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*目次 [#l14bfab4]

#contents

*放射線信仰 [#b529e287]

-ラジウムが発する強い放射線が皮膚などに障害を引き起こすことは、ベクレルやキュリーによってすぐに見出された。
-キュリーはこのことを利用して、ラジウムを[[癌]]の治療に用いることを考えた。
--当初はラジウムを白金管に封入して幹部に挿入して、癌の組織を破壊するという方法が採られた。
---これを癌の''ラジウム療法''あるいは''キュリー療法''という。
---これが今日行われている癌の放射線療法の始まりである。
-放射線のこのような効果と新奇な現象に対する一般的な信仰心とが相まって、放射線は万病に効く特効薬であると宣伝され、放射性物質が民間医療薬や健康増進薬として販売されるようになった。
--アメリカではラジトールの名でラジウムを用いたインチキ万能薬が市販された。
--日本でも、ラジウムを入れた水を飲ませることを売り物にした喫茶店が登場した。
-ラジウム水を愛飲して癌になる人が現れるようになって、このようなインチキ万能薬は禁止されたが、ラジウム鉱泉が未だに宣伝されてるように放射能の効能に対する信仰はまだ残っている。

*放射線障害 [#pe7214bb]

**初期の放射線障害 [#oc0b3505]

-一時期、ラジウムを用いた夜光塗料が時計の針などに盛んに用いられた。
--これはラジウムから出る放射線が、[[硫化亜鉛]]などの蛍光物質に当たって光を発することを利用したものである。
--やがて、夜光塗料を扱う工場の女工たちに、口唇癌、舌癌、咽喉癌、骨髄癌、白血病が多発するようになった。
---これは塗料を塗る筆先を口で整えるために、ラジウムが体内に取り込まれたたまである。
-ウラン鉱山では多くの労働者が、肺癌で倒れた。
--これは鉱山病と呼ばれたが、原因はいうまでもなく、放射能の塵埃の吸引である。
-1987年9月半ば頃、ブラジルの中都市ゴイアニアで、癌治療センターが廃棄物として放置しておいた大型機器を廃品業者が解体した。
--解体した機器の中か青白い粉が出てきたが、この粉末は暗闇でも光るなどの面白い性質を示したので、廃品業者は近所の人や親類の者にも配り、体に塗ってみたり、あるいは粉の付いた手で食事をしたりした。
--やがて廃品業者らは火傷、吐き気、下痢、脱毛、貧血などの症状に見舞われた。
--驚いた廃品業者は州政府に届け出て、検査の結果、青白い粉末は放射線治療の線源として使われているセシウム137であることが判明した。
--この事件により、243人が被ばくし、40人が入院し、4人が死亡した。

*放射線の強さと放射線量 [#b4c480e9]

-放射線の強度は線源の強度または放射線そのものの強さで表される。
--これは光線の強さが、光源の明るさまたは光線の強さのいずれかで表されるのと同じである。

**キュリー [#p2655501]

-記号はCiである。
-放射性物質の量の単位。
-1Ciは1gのラジウムが持つ放射能の強度に等しい。
-1[Ci]=3.7×10SUP{10};[dps]((dpsは秒当たりの崩壊数のことである。))

**レントゲン [#pbe2580a]

-記号はRである。
-照射線量の単位。
-標準状態(0℃、1気圧)の乾燥空気1cc中に1esuの電気量のイオンを生成させる(空気1g当たり87.7ergの放出に相当)X線またはγ線の量。

**ラド [#dd4d5949]

-記号はradである。
-吸収線量の単位。
-任意の吸収体に吸収された放射線が吸収体1g当たり100ergのエネルギーを失うときの放射線量。

**レム [#y9244ffd]

-記号はremである。
-生物学的効果を考慮した吸収線量当量指数(人体の放射線障害)の単位。
-(rad単位で表した線量)×(生物学的効果比率)

*参考文献 [#e4537af0]

-『現代の化学』