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  • 真空 へ行く。

*目次 [#q629653b]

#contents


*真空 [#aa6f291a]

-大昔の[[ギリシア]]の哲学者が「真空」という言葉を使った段階では、それは完全に何も存在しない空間のことを意味していた。
--そして、この世界はその真空の中に無数の微粒子アトムが存在し、それのありようによって、それが[[気体]]に見えたり、[[液体]]に見えたりしているのであった。
--この考え方では真空とはまったく何もない空間のことである。
-真空技術が取り扱う真空は、ギリシア哲学の真空とはことなり、希薄な気体を含んだ状態であり、1気圧から低いほうに向かっておよそ15桁ほどにも及ぶ広い圧縮範囲のことである。
-容器の中を完全な真空にすることができたとして、そこに水を入れたとすると、水の一部はすぐに気化して、容器の中では水蒸気と水が平衡状態となる。
--容器を冷やすと、[[水]]は[[氷]]となるが、やはり氷と[[水蒸気]]が平衡する。
--一般に、ある物質の液体または[[固体]]から飛び出す分子と、逆に気体側から飛び込む分子の数が等しい状態のとき、気体側の圧力をその物質のその温度での[[飽和蒸気圧]]という。
-真空技術を習得する際に、一個一個の気体分子の振る舞いを考えることが重要である。
--高真空技術から超高真空技術へと進むに従いこの考え方は特に大切になってくる。

*真空の分類 [#tf97b807]

**圧力による分類 [#z593ded4]

|低真空|約10万[Pa]〜100[Pa]|
|中真空|100[Pa]〜10SUP{-1};[Pa]|
|高真空|10SUP{-1};[Pa]〜10SUP{-5};[Pa]|
|超高真空|10SUP{-5};[Pa]〜10SUP{-8};[Pa]|
|極高真空|10SUP{-8};[Pa]以上|

[補講]今日の技術の目で見ると、この区分けの根拠はあまり明確ではない。 ◇

*真空の単位 [#u0c9355d]

 最初に真空らしい真空が作られたのは、1643年のトムチェリの真空である。~
 このときに、1気圧の大気が[[水銀]]柱を760mm押し上げることも確認され、それ以後気体の圧力をmmHgを単位として表示することが広く行われた。~
 しかし、真空技術が進み、1[mmHg]よりずっと低い圧力が簡単に作れるようになると、この単位は不便さが目立つようになった。

**mmHgの問題点 [#b7f23e9f]

 真空を扱う場合に、mmHgには以下の2つの問題を持つ。

+水銀の表面張力や水銀自身の蒸気圧の問題などがあり、低い圧力の測定に水銀柱を使うことができない。
--例えば、1×10SUP{-6};[mmHg]と呼ばれる圧力は、1[mmHg]の百万分の1の圧力という意味であり、実際の測定には別の測定器が使われており、水銀柱の高さとは関係がないのである。
+他の単位との関係が明瞭ではない。

**他の単位の導入 [#nc7839ac]

 ,量簑蠹世呂茲知られており、非常に低い圧力をmmHgで表示するのは不自然である。この点だけを改善するのは簡単であり、単に単位の名前だけを変更し、単位の大きさは従来通り1気圧を760とすれば、従来通りの取扱いができる。~
 今日広く利用されているTorrはそのような性質の単位である。

 水銀と縁を切って新しい単位を作るならば、760という数はもはや便宜上の数でしかないわけであり、物理的な根拠はない。~
 一方、物理的な明確な単位として国際単位系(SI)のPaがある。1[Pa]は1[平方メートル]を1[ニュートン]の力で押してくる機体の圧力である。この単位はメートル法における面積と力の単位に基礎を置く優れた単位である。~
 △量簑蠅魏魴茲垢襪燭瓩法Paを使う。

***圧力単位との関係 [#bd97f53d]

-1[atm]=1.013×10SUP{5};[Pa]=760[Torr]
-1[mbar]=100[Pa]=0.75[Torr]
-1[dyn/cmSUP{2};]=0.1[Pa]=7.5×10SUP{-4};[Torr]

*参考文献 [#lecf0656]

-『わかりやすい真空技術』