メルカリの「全額補償サポートプログラム」を利用した話
目次
はじめに
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
ミジンコに転生したIPUSIRONです😀
メルカリでは長く取引を続けていますが、今回ひさしぶりに典型的な配送事故に遭遇しました。
制度として存在は知っていたものの、実際に利用することは滅多にない「全額補償サポートプログラム」。
せっかくなので、どのように活用したのかを記録としてまとめておきます。
全額補償サポートプログラムとは
全額補償サポートプログラムは、ユーザー(出品者と購入者)間での解決が難しい取引トラブルが発生した際に、メルカリ事務局が購入代金や販売利益を全額補償する制度です。
利用にあたっては「アプリでかんたん本人確認(eKYC)」を済ませていること、「メルカリ便」を利用していることなど、複数の条件をすべて満たす必要があります。
出品と梱包
出品したのは電子レンジです。

取引は順調でした。購入者の方からすぐに連絡があり、こちらも丁寧に梱包を進めました。
- 本体をプチプチで包んだ。
- ダンボールの底に別の板ダンボールを敷いて二重底にした。
- 周囲と上面に大量の緩衝材を入れた
- 箱のサイズは余裕をもって160サイズで送った。
重量物なので、輸送時の衝撃に耐えられるよう意識した梱包です。
「水平にならない」という購入者からの報告
発送の翌日、購入者の方から次の連絡が届きました。
右側の支えの金属板が歪んでいて、水平に置けません。

送ってもらった写真を見ると、足を固定する金属板が大きく曲がり、明らかに正常ではありません。



梱包前にはこのような異常はありませんでしたし、出品写真でも異常は確認できません。
さらに段ボールの写真をいただくと、底面と角に深い凹みや破れがあり、落下、もしくは箱ごと投げられたような衝撃が加わった可能性が高いと判断しました。


購入者と相談し、「全額補償サポートプログラム」を申請
状況を共有したうえで、購入者と相談し、メルカリの「全額補償サポートプログラム」を利用することにしました。
これ以上購入者に手間をかけさせるわけにはいかないため、こちらからメルカリ事務局に問い合わせしました。
問い合わせフォームでは、次の情報を提出しました。
- 商品本体の損傷写真
- 段ボールの損傷写真
- 梱包状態の説明
- 配送事故の可能性が高い理由




フォームそのものも「事故判断のための設問」が並んでおり、メルカリ側がよく扱っている制度であることがわかります。
「全額補償サポートプログラム」の利用をスムーズに進めるためには、購入者の協力が絶対的に必要です。
たとえば、画像の提供、配送センターへの発送、集荷まで物品を保管、すべてが終わるまで取引終了にしないことなど、購入者に協力してもらわなければならないことは多々あります。
メルカリ事務局からの回答
数日後、事務局から以下の内容の連絡が届きました。以下はその要旨です。
- 出品者・購入者間での解決は困難
- 事務局が介入し、取引をキャンセル扱いにする
- 出品者には販売利益を補償
- 購入者には商品回収センターへの発送を依頼
購入者は返金され、こちらは損失なく補償される形になります。
購入者の方にも丁寧に対応していただき、スムーズに手続きが進みました。

「キャンセル」なのに「売上が反映される」という仕組み
最終的にアプリには下記の通知が同時に届きました。
- 「商品がキャンセルされました」
- 「売上金を入金しました」


一見矛盾していますが、これは全額補償サポートプログラム特有の処理になります。
- ステータス上は「キャンセル」
- しかし配送事故として認定され、販売利益はメルカリが補償
- 残高履歴に「事務局による補填」として、本来売上金となるはずだった同額が補填される
- 商品は購入者から回収センターへ送られる

こうした形で決着がつきました。
出品者・購入者ともに金銭的な損失がなく、取引がクリーンな形で終了するのはありがたい仕組みです。

仕様上として最終的にキャンセル扱いになるということは、取引メッセージを確認する術がなくなります。
そして誰とやり取りしていたかさえわからなくなります。
それが困る場合は、こまめにSSやPDF保存しておきましょう。
ちなみに、キャンセル扱いになるということは評価はつきません。
今回の経験から得た学び
今回の経験で、次の点を改めて意識するようになりました。
- 底面を含めた全方向の写真を出品時に残す。
- 梱包の過程を写真で記録しておくと強い証拠になる。
- 段ボールの損傷写真は事故判定の決め手になる。
- 全額補償サポートプログラムは「メルカリ便」利用時のみ対象。
- 事務局の審査には時間がかかるため、急かさず待つ姿勢が必要。
丁寧に梱包しても、最終的に商品の扱われ方はコントロールできません。重量物であれば、衝撃による破損リスクはどうしても高まります。
今回は制度が機能したことで円満に解決しましたが、知らずに対処していたら、どちらかが不当な負担を抱えていた可能性もあります。
配送事故は、結局のところ運の要素が強いです。
取引を重ねていれば、いずれ誰もがどこかで経験するもので、そのタイミングが早いか遅いかの違いにすぎません。
もちろん事故に遭うのは誰だって避けたいことですが、発送後の荷物がどう扱われるかは自分ではコントロールできません。
コントロールできるのは、あくまで「こちらの準備」と「事故後の対応」です。
・梱包をできる限り頑丈にしてリスクを下げること。
・そして、万が一事故が起きたときには、購入者と誠実にやり取りし、協力してもらえる関係をつくること。
この2点が、自分の手で扱える数少ない領域だと感じています。
おわりに
メルカリの「全額補償サポートプログラム」は、今回のような事故には非常に心強い制度でした。
制度の存在を知っているだけで、トラブル対応の精神的負担はかなり軽減されます。
1つの実例として、今後メルカリを利用する人の参考になれば幸いです。



























