技術書典16の収支報告
はじめに
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
コーストFIRE中のIPUSIRONです😀
6/9いっぱいで技術書典16が終了したので、収支を計算してみました。
サークル「ミライ・ハッキング・ラボ」全体の収支報告ではなく、私の本のみに関する収支報告になります。
技術書典16について
技術書典16は5月26日開催でしたので、前日の5月25日に東京に行き、イベントの次の日の5月27日に帰りました。つまり、東京滞在は二泊三日です。
イベント会場ではサークルメンバー2人体制でしたので、頒布する本は絞りました。私の本に関しては、次の3冊になります。
- 【新刊】『シーザー暗号の解読法』…1,500円。印刷所からイベント会場と自宅の2ヶ所に発送。イベント会場に搬入した分は10冊ぐらいを残して、売れた。完売とまではいかなかったが、だいたい予想通り。爆死を回避できただけでなく、そこそこ満足のいく結果。
- 【既刊】『ハッキング・ラボで遊ぶために辞書ファイルを鍛える本』…1,500円。オフライン会場に持って行った在庫は全部切れた。その後ダウンロードカード頒布に切り替え。
- 【既刊】『ハッキング・ラボのそだてかた ミジンコでもわかるBadUSB』…1,500円。電子のみ。オフライン会場ではダウンロードカードを頒布。
技術書典16の収支報告
支出
内訳 | 支出金額[円] | 備考 |
---|---|---|
イベント参加費 | 0円 | 今回の参加費はゼロ円。 |
印刷代 | 110,940 | ・ぱっく料金は本来131,300円。 ・早割を適用して20%OFFになり、左の金額。 |
外注費 | 22,000 | ・表紙デザインの清書、入校用の表紙データ作成 ・PDFグレースケール化 ・ダウンロードカード(100枚)作成(印刷代含む) ・お品書きの画像作成 ・値札カードの作成 |
交通費 | 16,448円 | ・相馬⇒東京:7,380円 ・東京内での移動:668円 ・東京⇒相馬:8,400円 |
宿泊費 | 14,250円 | ・土曜日の宿泊分:8,250円 ・日曜日の宿泊分:6,000円 |
会議費 | 2,720円 | イベント終了後の打ち合わせ |
その他 | (略) | 東京滞在時の食費など |
計 | 166,358 |
収入
内訳 | 収入金額[円] | 備考 |
---|---|---|
オフライン会場での売上げ | 236,400 | ・新刊:149冊 ・既刊:48冊(DLカードを含む) ・計197冊 ・各1,500円なので、合計額=1,500円×197冊=295,500円 ・技術書典の手数料として20%かかるので、 295,500円-295,500円×0.2=295,500円-59,100円=236,400円 ※会場で現金で支払ってくれた人も結構いますが、ここではざっくり計算するため、すべてに対して2割減としました。なお、帳簿では正確に計算しています。 |
オンラインマーケットでの売上げ (5/1~6/10) | 34,000 | ・新刊:20冊 ・既刊:【1日自作本】5+【辞書本】5+【BadUSB本】5+【困ったら読む本】5冊 ※オンラインマーケットでは過去の既刊本すべてが対象。 ・困ったら読む本だけ1,000円で、残りはすべて1,500円なので、 合計額=1,500円×(20+5+5+5)+1,000円×5=37,500円+5,000円=42,500円 ・技術書典の手数料として20%かかるので、 42,500円-42,500円×0.2=42,500円-8,500円=34,000円 |
BOOTHでの売上げ (5/1~6/10) | 89,050 | ・新刊:46冊 ・既刊:【1日自作本】5+【辞書本】8+【BadUSB本】6冊 ・合計額=1,500円×(46+5+8+6)=97,500円 ・BOOTHの手数料は、(商品価格+送料)×5.6%+22円で計算できる。 ※帳簿上は厳密に計算しているが、ここではざっくりと1冊あたり130円の手数料とする。 よって、97,500円-130円×65冊=97,500円-8,450円=89,050円 |
計 | 359,450 |
実際には新刊を出してもこれで終わりではなく、イベント終了後もBOOTH等でちょこちょこ売れますし、今後の技術書典でも売れます。
ところで、オフライン会場では自分の本が197冊で、他のメンバーの本の分が売れています。
オフラインイベントの開催時間は6時間(=360分)です。休憩なしのぶっ通しで、最後ぎりぎりまで売り続けました(生活がかかっているので本気)。
単純計算で90秒につき約1冊売ったことになります。かんたん後払いのスピードを考えるとそんなものかもしれません。QRコードを読み込んだり画面を確認したりと、現金で買ってもらうよりはるかに時間がかかるわけです。
この辺りの話については、次の記事で解説しています。
技術書典16の収支結果
(収支結果)=(収入額)-(支出額)=359,450円-166,358円=193,092円
収支はプラスですが、実際に計算してみると想定よりも利益が少ないです。
今回の新刊を書くために2ヶ月、イベントの準備や参加を計算したら0.5ヶ月の労働時間になります。
1日3時間労働だとして、合計で3時間×2.5ヶ月=3時間×75日=225時間。
利益をこの時間で割ると、時給858円という結果になりました。
同人誌頒布が副業ならありかもしれませんが、専業なら食べていくのでさえ困難です。
私の場合、同人誌と商業誌を同時に執筆するという器用なことはできないので、同人誌の執筆時は、どうしても本業の商業誌の執筆が止まります。
つまり、2.5ヶ月の労働収入が193,092円になるわけです。
私の場合はコーストFIRE中で、なおかつ日々あまりお金を使わない(優待やポイ活で食べ物はある。家賃もかからない)ので、この額でもやっていけますが、普通であればマイナスになるはずです。
好きでなければ続けられません。
おわりに
技術書典の来場者数はコロナ禍前で1万人超、今回の技術書典16は2,600人でした。
当時は1日で500~600冊を頒布していたわけで、その頃がなつかしいです。
当時と比べると今の売上げは半分以下になっています。
今後は来場者数がもう少し復活してくれたら、売上げが倍になってくれれば副業としても成り立つかもしれません。