Mr-Robotの仮想マシンがWindows Defenderに検知される【ハッキング・ラボ編】
現象
『ハッキング・ラボのつくりかた 完全版』のP.795において、攻撃端末であるMr-Robot: 1をダウンロードしています。
ブラウザーからダウンロードすると、Windows Defenderに検知されて、ファイルアクセスがブロックされます。
※Windows Defenderの設定によっては、勝手に削除されます。
書籍の執筆当時は問題ありませんでしたが、当記事の執筆時点(2024年3月)では、私の環境でもこの問題が再現しました。
原因
Windows Defenderは"mrRobot.ova"ファイルを「Trojan:Win32/Casdet!rfn」と判定し、ファイルが削除・検疫されたようです。
Windows Defenderに検知されたからといって、すべてウイルスというわけではありません。
こうした事例はよくあります。
改めて、「ダウンロードしたOVAファイルのハッシュ値」(強制的にダウンロードした)と「VulnHubページのハッシュ値」を比較してみると、一致しています。
以上より、私的には大丈夫として判断していますが、最終的には自分で判断するしかありません。
本当に心配であれば、Mr-Robotの実験については読むだけにするという判断でもよいでしょう。
疑い始めたらきりがありません。
Mr-Robotの仮想マシンだけでなく、他の仮想マシンも今後同様の問題が起こる可能性があります。
さらに疑うのであれば、VulnHub、VirtualBoxさえも本当に信頼できるのかという話になります。
最終的には、自己責任で判断するほかありません。
解決策
ここでは、Mr-Robotの仮想マシンが問題ないと判断し、実習をするものとして答えます。
1:Mr-Robotの仮想マシンをダウンロードする直前に、Windowd Defenderのリアルタイム保護をOFFにします。
2:指定のURLから"mrRobot.ova"ファイルをダウンロードします。
3:ダウンロードしたOVAファイルのハッシュ値を比較します。このステップは念のためにやっているだけで、実験をするだけであれば飛ばしても構いません。
エクスプローラーでダウンロードフォルダーを開いて、アドレス欄に「cmd /k」と入力して[Enter]キーを押します。
そのフォルダーをカレントディレクトリーとして、コマンドプロンプトが表示されます。
certuilコマンドを使って、指定のファイルのハッシュ値を計算できます。
>certutil -hashfile <ファイルパス> [ハッシュアルゴリズム]
ハッシュアルゴリズムには"MD5″や"SHA1″を指定します。
出力されたハッシュ値が、Mr-Robotのページに掲載されたものと一致していれば、一安心です[1]ただし、万が一そのページが改ざんされ、さらにファイルが不正に置き換わっていれば、調べようがありません。。
4:OVAファイルをVirtualBoxにインポートします。
これによりMrRobotの仮想マシンが完成します。
5:仮想マシンさえ完成すれば、Windows Defenderのリアルタイム保護をONに戻しても問題ありません。
ONの状態でも、仮想マシンは起動できます。P.796の図E11-4の画面が表示されるはずです。
後は、P.795以降の実験を継続できます。
References
↑1 | ただし、万が一そのページが改ざんされ、さらにファイルが不正に置き換わっていれば、調べようがありません。 |
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