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参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁

【STEP 17】正弦波発振回路(ウィーンブリッジ)ー 信号源の準備と調整【オペアンプ入門学習キット編】

「手と頭で覚える キットで遊ぼう電子回路シリーズNo.8 オペアンプ入門」(ADWIN CORPORATION)の実験記録です。

正弦波発振回路を使う実験のための準備

オペアンプの各種増幅回路を実験するには、入力信号が必要です。ファンクションジェネレーター(信号発生器)を持っていない場合、本キットに内蔵されているウィーンブリッジ正弦波発振回路が信号源になります。

STEP番号は17ですが、STEP 02(反転増幅回路)より前に確認・調整しておくべき工程です。信号源が正しく動作していなければ、増幅回路の実験で期待通りの出力が得られません。

ウィーンブリッジ発振回路とは

ウィーンブリッジ発振回路は、オペアンプを使った正弦波発振器の代表的な回路です。

発振の仕組み

オペアンプに正帰還と負帰還を同時にかけ、特定の周波数で発振条件を満たすように設計されています。

発振条件(バルクハウゼンの条件):

  1. ループゲイン = 1(増幅率 × 帰還率 = 1)
  2. ループ位相 = 0°(360°の整数倍)

本キットの回路仕様

パラメーター
発振周波数780Hz
出力端子OUT4
振幅調整VR1(半固定ボリューム)
ツェナーダイオードZD1, ZD2(振幅制限用)

回路図

ウィーンブリッジ正弦波発振回路(P.143から抜粋)

回路は正帰還経路負帰還経路の2つで構成されています。

  • 正帰還経路(青): R-Cのネットワークで周波数を決定する。特定の周波数でのみ位相が0°になり、発振条件を満たす
  • 負帰還経路(赤): R3とVR1でゲインを設定する。ZD1/ZD2が振幅を制限し、正弦波の歪みを防ぐ

構成部品

部品役割
R, R18kΩ周波数決定用抵抗
C1, C20.012uF周波数決定用コンデンサー
R322kΩ負帰還抵抗
R4 (VR1)20kΩ可変ゲイン調整(半固定)
ZD1, ZD2ツェナーダイオード(振幅安定化)
IC4558Dオペアンプ

発振周波数は以下の式で決まります。

$$f = \frac{1}{2\pi RC}$$

R = 18kΩ、C = 0.012uFの場合:

$$f = \frac{1}{2\pi \times 18000 \times 0.000000012} \approx 737\text{Hz}$$

部品の誤差により、実測は約780Hzになります。

調整手順

1. 回路の組み立て

教材の挿入図面に従い、SINE WAVE OSCILLATORエリアに部品を挿入します。

2. 電源投入と波形確認

  1. 電源を入れる(基板上のLEDが点灯することを確認)
  2. オシロスコープのプローブをOUT4端子に接続
  3. AUTOSETで波形を表示

3. VR1(半固定ボリューム)の調整

ここがもっとも重要かつ注意が必要な工程です。

VR1は発振回路のゲインを調整する半固定抵抗です。

  • ゲインが低すぎる → 発振しない(波形が出ない)
  • ゲインが適正 → きれいな正弦波が出る
  • ゲインが高すぎる → 正弦波が歪む(クリッピング)

調整方法:

  • 非金属のドライバーでVR1を微調整する
  • 「回転させながら調整する」のではなく、少し回して固定し、波形を確認するを繰り返す
  • きれいな正弦波が得られたらそこで止める

4. 波形の確認

調整が完了すると、オシロスコープに780Hzのきれいな正弦波が表示されます。

出力振幅が大きすぎる場合の対処

問題:オペアンプ実験で出力が飽和する

ウィーンブリッジ発振器のOUT4出力は約4Vpp程度になることがあります。これをそのまま反転増幅回路(G=3.3倍)に入力すると:

$$4\text{Vpp} \times 3.3 = 13.2\text{Vpp}$$

電源電圧±6Vのオペアンプでは出力範囲が約±5Vなので、出力が飽和してクリップ(矩形波化)します

解決策:抵抗分圧回路の挿入

OUT4とオペアンプ入力の間に分圧回路を追加し、入力振幅を下げます。

抵抗分圧回路を追加する

RaとRbの比率で減衰量を決めます。たとえば入力を1/4にしたい場合:

$$\frac{V_i}{V_{OUT4}} = \frac{R_b}{R_a + R_b}$$

Ra = 30kΩ、Rb = 10kΩなら:

$$\frac{10k}{30k + 10k} = 0.25$$

4Vpp × 0.25 = 1.0Vpp → 増幅後3.3Vpp → 電源電圧の範囲内に収まります。

基板のジャンパーピン端子を利用すれば、ハンダ付けなしで分圧回路を追加できます。

教訓

  1. VR1の調整は「微調整して固定」が基本。グリグリ回しながら調整するものではない
  2. オペアンプ実験では入力振幅の事前計算が必須。出力が電源電圧を超えないことを確認してから実験する
  3. 信号源の振幅が大きい場合は分圧回路で落とすのが確実で簡単
  4. VR1だけで振幅を下げようとすると、発振条件ギリギリになり不安定になることがある