なぜwouldはwillより丁寧なのか? ~英語初学者のための「wouldの正体」徹底解説~
目次
はじめに
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
ミジンコに転生したIPUSIRONです😀
英語学習を始めると、「wouldはwillより丁寧な言い方です」と教わります。
しかし、多くの学習者はここで引っかかります。
「過去形なのに、なぜ丁寧?」
「過去の話をしているわけでもないのに、なぜ would?」
「willにすると、なぜ失礼・ストレートになるの?」
この記事では、「would はなぜ丁寧に聞こえるのか」を軸に、学校英文法の説明を一段深く掘り下げて解説します。
【結論から】would は「過去」ではなく「距離」
学校文法では次のように習います。
- will:未来
- would:willの過去形
これは間違いではありません。
ただし、丁寧表現として使われるwouldは「過去」を表していません。
ここで重要なのが、英語の過去形が持つもう一つの役割です。
英語の過去形は「事実から距離を取る」ためにも使われるということです。
この「距離」があることで、
- 押しつけがましくない
- 相手の判断を尊重する
- 控えめで丁寧
という印象が生まれます。
【補足】willは「未来」ではなく「意志」
学校文法では、willを「未来」と最初に習います。しかし、丁寧表現の文脈では、willは意志を表しています。
“Will you ~ ?"という疑問文は、「~するつもりはありますか?」「~する意志はありますか?」という意思確認です。
これは未来予測ではなく、相手の決断を問う文です。
たとえば、プロポーズの定番表現を見てみましょう。
“Will you marry me?"
この文が4語しかないことにも意味があります。修飾語がない、感情語がない、曖昧さがない。重要な意志決定ほど、短く、明確に、解釈の余地を残さない。これが英語の基本姿勢です。
willは「直球の表現」
まず、willの性格を確認しましょう。
“Will you pass me the salt?"という例文を考えます。
「塩を取ってくれますか」という意味になります。
文法的には正しく、失礼でもありません。ただし、この文は次のような印象を持ちます。
- 相手がやることを前提にしている
- 要求がストレート
日本語感覚では、「塩、取ってくれる?」に近い表現になります。
wouldは「一歩引く」
同じ内容をwouldにするとどうなるでしょうか。
“Will you pass me the salt?"
↓
“Would you pass me the salt?"
ここでの変化は非常に重要です。
- 相手の行動を前提にしない
- 「もし可能なら」という余白を作る
日本語訳すると「もしよろしければ、塩を取っていただけますか」という距離感になります。
これが、wouldが丁寧に聞こえる理由です。
【補足】would も「意志」を含んでいる
もともとwillが「意志」であるなら、その過去形wouldも距離を置いた意志と捉えられます。
| 表現 | 意味 | 距離感 |
|---|---|---|
| Will you ~ ? | 意志を直接問う | 近い |
| Would you ~ ? | 意志を控えめに問う | 遠い |
つまり、wouldの丁寧さは「過去」から来ているのではなく、意志に対して距離を取ることから生まれています。
なぜ過去形にすると丁寧になるのか?
日本語にも、まったく同じ仕組みがあります。
- 「ご注文は〇〇でよろしいですか」
- 「ご注文は〇〇でよろしかったですか」
意味はほぼ同じですが、
- 「よろしかったですか」の方が柔らかい
- 断られてもよい、という余地がある
英語のwouldも、これと同じ心理です。つまり、「過去形=一歩引く=丁寧」となるわけです。
wouldは「仮定」を含んでいる
丁寧なwould表現の多くは、仮定法です。
“I’d appreciate it if you would pick me up."という例文を考えます。
会話でよく使う慣用句です。
『高校英語を5日間でやり直す本』では丸暗記しろと書かれています。
・appreciate「ありがたく思う」
・"I’d appreciate it if you would ~"(~してもらえればありがたいのですが)
itはif以下の内容を受けています。
直訳すると、「もしあなたが(車で)迎えに来てくれるなら、ありがたいのですが」となります。
ここで重要なのは、
- 「迎えに来る」と決めつけていない
- 実現するかどうかは相手次第
だからこそ、控えめで丁寧になります。
仮定法=「無理」という誤解
よくある誤解があります。
❌ 仮定法 = 現実と反対
❌ 仮定法 = どうせ無理
これは誤りです。
仮定法は、
- 実現の可能性が低いとき
- 相手の意志に委ねたいとき
にも使われます。仮定法は「配慮の文法」なのです。
丁寧さレベル表(will / would / could)
全体像を整理しましょう。
| 表現 | 丁寧さ | 距離感 | ニュアンス |
|---|---|---|---|
| Will you ~ ? | ★☆☆ | 近い | 率直・直接 |
| Would you ~ ? | ★★☆ | 少し距離 | 控えめ・丁寧 |
| Could you ~ ? | ★★★ | 大きい | とても丁寧 |
※couldは「可能かどうか」ではなく、距離をさらに取るために使われることが多いです。
例文で確認(10文)
- Will you pass me the salt?
- Would you pass me the salt?
- Could you pass me the salt?
- Will you close the door?
- Would you close the door?
- Could you close the door?
- Will you pick me up?
- Would you pick me up?
- Could you pick me up?
- Could I ask you a question?
初学者向け練習問題
問題1
レストランで店員に水を頼む。
- a. Will you bring me some water?
- b. Would you bring me some water?
- c. Could you bring me some water?
👉 正解:c
問題2
Will you help me? を、より丁寧に。
👉
Would you help me?
Could you help me?
問題3
Would you mind if I opened the window?
話し手の気持ちは?
- a. もう開けた
- b. 開けると決めている
- c. 相手の判断を尊重している
👉 正解:c























