国立国会図書館から同人誌の納入出版物代償金を受け取る方法

2021年2月24日

はじめに

これまで技術書典で次の3冊の物理本を頒布してきました。

国立国会図書館には本を収蔵するというシステムがあります。

勉強のために納本と同時に納入出版物代償金を受け取ることに挑戦し、2020年12月に無事代償金を受け取りました。

しかしながら、挑戦する際にいくつか戸惑う場面がありました。将来の自分に対する忘備録として、また同人作家のために記録として残します。

国立国会図書館に同人誌を納本する必要があるか

国立国会図書館には次のように書かれています。

日本国内で頒布を目的として発行された出版物は、原則として、すべて納本の対象となります。

納本のお願い|国立国会図書館―National Diet Library

商業誌の場合は出版社が納本してくれるので、著者はほとんど意識する必要がありません。

一方、同人誌についてはどうでしょうか。結論からすると、原則すべての出版物が対象といっているので、同人誌(物理本)も対象になります。同人誌の場合は著者本人が納本しなければ、収蔵されません[1] … Continue reading。ただし、自己申告ですので、納本しなかったからといって罰則等はありません。

納本の種類

  • 納本のみ…無償で本を送る。一方的に送り付けるだけでよく、手間がかからない。
  • 納本+納入出版物代償金の申請…納本と同時に代表金を受け取れる。出版納入書を電話で請求したり、書いたりする手間がかかる。

納本する方法

詳細は以下を参照してください。

参考になる記事

国立国会図書館のページ以外に、以下の記事が大変参考になりました。

納入出版物代償金を受け取るまで

出版物納入書の書き方

出版物納入書の記入例
  • 納入書の専用用紙をもらうために、電話が必須。
    • ネットユーザーとしては、これがちょっとハードルが高く感じる。
  • ノーカーボン用紙なので、予備も含めて複数枚もらえる。
  • 例えば同じ本を2冊送ると、1冊は東京館、もう1冊は関西館。
  • 同じ本を複数冊送っても、納入は1冊、残りは寄贈扱い。
    • つまり、納入書の数量は常に1(ここが一番悩むところかも)。
  • その小売価格の欄には、1冊分の値段を入れる。
  • 右上の日付のところは「書かない」
  • 「発行社(社名)」にサークル名(同人誌の奥付の「発行所」に書いたはず)、代表者は著者の氏名とする。
    • 今回、発行者と代表者に私の本名(同一)を書いたところ、後日電話があり「IPUSIRON=本名」で「IPUSIRONがそのサークルに属していること」についての確認がありました。
    • 不安があれば、電話で出版物納入書を請求するときに、ここの書き方について確認するとよいでしょう。
  • 印鑑を押すところは、認印でOK。
  • 振込先にゆうちょを指定する場合は、ゆうちょ銀行の口座番号を使う。
  • 同人誌のように裏表紙に値段が書いていない場合は、BOOTHの商品ページのスクリーンショットをプリントアウトした用紙を添付して、小売値段を証明する。
  • 送料は追加可能。今回は3冊を納本したのでレターパックプラスで送り、送料520円として計算。
    • 「小売価格の合計の5割+送料分」を受け取れる。

納本に成功した後に送られてくる通知書

国庫金振込通知書

収蔵されているIPUSIRONの著作

国立国会図書館サーチでの検索結果

『ハッキング・ラボのそだてかた ミジンコでもわかるBadUSB』の物理本はもう入手困難ですが、国立国会図書館に行けば閲覧できます。

おわりに

これからIT技術書の同人誌を出す方の参考になれば、とても嬉しく思います😀

References

1 システム上は著者ではない他人が勝手に納本することもできます。実際にそういう事例も報告されています。「自分のつくった同人誌が知らないうちに国会図書館にあった件」を参照。