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目次

真空管アンプの特徴

 トランジスタアンプから比較して、真空管アンプのメリット・デメリットは次の通りである。

  • メリット
    • 「音質にこだわる」人と一般に認知されやすい。
      • 技術から言えば、真空管アンプの方が音がクリアというのは間違いである。そもそもこのような風説が出回ったのは、まだトランジスタの技術が発展途上のときに、十分な出力が得られなかったからである。その時代のトランジスタアンプはパワーが不足していたため、ちょっと音量を上げるだけで急激に歪みが発生してしまっていた。そのためトランジスタアンプは「音が固い」とされた。一方、真空管アンプは当時のトランジスタアンプよりパワーが大きく、音量が大きいときのひずみもじわじわと増えるので「音が柔らかい」とされた。しかしながら、現在のトランジスタアンプは真空管アンプよりもパワーが大きく、よほど音量を上げない限り歪まない。音の歪みの観点から考えると、じわじわと歪んでしまう真空管アンプよりも、まったく歪まないトランジスタアンプの方が圧倒的によい。
    • 内部構造が目に見えるので、文明再建のための知識として蓄積しやすい。
    • デメリットが多いが、そうしたデメリットさえ楽しんでしまうことができれば、とても楽しい。
      • 周波数帯域の狭さ、歪みによる独特のクセのある音を作り出す、そういったことが楽しいければ、使う価値もある。
  • デメリット
    • 真空管は内部にヒーターを持つのが宿命であり、動作中は常に加熱しなければならないため、消費電力が大きい。
    • また、ヒーターが温まらないうちは増幅作用がなく、電源をオンにしてから音が出るまでしばらくかかる。
  • 真空中でヒーターを赤くなるまで加熱するということは、金属の蒸発を招き、次第に細くなって断線する。つまり、真空管は消耗品と割り切るしかない。
  • 真空管は構造上金属の電極が直接向かい合っているので、そのままでコンデンサを形成している。この点ではトランジスタと同じだが、トランジスタは固体でありしっかり固定されている。一方、真空管では電極が細い針金で支えられているため、振動に弱い。この振動はすぐに容量の変化に繋がってしまい、結果としてコンデンサマイクロフォンのように音声信号に変わってしまう。さらに、真空管アンプの電流電圧は高いので、マイクとしての出力電圧も高くなってしまう。
    • よって、メインアンプであっても、真空管タイプのアンプだと、スピーカーの上に置いたりすると、振動により「ワーン」というハウリング音を発生したりして、音楽を乱してしまう。

参考文献

  • 『オーディオ常識のウソ・マコト』