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忍者屋敷と用害の術

忍者屋敷とは、敵の襲撃に備えたカラクリ満載の防衛住宅でした。
その仕掛けの多くは、戦うためではなく、逃げ延びるための工夫だったのです。

忍者屋敷

忍者は任務以外の時は村民として普通の生活をしていました。そのため、忍者の住んでいた家の外観は一般の農民の住まいと同じ平屋でしたが、野盗や敵勢力による襲撃[1] … Continue readingに備えて、家にはさまざまなカラクリがあり、隠し場所や逃げ道を確保していました。一説によると、忍者が襲撃に備えたのは、火薬に関する秘伝書を守るためだったと伝えられています。

カラクリが設けられた日本家屋は、俗に忍者屋敷と呼ばれています。

忍者屋敷は必ずしも忍者だけのものではありません。小金持ちは現代と比べものにならないほど強盗に襲われる危険性が高く、屋敷を改造して武器を隠したり避難経路を作ったりしていました。

用害の術

ここでは、忍者屋敷の工夫を列挙します。

こうした仕掛けを用いて敵を防ぐことを、用害ようがいの術と呼びます。

脱出・逃走のため

どんでん返し

一見すると普通の壁ですが、壁の片側を押すと回転する構造になっています。壁の裏側に設けられたスペースに身を隠したり、敵から身を守る部屋や抜け道に通じていました。

現代の回転扉とは異なり、どんでん返しは180度しか回らず、追っ手が忍者と同じように押しても動かない仕組みになっています。

隠し階段

正面からは戸棚のようにしか見えず、降ろすことで階段として利用できます。

縄梯子なわばしご

天井を開閉可能にし、そこから縄梯子を吊るしました。梯子を設置する空間的余裕がない部屋でも使用可能です。

天井裏や中二階に移動でき、縄梯子や隠し階段をたぐり寄せて上げてしまえば、敵は追ってこられません。登り口が見つからなければ、侵入者の探索をかわしやすく、大勢に踏み込まれても囲まれることを防ぐことができました。

つり階段(隠し階段)

押し入れに隠した階段です。一見すると棚に見えますが、留め具を外すと階段になります。

抜け道

屋内から屋外の井戸などに通じる地下通路です。

隠し戸(仕掛戸)

普通の壁に見えますが、紙などの薄いものを隙間に差し込むことで錠が外れて開く扉です。

敵が屋敷に攻め込んだ際、ここから逃げれば、どこから姿を消したのか悟られにくかったのです。

物を隠すため

刀隠し・物隠し

床の羽目板はめいたの下の収納スペースです。床の隅を踏むと反対側が持ち上がり、収納スペースが現れます。武器や機密文書を隠すだけでなく、普段は農具や食料の収納にも使われていたとされます。

隠し物入れ

敷居を外すと開く収納スペースです。扉のすぐ近くにあるため、逆に盲点となる絶好の隠し場所でした。金品を隠すのにも適していました。

打撃によって時間稼ぎする

攻撃のための仕掛けというより、基本は逃走支援や襲撃検知のための仕掛けがほとんどです。攻撃的な仕掛けであっても、目的はあくまで逃げるための時間稼ぎでした。

現代風にいえば、高度なホームセキュリティが施された家であったといえます。

脛払すねばら

侵入者の足が縄にかかると、しなった竹が脛を払つ罠です。通常、脛を鍛えることはなかったため、効果的でありました。

大竹箆おおたけべら

戸を開けると大竹が顔面を打つ罠です。

釣押つりおし

戸を開けると頭上から物が落ちてくる罠です。屋内に設置するタイプと屋外に設置するタイプがありました。

戸を開けにくくする工夫

敵驚我寝事てきおどろくもわれねること

寝るときの用心策です。枕元に小豆や小石を入れた桶を置き、縄で戸と連結しておきます。不用意に戸を開けると桶が倒れ、その物音で侵入に気づけます。

縄張なわばり畳み立ての事

旅先での用心策です。戸締まりが不完全な場所では、畳を上げて内側から障子などにもたせかけて、開きにくくしました。

戸閉器

引き戸を開かなくできる道具です。解除するには戸閉器を外すか、戸を破壊するしかありません。

監視・連絡設備

  • 敵の接近をいち早く察知するため、屋敷には見張り台や監視用の小窓が設けられていた。
  • 仲間に知らせるために、合図や狼煙といった通信手段が備わっていることもあった。

構造上の工夫

  • 中二階を極端に低い天井にして刀を振り回せなくした。
  • 建物の配置を複雑にして一度に大人数が攻め込めないようにした。

References

References
1 ライバルの武将が忍者を雇っていることもあり、その結果、異なる忍者衆が敵対することもありました。敵が忍者の場合、用害の術の多くが見破られる可能性があるため、独自の用害の術を考案しておく必要がありました。