薄くて売れる本を書けるのが理想
目次
はじめに
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
コーストFIRE中のIPUSIRONです😀
「分厚い本ばかり出すおまえが言うな」といわれそうなテーマです。
登壇や雑談の際にはよくこのテーマについてしゃべっていますが、記事にしていなかったので今回まとめてみました。
薄くて売れる本が理想
私は分厚い本ばかり出していますが、心の中では薄くて売れる本を書ける著者のほうがすごいと思っています。
少なくともビジネス的には後者の方が評価されるからです。出版社や書店側からすると次のようなリスクを抱えています。
本の売上げが下がる
ページ数が多ければ、本の価格が上がります。本の価格が上がれば、購入者数が減少するわけで、売れなくなる可能性が高まります(例外はある)。
完成するまでの負担が大きい
原稿の完成までに時間がかかります。さらに、ページ数が増えた分だけ、編集や校正の負担が大きくなります。下手すれば、同じ労力で薄い本を2冊出版できたかもしれないのです。
書店にとっても扱いにくい
分厚い本は売れにくいうえに、場所を占領します。つまり分厚い本は避けられやすいです。
分厚い本が成功した珍しい例
分厚い本であっても売れれば許されるかもしれませんが、売れなければ目も当てられません。こんなことを言いつつも、2024年2月に発売した『ハッキング・ラボのつくりかた 完全版』は1,200ページもあります。あえて逆張りしたのが功を奏したといえます。
『ハッキング・ラボのつくりかた 完全版』の場合
分厚いからこそ、本屋では目立ちます。初めて目にしてしまえば、思わず手に取ってしまうことでしょう。
圧倒的な分厚さが所有欲を刺激し、いつも電子書籍を選ぶ人がこの本に関しては物理本を買ってくれるほどでした。
そして、ありがたいことに、物理本と電子書籍のセット買いをしてくれる人もいます。セット買いは実質的に2冊購入であり、高額書籍を2冊購入するというのは普通ではありえません。その普通ではありえないことが何度も起きたわけです(こういった経験は今までにない)。
購入者はSNSで共有するのが自然となり、結果的に宣伝にもつながっています。
前作の『ハッキング・ラボのつくりかた』の発売直後の動向から、新作でも同様の挙動を推測していましたが、想像以上のプラス効果が出たといえます。
ただし、この戦法は例外的に成功しただけであり、何度も成功するものではありません。
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