の銘柄に対して大ニュースがあったら、大口優遇向けのクロス取引をしない。
  • 世界で衝撃的な出来事があったり、相場が大暴落していたりする間は、大口優遇向けのクロス取引をしない。
  • 午前9時直前にバタバタと行わない。時間と心に余裕を持った状態で予約注文を行う。
  • 1日に何度も取引を行うので、決済のし忘れなどがないように、暇な時にやる。
  • 操作ミスを減らすために、スマホではなくPCで操作する。
  • この日に限っては関係ない取引をなるべく控えるのが無難。
    • どうしても緊急で売買しなければならない取引は仕方がない。

実際の取引手順

1回転目のクロス取引

1:午前9時までに買建・売建のクロス注文を出します。

アサヒHD(5857)の前日終値は2,389円でした。

約2,400円×3,500株=840万円となり、目標の概算約定代金である800万円を超えます。

よって、今回は3,500株ずつクロス注文します。

最初は売建注文から入ります[11]いちにち信用の在庫のことを考慮しています。

  • 売買:売建
  • 市場:東証
    • 寄付注文だと「SOR有効」は消えるはず。
  • 信用区分(期限):一般(1日)
  • 数量:あらかじめ計算しておいた数量(この例では3500)
  • 価格:成行[12] … Continue reading
    • 概算約定代金が800万円を超えることを確認[13]信用新規建余力が概算約定代金より大きくないと注文が通りません。
  • 執行条件:寄付
  • 口座:特定
    • 普通は特定口座でやり取りしているから。
  • セット注文:予約しない
    • 以降もセット注文はしない。

注文確認画面で内容をしっかり確認してください。特に枠内をよく見てください。間違えていると大事故になりかねません。

なお確認画面で取引手数料が数百円となっています。その理由は、手数料コースにかかわらず注文の時点では手数料を含んだ代金を仮拘束されるからです[14]詳細はこちらを参照してください。。いちにち信用の場合は一時的に手数料がかかりますが、後で返って来るので問題ありません。

過去に大口優遇を達成しており、有効期限内に次回の大口優遇のための取引であれば、この手数料がゼロになっているでしょう。

続けて買建注文です。

  • 売買:買建
  • 市場:東証
  • 信用区分(期限):一般(1日)
  • 数量:売建注文と同数
  • 価格:成行[15] … Continue reading
  • 執行条件:寄付
  • 口座:特定

買建と売建の予約注文が終わったら、信用建玉一覧で注文内容を確認します。売建と買建が上下に並び、成行で執行待ちの状態になっているはずです。

慣れ始めても常に確認する癖を付けてください。大金でありちょっとした油断が命取りです。この時点であれば間違いがあっても取返しが付きます。

2:9時を過ぎて、クロス注文が通ったことを確認します。

メールでも約定通知が2件来ているはずです。

念のために大口優遇の達成状況を見てみます。

条件①の円グラフが半分以上埋まっていれば、1,500万円超であるのでうまく1回転目が成功しました。大きな値動きがなければ、2回転目のクロス注文の値も同じでよいでしょう。

もし半分に達していなければ、方針を変えなければなりません。

午前の初値次第では超えないという可能性が少なからず起こりえます。その際は、午後向けのクロス注文でその分を補填するように注文数を調整するか、別の日に挑戦してください[16] … Continue reading

3:前場(9:00~11:30)の間に、買建と売建の返済注文をします。

信用建玉一覧を開き、注文列において「返済」を選びます

ここでは現渡や現引を選びません(株主優待クロスではこちらを選ぶかもしれないが、今回はそうではない)。なぜならば現渡や現引で相殺すると今日中に余力が戻らないからです。前場の大引で「返済」すれば、昼休みに信用余力が回復します。つまり、2回転目の注文のためにその資金を使えるというわけです。

売建の返済注文を入れます。

  • 返済数量:全返済
  • 価格:成行
  • 執行条件:引け
    • デフォルトでは「本日中」になっていますが、「本日中」で注文を出すとすぐに決済されてしまいます。結果的に買いと売りが同じ値にならなくなってしまうので要注意。

同様にして、買建の返済注文を入れます。

  • 返済数量:全返済
  • 価格:成行
  • 執行条件:引け

4:11:30以降(前場の終了後)に、注文一覧で買建と売建の両方が約定していることを確認します。

約定の通知メールも届くはずです。

5:以上で1回転が完了です。以下の注意について確認し上で、2回転目のクロス取引に進みます。

寄付の株価について注意があります。

  • 寄り付きの株価が上がって始まる(ギャップアップ)⇒前場の約定代金が想定より大きい⇒最終的な1日の約定金額が増えるだけなので、何も問題なし(後場のクロス取引の枚数を減らしても問題なし)。
  • 寄り付きの株価が下がって始まる(ギャップダウン)⇒前場の約定代金が想定より小さい⇒このままでは1日の約定金額が条件①を満たさない可能性がある⇒後場のクロス取引の枚数を増やして、少ない分を穴埋めしなけれならない。

よって、ギャップダウンの際には、必要の応じて後場のクロス取引の枚数を増やして、少ない分を穴埋めして条件①を達成するように調整してください。

2回転目のクロス取引

1:11:30~12:30の間(後場が始まる前)に、2回目の買建と売建のクロス注文を出します。

売建注文

  • 売買:売建
  • 市場:東証
  • 信用区分(期限):一般(1日)
  • 数量:値が大きく変動していなければ、あらかじめ計算しておいた数量で問題ないはず。
    • 1回転目で1,500万円に達していなければ、ここを調整して概算約定代金が800万円を超えるようにする。
  • 価格:成行
    • 概算約定代金が800万円(あるいは調整を想定した額)を超えることを確認。
  • 執行条件:寄付
    • 楽天のUIが変わって「午寄」(後場の寄付)という選択肢がなくなったので、「寄付」で代用。
    • 本当に午寄に注文が入るのか心配であれば、11:30~12:30の間であれば「本日中」として、「SOR有効」のチェックを外しても問題ないかも。これで後場が始まったら即注文が通る(と思う)。
  • 口座:特定

買建注文

  • 売買:買建
  • 市場:東証
  • 信用区分(期限):一般(1日)
  • 数量:売建注文と同数。
  • 価格:成行
  • 執行条件:寄付
  • 口座:特定

注文後にクロス注文の内容を確認します。第1回目のクロス注文と同様の見た目になっていればOKです。

2:後場が始まったら(12時半を過ぎたら)、注文一覧でクロス注文が約定したことを確認します。

大口優遇の継続条件を確認すると、条件①の円グラフに「達成!!」と表示されているはずです。

もし条件までにぎりぎり達成していなければ、少額かつ出来高が多い「三菱UFJフィナンシャルグループ」(8306)をデイトレードして調整すればよいでしょう。

3:大口優遇が達成したからといって安心はまだ早いです。残った売建と買建の返済を忘れないようにしてください。これを忘れるといちにち信用のペナルティ料が発生してしまいます(オペレーターによる取引手数料が発生します。これが売建と買建の2つ分取られるので、合計で約1万円かかり大赤字になります。)。

※1 注文の約定代金が合計100万円以上であれば適用されます。

※2 これ以外に特別空売り銘柄を取引きした場合「特別空売り料」がかかります。当日中に建玉が返済されない場合には、原則として翌営業日に建玉を強制決済し、通常手数料ではなく「オペレーター取次ぎ手数料(税込)」を申し受けます。

(中略)

カスタマーサービスセンターのオペレーターの取次ぎによる電話注文は、上記いずれのコースかに関わらず、1回のお取引ごとにオペレーター取次ぎによる手数料(最大で4,950円(税込))を頂戴いたします。

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/special/short_selling/

これまでと同様に売建と買建の両方を返済します。執行条件を引けにして、今日中に完了するようにします。

売建の返済注文

  • 返済数量:全返済
  • 価格:成行
  • 執行条件:引け

買建の返済注文

  • 返済数量:全返済
  • 価格:成行
  • 執行条件:引け

なお、上記の返済注文が通らなかったら、先ほど述べたオペレーター取次ぎ手数料が発生してしまいます。このリスクを回避するために「返済」ではなく「現引き」したらどうなるのかと思う人もいるかもしれません。確かに現引きですべての決済が相殺されれば、先ほどのリスクは発生しません。しかしながら、現引きするとおそらく途中で失敗する可能性があります。

1日の現引きの合計額は現物買付余力を上回れません(現渡しても余力が回復しない)。つまり、「現引⇒現渡」を行っても、大引け前にすべての決済できないのです。

どうしてもオペレーター取次ぎ手数料のリスクがどうしても嫌という方は、後場のクロス取引をいちにち信用ではなく制度信用にするというアプローチがあります。後場に返済し忘れたとしても、オペレーター取次ぎ手数料は発生し得ません。信用金利・貸株料はかかりますが、パナルティの費用よりははるかにましでしょう。そういった意味でこちらのアプローチを好む方もいます。好みの方法を採用してください。

大口優遇の達成

1:14:30の時点でいちにち信用の建玉が残っていると、警告メールが来ます。引けで返済するように設定しているのあれば問題ありません。まだの場合は急いでやってください。

2:大引け後(15:00以降)に、注文一覧でクロス注文が約定していることを確認します。2回転のアプローチであれば、8回(新規建が4回、返済が4回)の注文が交互に並ぶはずです。

※取引手数料が一時的に取られていますが、後で返って来るそうです。

手数料コースにかかわらず、注文の時点では手数料を含んだ代金を仮拘束します。約定日の夕方メンテナンス後に拘束を解除し、余力にお戻しします。

https://member.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/special/short_selling/

3:大口優遇の条件①が達成したことを改めて確認します。

達成と出ており、6月2日から9月末までが有効と表示されています。

3:翌営業日から大口優遇が適用されます。

大口優遇は3ヶ月有効です。継続して恩恵を受けたければ、3ヶ月後に再度同じ方法で条件①を達成してください。

翌日(翌営業日?)の朝に「大口優遇」が適用されたことの通知メールが届くはずです。

大口優遇向けのクロス取引用のチェックリスト

□銘柄と枚数を決めた。

□時間に余裕がある日である。

□【①前場の寄付前】1回転目の売建注文を予約した。

□【①前場の寄付前】1回転目の買建注文を予約した。

□【①前場の寄付前】クロス注文の内容を確認した。

□【②前場中】クロス注文が通ったことを確認した。

□【②前場中】大口優遇の達成度が半分を超えたことを確認した。

□【②前場中】売建注文の返済注文を予約した。

□【②前場中】買建注文の返済注文を予約した。

□【③後場の寄付前】2回転目の売建注文を予約した。

□【③後場の寄付前】2回転目の買建注文を予約した。

□【③後場の寄付前】クロス注文の内容を確認した。

□【④後場中】クロス注文が通ったことを確認した。

□【④後場中】大口優遇を達成したことを確認した。

□【⑤後場中】売建注文の返済注文を予約した。

□【④後場中】買建注文の返済注文を予約した。

□【⑤後場後】すべての取引が完了したことを確認した。

その他のメモ

おわりに

大きな資金を扱うので少し緊張する取引でしたが、無事大口優遇を獲得できました😀
今後も株ライフを楽しみたいと思います。

References

References
1 ゼロ円なのでポイントバックはなし。
2 たまに大口優遇のキャンペーンが催されており、獲得ポイントがアップする場合があります。
3 楽天証券のサイトのユーザーインタフェースが変わると方法は変わるかもしれません。
4 日本の個別株を持っているが、信用口座の預り金が足りないというのであれば、その個別株も担保にできます。普通の貸株だと信用取引の担保にできないため、一時的に信用貸株に切り替えておけばよいでしょう。どうしても資産が足りなければ、2回転ではなく4回転するという強引な方法もあります。
5 昔は5,000万円が基準値ですが、今は3,000万円まで下がりました。そのため大口優遇に挑戦する人も増えていると思います。
6 前場寄付、前場引け、後場寄付、後場引けの4つのタイミングを狙う方法がありますが、引けは約定しない可能性が少なくからずあります。そのため、本ページでは確実な寄付のみに注目しています。どうしても資金が足りない人は、引けを活用するという考えもあります。理論的には、売買タイミングが増えた分だけ資金力が少なくても条件①を達成できます。
7 寄付を狙っているのは、失敗する確率を減らすためです。
8 買建と売建のクロス注文なので、それぞれの注文が最低でも750万必要になります。
9 様々な場面で余裕を持たせているのは、成行注文なので実際にどの値が付くかわからないためです。
10 大きい順にソートされます。
11 いちにち信用の在庫のことを考慮しています。
12 資金がギリギリの人向けの豆知識的。売りなので、前場寄付きの見込みと比べてありえないくらい安い指値注文でも成行注文と同等の結果になるでしょう。空売り規制を回避するために、前日終値の10%低い価格にします(もし10%を超えるような大幅な値動きがあり、クロス注文の片方だけ成立してしまうと大損失になるので要注意)。この方法で何が嬉しいのかというと、概算約定代金を減らせられる可能性があるのです。信用売り+成行注文だと「現在の株価(その日の最高値)×株数」の余力が必要になります。一方、指値注文であれば余力がギリギリの場合は調整しやすいといえます。ただし、指値を利用した場合では、10%を超えるような大幅な値動きがあり、クロス注文の片方だけ成立してしまうと、大損することになりかねないので要注意です(自己責任)。本ページでは推奨しません。
13 信用新規建余力が概算約定代金より大きくないと注文が通りません。
14 詳細はこちらを参照してください。
15 買いなので、ありえないくらいの高い指値注文でも成行注文と同等の結果になるでしょう。空売り規制は関係ないため、前場寄付きの見込みよりかなり高い価格で構いません。
16 いずれにせよ注文は相殺させることを忘れないようにしてください。特にいちにち信用なので1日の間に返し忘れると数千円のペナルティ料が取られてしまいます。